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メジャーリーグ(MLB)・現役最多勝利

メジャーリーグ(MLB)・現役最多勝利

MLB現役最多勝ランキング(2025年9月時点)

先発投手の分業化、球数管理の厳格化、「三巡目の壁」対策、ブルペンデーやオープナーの普及などにより、現代野球では先発投手の勝利数が伸びにくい構造になっています。にもかかわらず、ここに名を連ねる投手たちは十年以上にわたりローテーションを守り、コンディショニングや球種開発、配球の最適化によって安定して白星を積み上げてきた稀有な存在です。

本記事は、2025年9月20日(日本時間)時点の「現役(引退未表明)投手」におけるレギュラーシーズン通算勝利数の確定リストを示します(同数は同順位)。ポストシーズンの勝敗は含みません。FAであっても引退表明がない限り現役扱いとします。


ランキング

1. ジャスティン・バーランダー(Justin Verlander) 🔥

勝利数:265勝
所属:サンフランシスコ・ジャイアンツ
生年月日:1983年2月20日/米・バージニア州
プロフィール:現役最多勝のレジェンド。サイ・ヤング賞3回、WS制覇の経験を持ち、通算奪三振や投球回でも現役トップクラス。40代に入ってなお球速・回転効率・コマンドの三拍子を高水準で維持。
代表的な強み:高回転フォーシームと縦変化のカーブ/スライダーのコンビネーション、ゲームメイク能力。

2. ザック・グレインキー(Zack Greinke) 🎯

勝利数:225勝
所属:フリーエージェント(引退表明なし)
生年月日:1983年10月21日/米・フロリダ州
プロフィール:技巧派右腕の象徴。2009年サイ・ヤング、複数回のゴールドグラブ受賞で知られるフィールディングの名手。球速に頼らず、球種の見せ方と投球の緩急で打者を翻弄。
トピック:2024年以降はMLB登板がない期間が続くが、正式な引退表明はなく現役扱い。

3. クレイトン・カーショウ(Clayton Kershaw) 🎨

勝利数:222勝
所属:ロサンゼルス・ドジャース
生年月日:1988年3月19日/米・テキサス州
プロフィール:サイ・ヤング3度、MVP。急角度のカーブと的確なコマンドで長らく球界を代表する左腕。
トピック2025年限りでの引退を表明。長期にわたりチームの柱であり続けた功績は特筆に値する。

4. マックス・シャーザー(Max Scherzer)

 

勝利数:221勝
所属:トロント・ブルージェイズ
生年月日:1984年7月27日/米・ミズーリ州
プロフィール:サイ・ヤング3度のパワーピッチャー。力強いフォーシームとスライダー、チェンジアップの使い分けで空振りを量産
トピック:ビッグゲームでの勝負強さと、競争心の強いマウンドさばきが持ち味。

5. ゲリット・コール(Gerrit Cole) 🔥

勝利数:153勝
所属:ニューヨーク・ヤンキース
生年月日:1990年9月8日/米・カリフォルニア州
プロフィール:剛速球と鋭いスライダーで高い奪三振率を誇る現代型エース。
トピック:2025年はトミー・ジョン手術の影響でシーズン全休。勝利数は2024年終了時から据え置き。

6. チャーリー・モートン(Charlie Morton) 🧠

勝利数:147勝
所属:デトロイト・タイガース
生年月日:1983年11月12日/米・ニュージャージー州
プロフィール:40代に入ってもローテーションを支える職人右腕。
武器カッター/カーブ主体のゴロ誘発とフライ抑制、状況対応力。
トピック:ベテランらしい球数・配球管理で大量失点を避ける術に長ける。

7.ジョニー・クエト(Johnny Cueto) 🌀

勝利数:144勝
所属:フリーエージェント(引退表明なし)
生年月日:1986年2月15日/ドミニカ共和国
プロフィール:タイミングを外す変則モーションと多彩な変化球が代名詞。
トピック:MLB登板のない期間が続くが、依然として現役の肩書を保つ。

8. クリス・セール(Chris Sale) 💨

勝利数:143勝
所属:アトランタ・ブレーブス
生年月日:1989年3月30日/米・フロリダ州
プロフィール:長身左腕から繰り出す鋭角スライダーが看板。復帰後は球数とフォームの最適化で再浮上。
トピック:イニングの積み上げと健康管理が鍵。

9.サニー・グレイ(Sonny Gray) 🌞

勝利数:124勝
所属:セントルイス・カージナルス
生年月日:1989年11月7日/米・テネシー州
プロフィール:強弱と高低の使い分けに秀でた右腕。
武器:ツーシーム/シンカーのゴロ量産、スイーパー系の横変化。
トピック:試合を壊さないゲームメイク力で勝ち星を積み上げるタイプ。

10. ダルビッシュ有(Yu Darvish) 🇯🇵

勝利数:114勝
所属:サンディエゴ・パドレス
生年月日:1986年8月16日/日本・大阪府
プロフィール:球界屈指の球種の多さと配球の創造性で、年齢を重ねても適応力を示す。
トピック:ボールの特性や握りの微調整で打者の目線をずらす技術が光る。

11. ザック・ウィーラー(Zack Wheeler) 🚀

勝利数:113勝
所属:フィラデルフィア・フィリーズ
生年月日:1990年5月30日/米・ジョージア州
プロフィール:高い平均球速と質の良いフォーシームで空振り・弱い当たりを両立。
トピック:先発の価値をWAR等でも裏づける、NL屈指の安定感。

11. ホセ・キンタナ(José Quintana) 🎯

勝利数:113勝
所属:ミルウォーキー・ブルワーズ
生年月日:1989年1月24日/コロンビア
プロフィール:制球と投球術で試合を作る左腕
トピック:イニング消化能力が高く、打線の援護が噛み合うと勝ち星が伸びやすい。

13. カルロス・カラスコ(Carlos Carrasco) 🎗

勝利数:112勝
所属:ニューヨーク・ヤンキース
生年月日:1987年3月21日/ベネズエラ
プロフィール:闘病からの復帰で称賛を集めた不屈の右腕。
トピック:ゴロ誘発とコンタクト管理を軸に、ベテランらしい粘投で白星を拾う。

14.マイケル・ワカ(Michael Wacha) ⚡

勝利数:110勝
所属:カンザスシティ・ロイヤルズ
生年月日:1991年7月1日/米・アイオワ州
プロフィール:2013年NLCS MVP。チェンジアップで打者のタイミングを外す。
トピック:ヘルシーなシーズンを過ごせれば二桁勝利が見込めるタイプ。

14. パトリック・コービン(Patrick Corbin) 🧢

勝利数:110勝
所属:テキサス・レンジャーズ
生年月日:1989年7月19日/米・ニューヨーク州
プロフィール:2019年WS制覇の立役者。スライダーを軸に投球の組み立てを構築。
トピック:ローテの谷間を埋めつつ、援護と守備がハマると勝ち星が伸びる。

次点(今後のランクイン候補)

ウェイド・マイリー(Wade Miley)/109勝:コマンド重視の技巧派。テンポよくゴロを量産。

  • ホセ・ベリオス(José Berríos)/108勝:直球と12–6カーブで三振とゴロのバランス良好。
  • カイル・ヘンドリックス(Kyle Hendricks)/104勝:「プロフェッサー」。チェンジアップとコマンドで弱い打球を量産。

注1:ランス・リンは2025年4月1日に現役引退を表明したため、“現役”ランキングから除外。
注2:FA(例:グレインキー、クエト)は引退表明がない限り現役扱い
注3:上記の勝利数はレギュラーシーズン通算のみ。ポストシーズンは含みません。


勝利数という指標の現在地(要点)

  • 🔧 役割分化の進展:6~7回を投げ切る先発が減少し、中継ぎ・クローザーの比重が増大。先発の白星機会は相対的に減る。
  • 🧮 運の介在:援護点(得点力)や守備力、継投の是非など投手のコントロール外要因が勝利数に強く影響。
  • 📊 評価軸の多様化:K%・BB%・K-BB%・FIP・ERA+・WARなど、貢献度をより直接に反映する指標が重視される時代に。
  • 🧠 それでも残る価値:ローテを守り続ける耐久力、対打者の学習・適応、シーズンを通じた安定性を体現するメトリクスとしての意義は不変。

用語ミニガイド

  • ERA+:リーグや球場補正込みの防御率指数(100が平均、上ほど優秀)。
  • FIP:守備の影響を除いた“投手がコントロール可能”な要素に基づく指標。
  • WAR:総合的な勝利貢献度。投手の場合は投球内容を中心に算出。
  • K-BB%:三振率と四球率の差。投手の支配力・制球力を簡潔に把握できる。

ランキングの読み方と集計ルール

  • 基準日:2025年9月20日(日本時間)。基準日以降の試合結果は未反映。
  • 対象:引退未表明の現役投手(FA含む)。
  • 数え方レギュラーシーズンの勝利のみカウント。
  • 順位付け:同数は同順位扱い(以降の順位はひとつ繰り下げ)。
  • 記載情報:所属・生年月日・投球スタイル等は直近の公知情報に基づく。
  • 📝 よくある誤解:ポストシーズンの勝敗は**通算勝利(レギュラーシーズン)**に加算されません。

歴史的文脈:200勝と300勝のハードル

  • 🏛 300勝クラブ:MLBの長い歴史でもごく少数。近年は先発の投球回減少により、到達難易度がさらに上昇。
  • 🧗 200勝の価値:現代の投手運用では**“到達すれば殿堂クラスの持続性”**を示す一里塚に。年間二桁を安定して重ねても10年以上を要する計算。
  • 🔭 今後の可能性:健康・援護・守備・球場要因などの外的要素のブレが大きく、長期的な可視化は不確実性が高い。だからこそ、積み上げの価値が際立つ。

Q&A(よくある質問)

Q1. なぜバーランダーやグレインキーのようなベテランが上位に多いの?
A. キャリア初期からローテを守り、故障管理や球種の再設計で加齢局面でも適応してきたため。勝利数は年単位の積み上げの結果です。

Q2. 「勝利数」は時代遅れの指標?
A. 単体で投手力を評価するには不十分な面はありますが、耐久性とゲームメイクを反映する長期指標としての価値は健在。他指標と併読するのが現代的です。

Q3. FAの選手はなぜ“現役”に含めるの?
A. 本リストは引退未表明=現役という扱いに統一。契約先未定でも現役続行の意思表示がない限り除外しません。

Q4. 途中移籍や故障の影響は?
A. 勝利数は所属に関係なく通算で積算。故障離脱が長いほど勝ち星の積み上げは難しくなります。


 

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