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SDGs0とは?

SDGs0とは?

「0番の目標」は本当に存在するのか

SNSで「SDGs0(ゼロ)」という言葉を見かけて、

  • 「SDGsに“0番目標”が追加されたの?」
  • 「“人類をなくそう”って本当?」

と不安になった方もいるかもしれません。

先に結論を書くと、国連が定めたSDGsは“17の目標(ゴール)”で、公式に「0番目標」は存在しません。 ただしネット上では、**皮肉・風刺・ジョーク(ネットミーム)**として「SDGs0」という言い回しが広まり、そこから誤解や都市伝説のような形で拡散しているケースがあります。

この記事では、学生にも読みやすいように、SDGs0が何を指す言葉なのか、なぜ広まったのか、誤解しないための見分け方まで整理します。


1. まずSDGsの基本:公式は「17の目標」

SDGsは、国連が2015年に採択した「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に含まれる国際目標です。 ポイントは次の通りです。

  • ✅ **17のゴール(目標)**で構成される
  • ✅ それぞれの目標に、より細かい**ターゲット(具体的な達成項目)**がある
  • ✅ 合言葉は**「誰一人取り残さない」**

ここで大事なのは、公式の一覧は“1〜17”で完結しているという点です。


2. SDGs0(ゼロ)とは何か:よくある3つの意味

「SDGs0」は公式用語ではないため、人によって意味がブレます。ネット上で見かける用法は、だいたい次の3タイプです。

① ネットミーム:「0番=人類をなくそう」系

一番拡散力が強いのがこのタイプです。

  • 🌍「環境問題の原因を突き詰めると人間」
  • 😈「なら“人類がいなければ解決”」

という、ブラックユーモア/風刺として語られます。

ただし、ミームとしては成立しても、文脈を切り取られると

  • 「国連がそんな目標を掲げている」
  • 「SDGsの本当の狙いは人口削減だ」

のような陰謀論の燃料になりやすいのが問題点です。

② 批判のラベル:「SDGsはもうゼロでいい」系

もう一つは、“SDGs疲れ”や“SDGsウォッシュ(見せかけのSDGs)”への反発として、

  • 💬「どうせ企業の宣伝でしょ」
  • 💬「現場は忙しくなるだけ」
  • 💬「うちの会社は“やってる感”のために使っている」

といった不満がたまった結果、**「SDGsなんてゼロに戻せ」**というニュアンスで使われるケースです。

この使い方は、ミームというより**社会的な反動(バックラッシュ)**に近い面があります。

③ 独自提案:「目標0=まず姿勢・価値観を整えよう」系

教育現場やイベント、学生プロジェクトなどで、

  • 💡「目標0:まず“知る”」
  • 💡「目標0:身近な行動から」
  • 💡「目標0:愛・思いやり・パートナーシップ」

のように、17目標の前提となる態度や考え方を“0”として提案する場合があります。

これは陰謀論とは真逆で、むしろ前向きな企画ですが、ここでも注意点があります。

  • ✅ 公式ではない(独自の言い方)
  • ✅ どの団体が言っている「0」なのか確認が必要

3. なぜ「SDGs0」が広まりやすいのか:3つの背景

「SDGs0」が拡散する背景には、情報環境の特徴があります。

背景①:SDGsが“カタカナ記号化”している

SDGsは便利な言葉ですが、

  • カラフルなバッジ
  • 企業のポスター
  • 学校の標語

のように“見た目”が先行すると、中身が分からないまま流行語化しがちです。

分からないものほど、人は「裏の意味があるのでは?」と想像してしまいます。

背景②:ショッキングな言葉ほど拡散する

SNSは、

  • 怒り
  • 驚き
  • 不安

を刺激する投稿ほど広まりやすい傾向があります。

「0番=人類をなくそう」という言葉は、ショッキングなので拡散しやすく、誤解も生みやすい構造になっています。

背景③:「SDGsウォッシュ」への不信が土台にある

「SDGsを掲げているのに、実態は違う」という例が報道されると、

  • 🧼「SDGsウォッシュ」
  • 🧼「グリーンウォッシュ」

のような不信感が広がります。

この不信感があると、極端な話(SDGs0のような話)でも「ありそう」と思えてしまい、拡散の下地になります。


4. ファクトチェック:公式のSDGsに「0番目標」はない

ここは短く、でも重要です。

  • ✅ 国連が定めたSDGsは17の目標
  • ✅ 公式の一覧に**“0番目標”はない**

つまり、

「SDGs0が国連の正式目標である」

という主張は誤りです。


5. 「SDGs0」を見かけたときの見分け方(実用編)

誤情報に巻き込まれないために、次のチェックが有効です。

チェック①:投稿の“出どころ”が公式か

  • 🏛 国連(UN)
  • 🏛 外務省などの公的機関
  • 🏛 国連広報センター

のような一次情報にリンクしているかを見ると、かなり整理できます。

チェック②:画像や表は「1〜17」か

SDGsのアイコン一覧は、公式では1〜17です。 「0」「18」が混ざっている画像は、

  • ネタ
  • 独自作成
  • 改変

の可能性が高いです。

チェック③:文章が“断定”と“煽り”だらけか

誤情報は、次のような言い方を好みます。

  • ❌「絶対にそうだ」
  • ❌「メディアは隠している」
  • ❌「気づいた人だけ分かる」

こうした文体は、まず疑ってかかるのが安全です。


6. それでもSDGsは必要?——「0に戻す」のではなく“中身を見直す”

SDGsの本質は、派手なバッジではなく、

  • 貧困
  • 教育
  • ジェンダー
  • 働き方
  • エネルギー
  • 気候
  • 生物多様性

のような、現実の課題に向き合う枠組みです。

一方で、現場の反発(SDGs疲れ)が出るのも理解できます。 だからこそ大事なのは、

  • ✅ 形だけのSDGsを増やさない
  • ✅ 数字・根拠・実態を示す
  • ✅ 「何のため」の行動かを説明できるようにする

という、**“中身のSDGs”**に戻すことです。


7. まとめ:SDGs0は「公式目標」ではなく、文脈で意味が変わる言葉

最後に要点を整理します。

  • ✅ SDGsの公式は17目標で、0番目標は存在しない
  • ✅ 「SDGs0」はネット上の言い回しで、意味がブレる
  • ✅ よくある用法は、
    • 😈 風刺(人類をなくそう)
    • 😮‍💨 反発(SDGs疲れ・やってる感への批判)
    • 💡 独自提案(0番=姿勢・価値観)
  • ✅ 誤情報を避けるには、一次情報・公式一覧(1〜17)・煽り文体の有無をチェック

SDGs0という言葉は刺激が強く、目を引きます。 しかし、言葉の“面白さ”と“事実”は別です。 ネットで見かけたら、まずは落ち着いて、公式情報と照らし合わせる習慣がいちばんの対策になります。


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