アメリカのホワイトハウスでトランプ政権の「顔」として知られてきたキャロライン・レビット(Karoline Leavitt)大統領報道官が、2026年8月末で退任することが明らかになりました。
レビット氏はトランプ大統領の第2次政権発足とともに2025年1月に大統領報道官に就任。27歳での就任は史上最年少であり、記者会見やテレビ出演を通じてトランプ政権の政策を説明する中心的人物となっていました。
突然の退任発表を受けて注目されているのが、「次のホワイトハウス報道官は誰になるのか?」という点です。
2026年8月13日時点では、トランプ大統領は後任を正式に発表していません。しかし、アメリカの複数のメディアではすでに何人もの候補者の名前が挙がっています。
この記事では、レビット氏が辞任する理由とともに、次期ホワイトハウス報道官の有力候補について整理します。
トランプ大統領は2026年8月12日、レビット氏が8月末をもってホワイトハウス報道官を退任することをSNSで発表しました。
これは単なる辞任観測や噂ではなく、トランプ大統領本人が明らかにした正式な退任です。
レビット氏自身も退任を発表しており、その理由として、幼い2人の子どもとの時間を大切にしたいという考えを説明しています。
レビット氏は2026年5月に第2子となる女児を出産しました。その後、産休を経てホワイトハウスに復帰していましたが、大統領報道官という非常に多忙な仕事と子育てを両立させることの難しさを感じるようになったとしています。
レビット氏には2024年7月に生まれた男児もいるため、現在はまだ幼い2人の子どもを育てています。

重要なのは、レビット氏がトランプ陣営から完全に離れるわけではないということです。
トランプ大統領はレビット氏について、退任後も自身の有力な外部アドバイザーとして活動することを明らかにしています。
2026年には中間選挙も控えているため、レビット氏が今後、共和党やトランプ陣営の広報・選挙戦略に関与する可能性は高いでしょう。
つまり今回の人事は、トランプ氏との政治的な決別というよりも、ホワイトハウスでの極めて拘束時間の長い仕事から離れ、より柔軟な立場からトランプ氏を支える形に移行すると見るのが自然です。
では、誰がレビット氏の後任になるのでしょうか。
2026年8月13日時点で後任は正式決定していません。
AP通信やReutersも、レビット氏の退任を伝える一方で、トランプ大統領が後任についてまだ明らかにしていないと報じています。
ただし、アメリカのメディアでは早くも複数の人物が候補として取り沙汰されています。
| 候補者 | 主な肩書・経歴 | 注目度 |
|---|---|---|
| アンナ・ケリー | ホワイトハウス首席副報道官 | 非常に高い |
| アリーナ・ハバ | トランプ氏の元弁護士、元ニュージャージー州連邦検事代行 | 非常に高い |
| マシュー・ボイル | Breitbartワシントン支局長 | 高い |
| スティーブン・チャン | ホワイトハウス広報部長 | 高い |
| モニカ・クローリー | 米国儀典長(Chief of Protocol) | 候補の一人 |
| テイラー・ブドウィッチ | トランプ氏の長年の広報・政治スタッフ | 候補の一人 |

最も「順当な人事」と考えられる人物の一人がアンナ・ケリー(Anna Kelly)氏です。
ケリー氏はホワイトハウスの報道チームでレビット氏を支えてきた人物で、現在は首席副報道官(Principal Deputy Press Secretary)として活動しています。
トランプ第2次政権発足時の2025年1月には副報道官としてホワイトハウス入り。その前には共和党全国委員会(RNC)のNational Press Secretaryを務めていました。
さらに、レビット氏が2026年に産休を取った期間には、ホワイトハウスのスポークスパーソンとしてテレビやラジオなどへの出演が増えました。
つまりケリー氏には、すでに「レビット氏の代わりに政権を代表して説明する」経験があるという大きな強みがあります。
組織の継続性を重視するのであれば、首席副報道官から報道官への昇格は非常に自然な選択といえるでしょう。
もう一人、大きく名前が挙がっているのがアリーナ・ハバ(Alina Habba)氏です。
ハバ氏は長年トランプ氏の弁護士として活動し、テレビ番組などでもトランプ氏を強く擁護してきたことで知られています。
ニューヨーク・ポストは、レビット氏の退任発表直後からハバ氏を後任の有力候補の一人として挙げています。
ハバ氏の最大の強みは、トランプ氏からの信頼とテレビへの対応力でしょう。
ホワイトハウス報道官には政策知識だけでなく、記者から厳しい質問を受けても政権の主張を崩さず説明する能力が求められます。
ハバ氏は長年、テレビの生放送などでトランプ氏を擁護してきたため、この点では非常に経験豊富です。
一方で、ホワイトハウスの報道部門で実務を積んできたケリー氏とは異なり、法律分野を中心に活動してきた人物です。そのため、ハバ氏が選ばれる場合には「内部昇格」ではなく、トランプ氏が強い発信力を重視した人事という意味合いが強くなりそうです。
やや意外な候補として名前が挙がっているのが、保守系メディア「Breitbart」のマシュー・ボイル(Matthew Boyle)氏です。
ボイル氏はBreitbartのワシントン支局長として、長年にわたって共和党やトランプ氏を取材してきました。
報道する側から政府の報道官へ移ることになれば異例の人事ですが、トランプ氏は従来型メディアだけでなく、保守系メディア、ポッドキャスト、インフルエンサーなど「新しいメディア」を重視しています。
そのため、従来のホワイトハウス人事の常識だけでは予測できない候補として注目されています。
スティーブン・チャン(Steven Cheung)氏も、実績だけを考えれば非常に有力です。
チャン氏は現在、ホワイトハウス広報部長(White House Communications Director)を務めています。
トランプ氏の2024年大統領選挙でも広報戦略の中心人物の一人であり、トランプ氏との関係は非常に深い人物です。
レビット氏が産休を取った際にも、チャン氏が中心となってホワイトハウスの広報部門を運営しました。
したがって「ホワイトハウスの広報を理解しているか」という点では申し分ありません。
ただし、広報部長と報道官では役割が少し異なります。
広報部長は政権全体のメディア戦略を設計する舞台裏の仕事が中心なのに対し、報道官はカメラの前に立ち、記者から直接質問を受けます。
米メディアでは、チャン氏自身がテレビ会見を中心とする仕事に強い関心を示しているわけではないとも報じられており、現在の広報部長職にとどまる可能性もあります。
このほか、モニカ・クローリー(Monica Crowley)氏の名前も挙がっています。
クローリー氏は現在、米国儀典長(Chief of Protocol)を務めており、以前からテレビや政治評論の世界で豊富なメディア経験を持っています。
トランプ氏との関係も長く、テレビでの発信能力という点では報道官に必要な条件を備えた人物です。
また、トランプ陣営で長年広報戦略を担当してきたテイラー・ブドウィッチ(Taylor Budowich)氏などの名前も報道されています。
現時点で特に注目したいのは、アンナ・ケリー氏とアリーナ・ハバ氏でしょう。
両者は、後任選びの方向性を象徴する候補でもあります。
| アンナ・ケリー | アリーナ・ハバ | |
|---|---|---|
| 人事のタイプ | ホワイトハウス内部からの昇格 | 外部に近い有力人物の抜てき |
| 強み | 報道官業務を熟知 | テレビ対応力・トランプ氏との関係 |
| 政権広報の継続性 | 非常に高い | 比較的変化が大きい |
| サプライズ性 | 低い | 高い |
政権がレビット氏の路線をそのまま引き継ぎたいのであれば、ケリー氏の昇格が合理的です。
一方、トランプ氏が中間選挙を意識して、テレビでの強い発信力や政治的なインパクトを重視するのであれば、ハバ氏のような人物を起用する可能性も考えられます。
もう一つ考えておく必要があるのが、誰が報道官になっても、トランプ大統領自身がこれまで以上に直接メディア対応を行う可能性です。
トランプ氏は歴代大統領と比べても記者と直接やり取りする機会が多く、ホワイトハウス内や大統領専用機、イベント会場などで頻繁に質問に答えています。
そのため、第2次トランプ政権では大統領報道官だけが政権のメッセージを発信するという従来型の仕組みから、トランプ氏本人、報道官、広報部長、SNS、保守系メディアなどを組み合わせた広報体制へと変化しています。
レビット氏の後任人事でも、単純に「毎日記者会見をする人」を選ぶというより、トランプ政権全体の新しいメディア戦略の中で誰が最も適しているかが判断材料になるでしょう。
キャロライン・レビット氏は2026年8月末をもってホワイトハウス報道官を退任します。
退任の主な理由として本人が挙げているのは、2026年5月に第2子を出産したことなどを受け、幼い2人の子どもや家族との時間を増やしたいというものです。
一方で政界から完全に離れるわけではなく、退任後もトランプ大統領の外部アドバイザーとして活動する予定です。
そして最も注目される後任については、2026年8月13日時点ではまだ正式発表されていません。
現在名前が挙がっている人物の中では、ホワイトハウス報道チームのナンバー2であるアンナ・ケリー氏が最も自然な内部昇格候補といえます。
一方、アメリカの一部メディアではアリーナ・ハバ氏も有力候補として報じられており、マシュー・ボイル氏、スティーブン・チャン氏、モニカ・クローリー氏らの名前も浮上しています。
トランプ氏が「実務経験と継続性」を優先するのか、それとも「テレビでの発信力と政治的インパクト」を優先するのかによって、人選は大きく変わりそうです。
レビット氏の退任は8月末の予定であるため、近いうちに後任人事が発表される可能性があります。正式発表が行われれば、トランプ第2次政権の今後の広報戦略を読み解くうえでも重要な人事となるでしょう。