MLBの現役投手では、誰が最も多くの勝利を挙げているのでしょうか。2026年は、長く現役最多勝の座にあったジャスティン・バーランダーが最後の登板を終え、ランキングも大きな節目を迎えました。
引退を表明して最終登板を終えたバーランダーを参考扱いにすると、本記事の現役ランキングはマックス・シャーザーの225勝がトップです。ゲリット・コールが163勝、クリス・セールが159勝で続きます。
この記事では、MLB通算100勝以上の投手を対象に、通算勝利数、2026年の勝利数、所属球団を紹介します。ダルビッシュ有の順位や、次の200勝候補についても解説します。
「現役」の範囲や引退の反映時期はデータサイトによって異なります。そのため、バーランダーやフリーエージェントを含むランキングとは順位が異なる場合があります。
| 順位 | 選手名 | 投 | 所属球団 | 通算勝利 | 2026年の勝利 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | マックス・シャーザー | 右 | トロント・ブルージェイズ | 225 | 4 |
| 2 | ゲリット・コール | 右 | ニューヨーク・ヤンキース | 163 | 10 |
| 3 | クリス・セール | 左 | アトランタ・ブレーブス | 159 | 14 |
| 4 | サニー・グレイ | 右 | ボストン・レッドソックス | 143 | 18 |
| 5 | ザック・ウィーラー | 右 | フィラデルフィア・フィリーズ | 127 | 14 |
| 6 | ケビン・ガウスマン | 右 | シカゴ・カブス | 121 | 9 |
| 7 | マイケル・ワカ | 右 | カンザスシティ・ロイヤルズ | 120 | 9 |
| 8 | アーロン・ノラ | 右 | フィラデルフィア・フィリーズ | 116 | 7 |
| 9 | ダルビッシュ有 | 右 | サンディエゴ・パドレス | 115 | 登板なし |
| 9 | ホセ・キンタナ | 左 | コロラド・ロッキーズ | 115 | 2 |
| 11 | ネイサン・イオバルディ | 右 | テキサス・レンジャーズ | 113 | 11 |
| 11 | パトリック・コービン | 左 | トロント・ブルージェイズ | 113 | 3 |
| 13 | エドゥアルド・ロドリゲス | 左 | アリゾナ・ダイヤモンドバックス | 110 | 16 |
| 14 | ホセ・ベリオス | 右 | トロント・ブルージェイズ | 108 | 登板なし |
| 15 | ジェイコブ・デグロム | 右 | テキサス・レンジャーズ | 107 | 11 |
| 16 | ロビー・レイ | 左 | サンディエゴ・パドレス | 101 | 13 |
| 17 | マーティン・ペレス | 左 | アトランタ・ブレーブス | 100 | 9 |
| 17 | カルロス・ロドン | 左 | ニューヨーク・ヤンキース | 100 | 7 |
勝利数の単位は「勝」。所属は確認時点。移籍した選手の2026年の勝利数は、移籍前後の合計です。「登板なし」は2026年のMLBレギュラーシーズンで登板がなかったことを示します。

長年、現役最多勝ランキングの先頭に立っていたバーランダーは、2026年限りでの引退を表明し、現地9月26日にタイガースで最後の登板を終えました。MLBレギュラーシーズンの通算勝利数は266勝です。
現役として2026年を迎えた投手を比較すれば、最多勝はバーランダーです。一方、引退表明後の最終登板を終えた投手を除く本記事の主表では、シャーザーが1位になります。
したがって、「2026年にプレーした投手の最多勝」と「引退による入れ替わりを反映した現役最多勝」は、分けて考える必要があります。

所属:トロント・ブルージェイズ
投:右
主な実績:サイ・ヤング賞3回、ワールドシリーズ制覇
シャーザーは現地9月27日のレッズ戦で勝利投手となり、通算225勝に到達しました。速球にスライダーやチェンジアップを組み合わせる投球で、長くMLBを代表する先発投手として活躍してきました。
勝利数だけでなく、奪三振能力の高さも大きな特徴です。長年にわたって打者から空振りを奪い続け、両リーグでサイ・ヤング賞を受賞した実績を持っています。
今季の最終登板が現役最後になる可能性は報じられていますが、確認時点では今後の去就は確定していません。本記事では、引退を決めた選手として扱わず、現役ランキングに含めています。

所属:ニューヨーク・ヤンキース
投:右
主な実績:2023年ア・リーグ サイ・ヤング賞
コールは2026年に10勝を加え、通算163勝となりました。2025年のトミー・ジョン手術を経て、勝利数を再び積み上げています。
力のあるフォーシームを軸に、スライダーやカーブを組み合わせて三振を奪う右腕です。パイレーツ、アストロズ、ヤンキースで先発として実績を重ねてきました。
200勝まではあと37勝。到達には複数シーズンにわたる活躍が必要ですが、本記事の200勝未満の投手では最も近い位置にいます。

所属:アトランタ・ブレーブス
投:左
主な実績:2024年ナ・リーグ サイ・ヤング賞、ワールドシリーズ制覇
セールは2026年に14勝を挙げ、通算159勝となりました。長身と低めの腕の位置から繰り出す独特の球筋、鋭いスライダーが特徴の左腕です。
故障に苦しんだ時期を経てブレーブスで復活し、2024年にはナ・リーグのサイ・ヤング賞を獲得しました。勝利数だけでなく、奪三振能力でも高く評価される投手です。
200勝まではあと41勝。コールとともに、今後どこまで通算勝利数を伸ばせるかが注目されます。

所属:ボストン・レッドソックス
投:右
グレイは2026年に18勝を挙げ、通算143勝へ伸ばしました。多彩な変化球とコースの使い分けを持ち味とする右腕です。
通算順位だけでなく今季の勝利数を並べると、上位陣の中でも大きく数字を伸ばしたことがわかります。150勝まではあと7勝となりました。

所属:フィラデルフィア・フィリーズ
投:右
ウィーラーは2026年に14勝を加えて通算127勝。速球の威力と変化球を組み合わせ、フィリーズの先発陣を支えてきました。
メッツ時代の故障離脱もあり、通算勝利数だけではキャリアのすべてを評価できません。近年の投球内容と通算記録の両方を見ることで、その実績をよりよく理解できます。
所属:シカゴ・カブス
投:右
ガウスマンは2026年途中にブルージェイズからカブスへ移籍しました。今季は両球団で計9勝、通算121勝です。
速球とスプリットの組み合わせを武器とし、打者から空振りを奪います。キャリア前半の試行錯誤を経て、ジャイアンツやブルージェイズで先発として評価を高めてきました。
所属:カンザスシティ・ロイヤルズ
投:右
ワカは今季9勝を挙げ、通算120勝に到達しました。チェンジアップを生かして打者のタイミングを外す投球が持ち味です。
カージナルスで頭角を現し、その後も複数球団で先発として経験を重ねてきました。所属先が変わっても投球を調整し、勝利を積み上げてきた投手です。
所属:フィラデルフィア・フィリーズ
投:右
ノラは2026年に7勝を加え、通算116勝。カーブと制球を武器に、フィリーズで長く先発を担ってきました。
ただし、登板数が多いことと勝利数が多いことは同じではありません。今季のノラは33試合に登板しており、勝利数だけでは見えにくい投球負担にも目を向けたい投手です。

所属:サンディエゴ・パドレス
投:右
ダルビッシュのMLB通算勝利数は115勝です。右肘の手術からの回復過程にあり、2026年はMLBで登板していません。制限リスト入りしていますが、引退を正式に表明した選手とは区別して掲載しています。
ダルビッシュの特徴は、球種の多さと配球の引き出しの豊富さです。複数の速球系、スライダー、カーブ、スプリットなどを使い分け、打者に応じて攻め方を変える投球術を持っています。
ここでの115勝には、日本ハム時代の勝利は含まれていません。「MLB通算勝利数」と「日米通算勝利数」は別の記録です。MLBだけで積み重ねた実績として見ることが大切です。
所属:コロラド・ロッキーズ
投:左
キンタナは今季2勝、通算115勝でダルビッシュと並びます。ホワイトソックス時代から先発として実績を重ね、複数球団で投げてきた左腕です。
通算ランキングには、一球団での活躍だけでなく、移籍を重ねながら投げ続けたキャリアも表れます。
所属:テキサス・レンジャーズ
投:右
イオバルディは2026年に11勝を挙げ、通算113勝となりました。速球を軸とする投球で、複数球団の先発陣を支えてきた右腕です。
レッドソックスやレンジャーズでのポストシーズンの活躍でも知られますが、このランキングの113勝はレギュラーシーズンだけの数字です。
所属:トロント・ブルージェイズ
投:左
コービンは今季3勝を加え、通算113勝。ナショナルズの2019年ワールドシリーズ制覇に貢献した左腕としても知られます。
スライダーを大きな武器としてキャリアを築いてきました。現在は通算勝利数でイオバルディと並んでいます。
所属:アリゾナ・ダイヤモンドバックス
投:左
ロドリゲスは2026年に16勝を挙げ、通算110勝となりました。今季中に100勝を通過し、その後も勝利数を伸ばしています。
レッドソックス、タイガース、ダイヤモンドバックスでキャリアを重ねてきた左腕です。今季の勝利数では、この一覧の中でも上位に位置しています。
所属:トロント・ブルージェイズ
投:右
ベリオスは2026年に負傷者リスト入りしており、MLBでの登板はありません。通算108勝は前年までに積み重ねた数字です。
ツインズ時代から先発として実績を残し、ブルージェイズ移籍後もローテーションを担ってきました。今季の成績と通算実績を分けて見る必要がある選手です。
所属:テキサス・レンジャーズ
投:右
デグロムは今季11勝で通算107勝となりました。サイ・ヤング賞を2度獲得した右腕で、速球の威力、制球、奪三振能力を兼ね備えています。
故障によって登板機会が限られた時期もあり、通算勝利数の順位がそのまま投球能力の順位になるわけではないことを示す代表的な投手です。
所属:サンディエゴ・パドレス
投:左
レイは2026年にジャイアンツとパドレスで計13勝を挙げ、通算101勝となりました。100勝到達により、今回の一覧に加わっています。
三振を奪う力を持ち味とする左腕で、2021年にはブルージェイズでア・リーグのサイ・ヤング賞を受賞しました。
所属:アトランタ・ブレーブス
投:左
ペレスは2026年に9勝を挙げ、MLB通算100勝に到達しました。複数球団で先発として投げ続け、大きな節目を迎えた左腕です。
所属:ニューヨーク・ヤンキース
投:左
ロドンは2026年に7勝を挙げ、通算100勝となりました。現地9月22日のレイズ戦では、通算100勝と通算1,500奪三振の節目を同じ試合で達成しています。
引退済みの投手と、引退を表明していないもののMLB球団への所属が確認できない投手は、同じ意味ではありません。本記事では、所属・活動状況を踏まえて次のように扱っています。
2026年限りでの引退を表明し、最後の登板を終えたため別掲しています。2026年にプレーした投手全体では、最も多くの通算勝利を挙げた投手です。
2025年シーズン限りでMLBを引退したため、現役ランキングの対象外です。ドジャースで積み重ねた通算223勝は、現役投手とは分けて評価すべき記録になります。
2026年7月にブレーブス傘下からリリースされたため、現在の主表では参考扱いにしています。引退と断定しているわけではありません。
所属未定で、2026年のMLB登板もないため参考扱いにしています。
ザック・グレインキーやジョニー・クエトなど、過去に多くの勝利を挙げた投手も、現在のMLBでの所属・活動状況を踏まえて主表には含めていません。
200勝には、例えば毎年10勝なら20年、毎年15勝でも13年以上の積み重ねが必要です。実際には故障や不調、短縮シーズンなどもあるため、単純な計算以上に高い壁になります。
また、先発投手は通常の9イニング制の試合では、原則として5イニング以上を投げなければ勝利投手になれません。球数管理や継投の判断によって早く交代すれば、好投していても勝利が付かない場合があります。
ただし、「完投が減ったから必ず勝利数も減る」と単純にはいえません。救援陣がリードを守れば、先発投手に勝利が付きます。勝利数は、投手本人の内容とチーム全体の結果が組み合わさった指標です。
200勝未満の上位投手について、到達までに必要な勝利数を整理すると次のようになります。
| 投手 | 現在の通算勝利 | 200勝まで |
|---|---|---|
| ゲリット・コール | 163勝 | あと37勝 |
| クリス・セール | 159勝 | あと41勝 |
| サニー・グレイ | 143勝 | あと57勝 |
| ザック・ウィーラー | 127勝 | あと73勝 |
数字の上で最も近いのはコール、次いでセールです。ただし、残り勝利数だけで達成可能性を判断することはできません。年齢、健康状態、今後の契約、先発として投げ続けられる期間が大きく関わります。
グレイにとっては、まず150勝が目前の節目です。ウィーラーも含め、それぞれがどのように健康を維持し、登板を重ねていくかが今後の通算記録を左右します。
本記事の基準では、225勝のマックス・シャーザーです。2026年限りでの引退を表明し、最後の登板を終えたバーランダーを含める集計では、266勝のバーランダーがトップになります。
本記事ではMLB通算115勝で9位タイです。NPBでの勝利は含まず、2026年はMLBで登板していません。
このランキングには含みません。レギュラーシーズンとポストシーズンは別に集計しています。
同じものではありません。通算勝利数は長年の実績を知るための指標ですが、援護点、救援陣、所属チーム、登板機会にも左右されます。
投手を比較するときは、防御率、投球回、奪三振、与四球なども合わせて見ると、勝利数だけではわからない特徴が見えてきます。