「カナダ唯一のMLB球団」トロント・ブルージェイズに在籍した“日本人(日本国籍の選手)”と、“日本にルーツのある選手(日本生まれや日系)”を、年代順+トリビア+用語解説までひとまとめにしました。2025年10月8日現在の情報をベースに、初めての方でも流れがつかめるよう構成しています。

[日本生まれ/日系選手]
※本稿では「日本人=日本国籍の選手」を基本とし、別枠で「日本生まれ・日系」も紹介します。
| 選手 | 在籍年 | ポジション | 役割・特徴(要約) |
|---|---|---|---|
| 大家 友和 | 2007(+13年マイナー) | 先発(右) | コマンド型。キャリア後期はナックル挑戦で再起模索 |
| 五十嵐 亮太 | 2012 | 救援(右) | 短期昇格で2登板。真っすぐで空振りを奪う速球派 |
| 川崎 宗則 | 2013–2015 | 内野ユーティリティ | 守備・走塁・小技+ムードメーカー。201試合出場 |
| 青木 宣親 | 2017(夏) | 外野(左打) | 高いコンタクト率。トレード加入のベテラン枠 |
| 山口 俊 | 2020 | 救援中心(右) | 60試合制の特殊年で17登板。MLB初勝利も記録 |
| 菊池 雄星 | 2022–2024途中 | 先発(左) | 球種配分の刷新で三振能力が再浮上、途中移籍 |
| M.ナカムラ* | 2004 | 救援(右) | 日本生まれの豪州代表。NPBで守護神級の活躍 |
| 加藤 豪将* | 2022 | 内野 | 日系米国人。堅実な守備と選球眼でMLB出場 |
*日本生まれ・日系枠(日本国籍とは区別)
メジャー複数球団を渡り歩いた先発右腕。2007年にトロントで登板。キャリア後期の試行錯誤として、ナックルボーラー転向を模索し、2013年にはブルージェイズとマイナー契約を結んだことでも話題に。MLB通算では精密なコマンドでローテを担った実績が光ります。
主なトピック
プレースタイルの要点
2012年春に移籍で加入。メジャーで2試合登板と在籍は短期間でしたが、NPBとMLBを跨いで存在感を示した快速リリーバー。高めのフォーシームで空振りを奪うスタイルが持ち味でした。
主なトピック
記憶に残るポイント
カナダで最も愛された日本人選手の一人。軽妙な英語スピーチや明るいキャラクターで**“Bananaで脚がつらない”**ネタなど数々の名場面を生み、201試合出場。攻守走の小技とベンチのムードメイクでクラブハウスに不可欠な存在に。
主なトピック
ハイライト
プレースタイルの要点
トレード期限にヒューストン→トロントで加入。短期在籍ながら職人的なコンタクト能力を見せ、のちにメッツへ移籍。NPB・MLB通算2000安打超のヒットメーカーとして知られます。
主なトピック
プレースタイルの要点
巨人からポスティングでMLB挑戦し、MLB初登板・初勝利をブルージェイズで記録。短いシーズン(パンデミック下の60試合)かつリリーフ中心で17登板。起伏はありつつ、メジャーのボールと環境に挑んだ一年でした。
主なトピック
プレースタイルの要点
先発左腕として2022年に加入。フォーム修正と球種配分の再構築で三振能力が再浮上。2024年シーズン途中にトレードで移籍するまで、トロントの先発陣を支えました。
主なトピック
プレースタイルの要点

奈良県生まれ・豪州育ちの日系投手。2004年にブルージェイズでプレー後、日本ハムへ。NPBでは最多セーブ級の活躍で一躍名を上げました。国籍はオーストラリアで五輪は豪州代表として出場しています。
豆知識
米国生まれ・日系二世の内野手。2022年にブルージェイズでMLBデビュー。メジャー出場は短期間でしたが、堅実な守備と選球眼で存在感を示しました。
豆知識
※上の2名は厳密な意味の「日本人(日本国籍)」ではないため、別枠で紹介しています。
Q. 「日本人」と「日本生まれ・日系」は区別したほうがいい?
A. 本記事では日本国籍の有無で区別しました。国籍や代表歴(WBC・五輪)には直結するため、混同しないのが無難です。
Q. ほかに“候補”は?
A. マイナー契約やスプリングトレーニングのみの在籍を含めるとさらに広がりますが、原則としてメジャー公式戦でジェイズのユニフォームを着た選手に絞っています(本文の注記を参照)。
Q. 最新の在籍状況は?
A. シーズン途中の移籍や翌年の契約で変動します。年ごとに確認するのがおすすめです(本文も適宜アップデート)。
Q. 日本人が多い球団と比べると?
A. マリナーズやヤンキースなどに比べ、ブルージェイズは人数面では多くない一方、川崎宗則のように文化的インパクトを残した例があります。
Q. 観戦・取材のコツは?
A. 公式サイトのTransactions(移籍・昇降格)、**Roster(登録選手)**を追うと、最新の出場状況が把握できます。
トロント・ブルージェイズは**“日本人が多い球団”ではないものの、川崎宗則のカリスマ性、菊池雄星の復調、山口俊の“トロント発”MLBデビューなど、印象的なトピックが揃っています。国籍と“日本ルーツ”をきちんと整理しておけば、ジェイズと日本の関係史がクリアに見えてきます。今後も国際化が進むMLB**において、トロントがどんな日本人・日系選手と縁を結ぶのか—引き続き注目していきましょう。
まず最初に押さえておきたいのは、ブルージェイズが「MLBで唯一のカナダのチーム」であるということ。かつてはモントリオール・エクスポズ(現ワシントン・ナショナルズ)も存在しましたが、2005年にアメリカへ移転してしまい、今ではブルージェイズがカナダ野球ファンの希望の星なんです!
1977年にMLBの拡張チームとして誕生したブルージェイズ。チーム名は一般公募によって決まりました。数千通の応募の中から選ばれたのが「Blue Jays(アオカケス)」。
この鳥は、カナダの東部に生息し、鮮やかな青色の羽と好奇心旺盛な性格で知られています。また、当時の親会社であるラバッツ・ブルワリー社(ビール会社)のブランドカラーが青だったことも関係していると言われています。
ブルージェイズの本拠地「ロジャース・センター(旧スカイドーム)」は、1989年に開場した世界初の開閉式屋根付き球場。カナダの厳しい天候にも対応できる設計で、雨や雪の日でも快適に試合を観戦できるのが魅力!
さらに、ホテルの部屋がスタジアムを見下ろすように作られており、部屋の中から野球観戦が可能というユニークな特徴も持っています。
ブルージェイズの試合を観に行くなら、火曜日が狙い目!この日は「ルーニー・ホットドッグ・デー」として、1カナダドル(約110円)でホットドッグが楽しめます。地元ファンはこの日を楽しみにしていて、何本もまとめ買いしている姿は風物詩のようになっています。
2015年のアメリカンリーグ・ディビジョンシリーズで、ホセ・バティスタが放った決勝3ランのあとに見せた「バットフリップ(バット投げ)」は、MLB史上でも語り草となる名シーン!
その瞬間は、感情を爆発させた象徴的な瞬間として、今でも動画再生数が多く、ブルージェイズの歴史の中でも最も劇的な場面の一つです。
近年のブルージェイズは、若手のタレントが次々と台頭して注目を集めています。
まさに「レジェンドの息子たちが集うチーム」として、未来への期待が高まっています!
MLBでは7回表終了後の「セブンス・イニング・ストレッチ」で歌が流れますが、ブルージェイズでは「Take Me Out to the Ball Game」だけでなく、カナダ国歌「O Canada」が観客によって再び歌われることもあります。国を挙げての応援ムードが味わえるのも、カナダ球団ならではですね。