NPB(日本プロ野球)とMLB(メジャーリーグ)の両方でプレーした選手は、日米通算でどれほどのホームランを打っているのでしょうか。
日本で長く活躍した選手、メジャーで大きな実績を残した選手、そしてNPBからMLBへ挑戦した日本人選手。日米通算本塁打ランキングを見ると、単なる本塁打数だけでなく、選手のキャリアの歩みや、日米野球の違いも見えてきます。
この記事では、NPBとMLBのレギュラーシーズン公式戦で記録された本塁打を合算し、日米通算ホームランランキングとして紹介します。
特に注目したいのは、松井秀喜、大谷翔平、福留孝介、鈴木誠也といった日本人選手、そしてタフィ・ローズ、アンドリュー・ジョーンズ、アレックス・ラミレス、アレックス・カブレラといった外国人選手たちです。
大谷翔平は現在、日米通算でどこまで順位を上げているのか。松井秀喜の507本にどこまで近づいているのか。最新の数字をもとに見ていきましょう。
この記事のポイント
この記事でいう「日米通算本塁打」とは、NPBとMLBのレギュラーシーズン公式戦で記録した本塁打を合計した数字です。
たとえば、松井秀喜であれば、巨人時代のNPB332本と、ヤンキースなどで記録したMLB175本を足した507本が日米通算本塁打となります。
また、大谷翔平であれば、日本ハム時代のNPB48本と、MLBでの本塁打数を足した数字が日米通算本塁打になります。
なお、この記事では以下の記録は含めていません。
あくまで、NPBとMLBの一軍レギュラーシーズン公式戦に限定したランキングです。
まずは、国籍を問わず、NPBとMLBの両方でプレーした選手を対象にした総合ランキングです。
ここでは、MLBで本塁打を打っていない選手でも、MLB公式戦に出場した経験があれば対象に含めています。そのため、中村紀洋のようにMLB本塁打は0本でも、NPBで大きな本塁打実績を残した選手もランキングに入ります。
| 順位 | 選手 | 日米通算HR | NPB | MLB | 主な所属 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 松井秀喜 | 507 | 332 | 175 | 巨人、ヤンキースなど |
| 2 | アンドリュー・ジョーンズ | 484 | 50 | 434 | ブレーブス、楽天など |
| 3 | タフィ・ローズ | 477 | 464 | 13 | 近鉄、巨人、オリックスなど |
| 4 | 中村紀洋 | 404 | 404 | 0 | 近鉄、中日、DeNA、ドジャースなど |
| 5 | アレックス・ラミレス | 392 | 380 | 12 | ヤクルト、巨人、DeNAなど |
| 6 | アレックス・カブレラ | 362 | 357 | 5 | 西武、オリックス、ソフトバンクなど |
| 7 | セシル・フィルダー | 357 | 38 | 319 | 阪神、タイガースなど |
| 8 | 大谷翔平 | 345 | 48 | 297 | 日本ハム、エンゼルス、ドジャース |
| 9 | 福留孝介 | 327 | 285 | 42 | 中日、カブス、阪神など |
| 10 | ウラディミール・バレンティン | 316 | 301 | 15 | ヤクルト、ソフトバンクなど |
総合ランキングで見ると、1位は松井秀喜です。NPBで332本、MLBで175本を放ち、合計507本に到達しました。
2位はアンドリュー・ジョーンズです。MLBで434本塁打を記録した名外野手で、楽天でも2年間プレーし、NPB通算50本塁打を記録しました。
3位はタフィ・ローズです。MLBでの本塁打は13本ですが、NPBでは通算464本。日本球界で最も成功した外国人長距離打者の一人といえます。
そして、現役の大谷翔平が8位に入っています。大谷はMLBで本塁打を積み重ねているため、今後さらに順位を上げる可能性が高い選手です。
次に、日本人選手に限定した日米通算ホームランランキングを見てみましょう。
日本人選手の場合、NPBで実績を残してからMLBへ挑戦した選手が多くなります。そのため、NPB時代の数字とMLB時代の数字のバランスを見ると、選手ごとのキャリアの特徴がよく分かります。
| 順位 | 選手 | 日米通算HR | NPB | MLB | 補足 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 松井秀喜 | 507 | 332 | 175 | 日本人長距離打者の象徴的存在 |
| 2 | 中村紀洋 | 404 | 404 | 0 | MLB出場歴あり。NPBで404本 |
| 3 | 大谷翔平 | 345 | 48 | 297 | 現役。今後も更新中 |
| 4 | 福留孝介 | 327 | 285 | 42 | NPBとMLBの両方で長打力を発揮 |
| 5 | 井口資仁 | 295 | 251 | 44 | ホワイトソックスで世界一を経験 |
| 6 | 城島健司 | 292 | 244 | 48 | 捕手として日米で長打力を示した |
| 7 | 鈴木誠也 | 279 | 182 | 97 | 現役。今後さらに上位へ進む可能性 |
| 8 | 筒香嘉智 | 253 | 235 | 18 | DeNA復帰後も本塁打を積み上げる |
| 9 | イチロー | 235 | 118 | 117 | 安打の印象が強いが本塁打も多い |
| 10 | 松井稼頭央 | 233 | 201 | 32 | スイッチヒッターとして日米で活躍 |
日本人限定では、松井秀喜が1位です。507本という数字は、現在でも非常に大きな壁です。
2位は中村紀洋です。MLBで本塁打はありませんが、近鉄時代を中心にNPBで404本塁打を記録しています。日本国内での長距離打者としての実績は圧倒的です。
そして3位に入るのが大谷翔平です。すでに福留孝介を抜き、日本人の日米通算本塁打ランキングでは上位に入っています。現役であることを考えると、今後さらに順位を上げる可能性があります。

大谷翔平は、日本ハム時代にNPBで48本塁打を記録しました。その後、MLBではエンゼルス、ドジャースで本塁打を量産しています。
2026年6月時点で、MLB通算本塁打は297本に到達しており、NPB時代の48本を加えると、日米通算は345本となります。
この数字により、大谷は日本人限定ランキングでは松井秀喜、中村紀洋に次ぐ3位。総合ランキングでも、セシル・フィルダーに迫る位置まで上がっています。
大谷の特徴は、NPB時代よりもMLB移籍後に本塁打数を大きく伸ばしている点です。松井秀喜はNPBで332本、MLBで175本というバランスですが、大谷はMLBでの本塁打数が圧倒的に多くなっています。
つまり、大谷は「日本で完成された長距離打者がメジャーに挑戦した」というより、「二刀流選手として日本で台頭し、MLBで本格的な長距離砲へ進化した」タイプの選手といえます。
日本人の日米通算本塁打で最大の注目点は、大谷翔平が松井秀喜の507本を超えるかどうかです。
大谷の日米通算本塁打は345本です。松井秀喜の507本に並ぶには、あと162本。超えるには、あと163本が必要です。
| 比較項目 | 松井秀喜 | 大谷翔平 |
|---|---|---|
| NPB本塁打 | 332本 | 48本 |
| MLB本塁打 | 175本 | 297本 |
| 日米通算 | 507本 | 345本 |
| 状況 | 引退 | 現役 |
大谷が今後も年間30本から40本前後のペースを維持できれば、松井の507本に近づく可能性は十分にあります。
ただし、長期的な記録更新には健康状態、出場試合数、投手としての起用、チーム事情なども関係します。特に大谷は投打二刀流という特殊な選手であり、通常の野手とは負担のかかり方が異なります。
それでも、すでにMLBだけで日本人最多の本塁打を大きく更新しており、日米通算でも松井秀喜の記録に最も近い現役選手であることは間違いありません。
松井秀喜の507本は、日米通算本塁打ランキングにおいて非常に大きな意味を持っています。
松井は巨人時代、NPBを代表する長距離打者として活躍しました。高校時代から「ゴジラ」の愛称で注目され、プロ入り後も巨人の4番として本塁打を積み重ねました。
NPBで332本塁打を記録した後、2003年にMLBへ移籍。ヤンキースでは中軸打者として活躍し、MLBでも175本塁打を放ちました。
特に2009年のワールドシリーズではMVPに選ばれ、日本人野手がMLBの大舞台で結果を残した象徴的な出来事となりました。
松井のすごさは、NPBとMLBの両方で長期間にわたり主力打者であり続けたことです。日本で本塁打を量産し、メジャーでも長距離打者として一定以上の成績を残した点で、今も特別な存在といえます。
日米通算本塁打ランキングは、日本人だけで見る場合と、外国人選手を含める場合で印象が大きく変わります。
たとえば、アンドリュー・ジョーンズはMLBで434本塁打を記録した大物選手です。楽天では2013年と2014年の2年間プレーし、NPB通算50本塁打を記録しました。日米通算では484本となり、松井秀喜に次ぐ2位に入ります。
タフィ・ローズは、MLBでは13本塁打にとどまりましたが、NPBでは通算464本塁打を記録しました。近鉄時代にはシーズン55本塁打を記録し、日本球界の外国人打者として圧倒的な存在感を示しました。
アレックス・ラミレスも、NPBで380本塁打を記録した名打者です。ヤクルト、巨人、DeNAで活躍し、日本球界に長く根を下ろした外国人選手の代表格です。
アレックス・カブレラは、西武時代に圧倒的な長打力を見せ、NPB通算357本塁打を記録しました。MLB時代の本塁打は5本ですが、日本でのインパクトは非常に大きい選手でした。
タフィ・ローズのNPB通算464本塁打は、外国人選手として非常に高い数字です。
ローズは近鉄バファローズで長く活躍し、2001年にはシーズン55本塁打を記録しました。当時の日本記録に並ぶ数字であり、強烈なパワーを持つ助っ人として大きな注目を集めました。
その後、巨人、オリックスでもプレーし、日本で長く本塁打を積み重ねました。
日米通算では477本。MLBでの本塁打数は13本と少ないものの、NPBでの実績だけで総合ランキング上位に入っている点が、ローズの日本球界でのすごさを物語っています。
アンドリュー・ジョーンズは、日米通算ランキングの中でも少し異なるタイプの選手です。
ローズやラミレス、カブレラはNPBで本塁打を大きく積み上げた選手ですが、ジョーンズはMLBで434本塁打を記録した後、日本へやって来ました。
楽天では2013年と2014年の2年間プレーし、合計50本塁打を記録しました。特に2013年は楽天の球団初の日本一に貢献し、勝負強い打撃と選球眼でチームを支えました。
日米通算では484本。MLBで大きな実績を残した選手が、キャリア後半にNPBで数字を加えた例といえます。
セシル・フィルダーも、日米野球史を語るうえで欠かせない存在です。
フィルダーは1989年に阪神タイガースでプレーし、38本塁打を記録しました。その翌年、MLBへ戻ると、デトロイト・タイガースで51本塁打を放ち、本塁打王に輝きました。
日本でプレーした翌年にMLBで本塁打王になるという流れは非常に珍しく、日米をまたいだキャリアの中でも特に印象的です。
日米通算では357本。阪神時代は1年だけでしたが、その経験がMLBでの大ブレイクにつながったと語られることもあります。

イチローといえば、やはり安打のイメージが強い選手です。
日米通算4367安打という圧倒的な記録が有名ですが、実は本塁打数も決して少なくありません。
イチローはNPBで118本、MLBで117本、合計235本塁打を記録しています。
特にオリックス時代は、打率と安打だけでなく、長打力も備えた打者でした。MLB移籍後はリードオフマンとしての役割が中心になりましたが、それでも117本塁打を放っています。
本塁打王タイプではなかったものの、日米それぞれで100本以上を記録している点は、イチローの打撃能力の幅広さを示しています。
現役選手では、大谷翔平だけでなく鈴木誠也にも注目です。
鈴木誠也は広島時代にNPBで182本塁打を記録しました。MLB移籍後はシカゴ・カブスでプレーし、メジャーでも本塁打を積み重ねています。
日米通算では279本に到達しており、すでにイチローや松井稼頭央を上回る位置にいます。
今後、MLBでさらに本塁打を重ねれば、城島健司、井口資仁、福留孝介といった選手の数字に近づいていく可能性があります。
鈴木の場合、NPB時代から完成度の高い右打者として評価されていました。MLBでも長打力を示しており、今後の日米通算本塁打ランキングを動かす存在の一人です。
筒香嘉智も、日米通算本塁打ランキングでは見逃せない選手です。
DeNA時代には日本を代表する左の長距離打者として活躍し、2016年には本塁打王と打点王を獲得しました。
その後、MLBへ挑戦し、レイズ、ドジャース、パイレーツなどでプレー。MLBでは通算18本塁打を記録しました。
日本復帰後もDeNAで本塁打を積み上げており、日米通算では250本を超えています。
筒香は大谷や鈴木のようにMLBで長く本塁打を量産したタイプではありませんが、NPBでの実績とMLB挑戦の両方を持つ選手として、ランキング上でも存在感があります。
日米通算本塁打ランキングは面白い指標ですが、単純に数字だけで選手の優劣を決めることはできません。
NPBとMLBでは、さまざまな違いがあります。
MLBは162試合制で、NPBより試合数が多くなります。一方で、移動距離が長く、対戦する投手の球速や変化球の質も異なります。
NPBでは、日本特有の配球、変化球、試合運びがあり、長く活躍するには別の適応力が必要です。
そのため、日米通算本塁打は「誰が一番すごいか」を単純に決めるための数字というより、異なる環境でどれだけ長く本塁打を積み重ねたかを見るための指標と考えるとよいでしょう。
この記事のランキングでは、MLBで本塁打が0本でも、MLB公式戦に出場した経験があれば対象に含めています。
ただし、「NPBとMLBの両方で本塁打を打った選手」に限定すると、ランキングは少し変わります。
たとえば、中村紀洋はMLB出場歴がありますが、MLB本塁打は0本です。そのため、「両リーグで本塁打を放った選手」という条件では対象外になります。
このように、日米通算ランキングは定義によって順位が変わります。記事やデータを見るときは、対象をどこまで含めているのかを確認することが大切です。
今後、日米通算本塁打ランキングを大きく動かす可能性があるのは、やはり現役選手です。
最も注目されるのは大谷翔平です。すでに日本人歴代上位に入っており、今後もMLBで本塁打を積み重ねる可能性があります。
松井秀喜の507本に届くかどうかは、今後数年の大きな注目点です。
鈴木誠也も日米通算300本に近づいています。MLBでの本塁打数が増えれば、城島健司、井口資仁、福留孝介の数字に迫っていく可能性があります。
筒香嘉智は日本復帰後も本塁打を積み上げています。NPBでの出場機会と状態次第では、さらに日米通算本塁打数を伸ばすことができます。
このように、日米通算本塁打ランキングは過去の記録であると同時に、現役選手によって更新されていくランキングでもあります。
日米通算本塁打ランキングを見ると、1位は松井秀喜の507本です。NPBで332本、MLBで175本を記録した松井は、日本人長距離打者の大きな基準となっています。
総合ランキングでは、アンドリュー・ジョーンズ、タフィ・ローズ、アレックス・ラミレス、アレックス・カブレラといった外国人選手も上位に入り、日米野球の歴史の広がりを感じさせます。
一方で、現在最も注目されるのは大谷翔平です。NPB時代の48本に加え、MLBで本塁打を量産し、日米通算345本に到達しています。
松井秀喜の507本を超えるには、まだ大きな差があります。しかし、大谷は現役であり、MLBでの本塁打ペースを考えると、今後さらに順位を上げる可能性は十分にあります。
また、鈴木誠也や筒香嘉智のように、NPBとMLBの両方で本塁打を記録した選手もランキングを動かしています。
日米通算本塁打ランキングは、単なる数字の一覧ではありません。日本で育った打者がメジャーでどう適応したのか、外国人選手が日本でどれほど活躍したのか、そして日米の野球がどのようにつながってきたのかを知ることができるランキングです。
今後、大谷翔平がどこまで数字を伸ばすのか。松井秀喜の507本に近づくのか。日米通算ホームランランキングは、これからも更新され続ける注目のテーマです。