クレジットカード売上の早期決済代行サービスを手がけていた株式会社全東信が、2026年7月6日に大阪地方裁判所から破産手続き開始決定を受けました。
全東信は申立時の負債が約1,151億円にのぼる大型倒産となり、同社の代表取締役社長として公表されていた髙山萬保氏にも関心が集まっています。
さらに、東京商工リサーチは、全東信が少なくとも20年前から粉飾決算を続けていた可能性があり、実質的には約605億円の債務超過だったと報じています。
一方、髙山氏個人の生年月日、出身地、学歴、過去の勤務先などはほとんど公表されていません。この記事では、2026年7月16日時点で確認できる会社資料や報道をもとに、髙山萬保氏の経歴と全東信の破産までの経緯を整理します。
| 名前 | 髙山 萬保 |
|---|---|
| 表記 | 資料によって「高山萬保」と表記される場合もある |
| 読み方 | 公式なフリガナは確認できず |
| 生年月日 | 公表されていない |
| 年齢 | 公表されていない |
| 出身地 | 公表されていない |
| 出身高校・大学 | 公表されていない |
| 役職 | 株式会社全東信 代表取締役社長 |
| 会社所在地 | 大阪府大阪市中央区島之内1丁目14番14号 |
| 会社の主な事業 | クレジットカード決済代行、カード売上代金の立替払い |
全東信の公式会社情報や金融機関の公表資料には、代表取締役社長として「髙山萬保」または「高山萬保」と記載されています。
しかし、上場企業の経営者に見られるような経歴書、就任経緯、インタビュー、講演記録などは確認できません。髙山氏は、個人として広くメディアに登場してきた経営者というより、全東信の代表者として名前が公表されていた人物です。
髙山氏の名前について、インターネット上では「たかやま まんぽ」などの読み方が使われることがあります。
ただし、全東信の公式サイトや金融機関の公表資料には、氏名のフリガナが掲載されていません。本人や会社が公式に読み方を示した資料が確認できないため、読み方は断定せず、漢字で「髙山萬保氏」と表記するのが適切です。

全東信は、1987年5月に始まった事業をルーツとし、2006年9月に株式会社として設立されました。
しかし、髙山萬保氏が1987年の創業時から事業に関わっていたのか、株式会社設立時の創業者だったのかを明確に示す公開資料は確認できません。
また、髙山氏が何年に代表取締役へ就任したのかも公表されていません。そのため、「全東信の創業者」と断定するのではなく、「全東信の代表取締役社長として公表されていた人物」と表現するのが正確です。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社全東信 |
| 代表者 | 代表取締役社長 髙山萬保氏 |
| 所在地 | 大阪府大阪市中央区島之内1丁目14番14号 |
| 設立 | 2006年9月 |
| 創業 | 1987年5月 |
| 資本金 | 45億円 |
| 主な事業 | クレジットカード決済代行、売上代金の立替払い |
| 破産手続き開始決定 | 2026年7月6日 |
| 破産管財人 | 印藤弘二弁護士 |
全東信は、飲食店などのクレジットカード売上代金を、カード会社から入金される前に店舗へ立て替えて支払う早期決済サービスを提供していました。
公式会社情報には、大阪本社のほか、東京支社、赤坂営業所、札幌、名古屋、京都、神戸、広島、福岡などに拠点を設けていたことが掲載されています。
クレジットカードで支払われた店舗の売上は、通常、カード会社や決済会社が定めた締め日と入金日に従って支払われます。
全東信は、カード会社からの入金を待たずに店舗へ売上代金を先行して支払い、後からカード会社などから代金を受け取る仕組みを提供していました。
店舗側は手数料を負担する代わりに、カード売上を早く現金化できます。家賃、仕入れ代金、人件費などの支払いが頻繁に発生する飲食店や美容サロンなどにとって、資金繰りを安定させるサービスとして利用されていました。

全東信の公式会社情報では、1987年5月が創業時期とされています。
大阪南飲食事業協同組合を母体とする事業から発展し、飲食店を中心にクレジットカード決済や売上代金の立替払いを行う仕組みを広げていったとされています。
ただし、この時点で髙山萬保氏が事業に参加していたことを裏付ける公開資料は確認できません。
2006年9月、株式会社全東信が設立されました。
髙山氏が株式会社設立時から代表取締役だったのか、別の時期に就任したのかは明らかになっていません。ただし、その後の公式会社情報や金融機関の資料では、髙山氏が代表取締役社長として記載されています。
全東信の公式会社沿革には、2019年に加盟店が20万店舗に達したと掲載されています。
飲食店を中心に、サービス業や美容関連事業者などにも早期決済サービスが利用され、全東信は全国的な決済代行会社へ成長しました。
帝国データバンクによると、全東信は2020年3月期に年収入高約80億円を計上していました。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、主要な加盟店である飲食店の休業や営業時間短縮が相次ぎ、2021年3月期の年収入高は約50億円まで減少しました。
加盟店獲得の営業活動にも支障が生じ、その後も営業損益段階で大幅な赤字を計上したとされています。
2024年1月、通常の審査ではカード会社との加盟店契約を結ぶことが難しい飲食店について、他人名義を使って契約を申し込んだとして、全東信の元幹部らが逮捕・起訴されました。
同年3月には、全東信の法人と当時の現役幹部が組織犯罪処罰法違反の疑いで書類送検されています。
警視庁は、全東信の社内で契約数のノルマが設定され、違法な契約が行われていたとみて捜査していました。会社側は警視庁に対し、不正な申請を確認する機能がなかったことは事実だと説明したと報じられています。
この事件について報道されたのは、全東信という法人、元幹部2人、現役幹部1人です。2026年7月16日時点で確認できる主要報道には、髙山萬保氏本人が逮捕・起訴されたとは記載されていません。
帝国データバンクは、不正加盟店契約をめぐる事件の発覚後、全東信に対する信用不安が表面化し、資金調達にも支障が生じたと説明しています。
早期決済サービスでは、店舗へ先に売上代金を支払うため、多額の運転資金が必要です。金融機関から新たな資金を調達できなくなれば、事業を維持することが難しくなります。
全東信は2026年7月6日、大阪地方裁判所へ準自己破産を申し立て、同日正午に破産手続き開始決定を受けました。
事件番号は令和8年(フ)第3500号で、破産管財人には、はばたき綜合法律事務所の印藤弘二弁護士が選任されました。
破産手続き開始後、全東信は事業を停止しました。全東信が設置したクレジットカード決済端末についても、サービスを利用できない状態となっています。
全東信の破産は、一般的な会社の自己破産ではなく、準自己破産として申し立てられました。
通常、会社が自己破産を申し立てる場合、取締役会などによる会社としての意思決定を経ます。一方、準自己破産では、取締役などが会社の破産を申し立てることができます。
東京商工リサーチによると、全東信の代表者は、準自己破産に関する一切の事項を弁護士に委任していたとされています。
ただし、この事実だけでは、なぜ通常の自己破産ではなく準自己破産が選ばれたのか、取締役間に意見の対立があったのかといった事情までは分かりません。今後、破産管財人の調査によって、申立てに至る詳しい経緯が明らかになる可能性があります。
全東信の負債額については、約1,259億2,900万円とする報道と、約1,151億6,491万円とする報道があります。
| 負債額 | 数字の基準 |
|---|---|
| 約1,259億2,900万円 | 2025年3月期末時点の決算上の負債額 |
| 約1,151億6,400万円 | 2026年7月の破産申請時点で帝国データバンクが公表した負債額 |
| 1,151億6,491万円 | 東京商工リサーチが報じた破産申立書上の負債総額 |
つまり、数字が異なる主な理由は、計算の基準となった時期や資料が違うためです。
2025年3月期末時点の決算上の数字よりも、破産申立時点の負債額の方が約107億円少なくなっています。ただし、破産申立書に記載された金額も、最終的に確定した債権額ではありません。
今後、破産管財人が債権の内容、担保、預金との相殺、保証関係などを調査するため、最終的な債権額や回収額は変動する可能性があります。

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東京商工リサーチによると、全東信の破産申立書に記載された債権者は115名で、このうち金融債権者は63社でした。
金融機関などからの貸付総額は約1,130億円にのぼり、申立書上の最大口の債権者は近畿産業信用組合で、債権額は219億円とされています。
このほか、東和銀行、三十三銀行、島根銀行、信用金庫、信用組合、ノンバンク、リース会社など、多数の金融機関が全東信に資金を供給していたとみられます。
ただし、申立書に記載された債権額と、金融機関が公表する貸出残高が一致しないことがあります。担保、預金との相殺、関連会社を通じた取引、集計時点の違いなどがあるためです。
東京商工リサーチは2026年7月8日、全東信が少なくとも20年前から粉飾決算を続けていた可能性があると報じました。
同社の取材によると、主に次のような会計処理が指摘されています。
| 指摘された項目 | 金額 |
|---|---|
| 預金残高の水増し | 約170億円 |
| 架空債権の計上 | 約154億円 |
| 実質的に価値がないとされる営業権の過大計上 | 約88億2,000万円 |
| 加盟店に対する未払立替精算金の未計上 | 約217億円 |
全東信の帳簿では、2026年3月期に約24億8,000万円の純資産があることになっていました。
しかし、東京商工リサーチは、指摘された会計処理を修正すると、実質的には約605億円の債務超過だった可能性があるとしています。
髙山萬保氏は全東信の代表取締役社長として公表されていたため、粉飾決算疑惑をめぐっても注目されています。
ただし、東京商工リサーチの報道は、全東信という会社の財務内容について指摘したものです。2026年7月16日時点では、誰が粉飾を始めたのか、誰が具体的な会計処理を指示したのか、髙山氏がどの程度認識していたのかは明らかになっていません。
また、「少なくとも20年前から続いていた」とする報道が事実であったとしても、髙山氏が当時どの役職に就いていたのかは確認できません。
代表取締役という立場だけを理由に、髙山氏個人が粉飾を指示した、または刑事責任を負うと断定することはできません。今後、破産管財人、捜査機関、金融機関などによる調査の結果を待つ必要があります。
髙山萬保氏については、会社の規模や負債額の大きさに比べて、個人に関する公開情報が非常に限られています。
全東信は非上場企業だったため、上場企業のように有価証券報告書、株主総会資料、役員略歴などを一般に開示する義務はありません。
そのため、出身大学、過去の勤務先、代表就任年、経営方針、会社株式の保有状況などを、公表資料から正確にたどることが難しくなっています。
一方、公開情報が少ないこと自体を、違法行為や不自然な背景の根拠とみなすことはできません。未確認の経歴やネット上の噂を事実として扱わず、公的資料や信頼できる報道で確認された内容と分けて考える必要があります。

全東信の破産後、加盟店ではクレジットカード決済端末が利用できなくなったほか、すでにカード決済された売上代金が入金されない問題が発生しています。
また、全東信に融資していた銀行、信用金庫、信用組合などが、相次いで債権の取立不能または取立遅延のおそれを公表しています。
2026年7月16日には、全東信を取引先としていた金融機関の関係者が「破綻は予測できなかった」と説明する一方、破産の影響によって預金の解約が増えているとする報道も出ています。
今後は、破産管財人による会社財産の調査、売掛金や預金の確認、金融機関の債権額の確定、加盟店への配当可能性などが焦点となります。
今後、特に注目されるのは次の点です。
破産手続きでは、破産管財人が会社の帳簿、預金口座、契約書、資金移動、役員の行為などを調査します。不適切な財産移転や違法な会計処理が確認された場合には、返還請求や法的責任の追及につながる可能性があります。
髙山萬保氏は、クレジットカード売上の早期決済代行を手がけていた株式会社全東信の代表取締役社長として公表されていた人物です。
一方で、髙山氏の生年月日、年齢、出身地、学歴、代表取締役への就任年など、個人の詳しい経歴は明らかになっていません。また、全東信の創業者であることを裏付ける資料も確認できません。
全東信は2026年7月6日に準自己破産を申し立て、同日、大阪地方裁判所から破産手続き開始決定を受けました。破産申立書上の負債は約1,151億6,491万円で、債権者は115名、金融債権者は63社と報じられています。
破産後には、預金残高の水増し、架空債権、営業権の過大計上、加盟店への未払金の未計上などにより、実質的に約605億円の債務超過だった可能性も指摘されました。
ただし、髙山氏本人がこれらの会計処理を指示したのか、どこまで認識していたのかは明らかになっていません。2024年の不正加盟店契約事件についても、髙山氏本人が逮捕・起訴されたとする主要報道は確認されていません。
今後、破産管財人による調査が進むことで、全東信の経営実態、粉飾決算疑惑の経緯、経営陣の関与、加盟店や金融機関への影響がさらに明らかになる可能性があります。