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過去にワールドシリーズ「連覇」を達成したチーム一覧

過去にワールドシリーズ「連覇」を達成したチーム一覧

(1903–2025)

“Back-to-Back Champions” をチーム別・年表・時代背景・記録で完全整理。最後の連覇はいつ?最多連覇はどこ?を一気に把握。

最終更新:2025年10月29日(日本時間)

この記事の読み方

  • 「連覇」=同一球団が連続年にワールドシリーズ制覇。3連覇以上も“連続優勝”として含めます。
  • 対象期間はワールドシリーズ創設(1903年)から2025年シーズンまで。
  • チーム名は当時表記/現在通称の併記は必要に応じて実施。
  • データはMLB公式・Baseball-Reference・ESPNの年度表でクロスチェックしたうえで整理しています。

連覇チーム一覧(年代順)

球団(当時の本拠地) 連覇シーズン 補足(ダイナスティ/象徴的出来事など)
シカゴ・カブス 1907–1908 草創期の強豪。1907年は引分試合を含む独特のシリーズ形式。
フィラデルフィア・アスレチックス 1910–1911 コニー・マック時代の最初の連覇。のちに1929–30でも連覇。
ボストン・レッドソックス 1915–1916 デッドボール期の黄金。1912・1915・1916・1918と短期間で複数優勝。
ニューヨーク・ジャイアンツ 1921–1922 ジョン・マグロー政権の全盛。のちのSF時代は“隔年王者(2010/12/14)”。
ニューヨーク・ヤンキース 1927–1928 “殺人打線”の象徴。バベ・ルース/ルー・ゲーリッグら。
フィラデルフィア・アスレチックス 1929–1930 再びマック時代の黄金。打撃と投手が高水準で並立。
ニューヨーク・ヤンキース 1936–1939(4連覇) 前人未到の4連覇。ディマジオらが旗手。
ニューヨーク・ヤンキース 1949–1953(5連覇) 史上最多の5連覇。ケーシー・ステンゲル監督期の金字塔。
ニューヨーク・ヤンキース 1961–1962 マーリス61本HRの翌年も制覇。伝統の強さを再証明。
オークランド・アスレチックス 1972–1974(3連覇) “スウィンガーA’s”。Catfish Hunter/Reggie Jacksonらで王朝。
シンシナティ・レッズ 1975–1976 “ビッグ・レッド・マシン”。75年は伝説の第6戦(フィスクHR)。
ニューヨーク・ヤンキース 1977–1978 Reggie “Mr. October” Jacksonの名を決定づけた時期。
トロント・ブルージェイズ 1992–1993 カナダ球団唯一の連覇。93年はジョー・カーターのサヨナラHRで決着。
ニューヨーク・ヤンキース 1998–2000(3連覇) MLB最後の三連覇。1999はブレーブスをスイープ、2000は“サブウェイシリーズ”。
要点まとめ
連覇(2年連続以上)を果たしたフランチャイズは「カブス/レッドソックス/ジャイアンツ/(フィラデルフィア→)オークランド・アスレチックス/ヤンキース/レッズ/ブルージェイズ」の7球団。
直近の連覇はヤンキースの1998–2000(3連覇)で、2001年以降は未達(2025年時点)。

チーム別・連覇の背景と主な出来事

ニューヨーク・ヤンキース 最多連覇記録

連覇年
1927–28/1936–39(4連)/1949–53(5連)/1961–62/1977–78/1998–2000(3連)
王朝像
選手世代が変わっても勝ち切る“継承型王朝”。補強と育成の循環が強み。
象徴
1936–39の4連覇、1949–53の5連覇、近代で最後の三連覇(98–00)をひとつの球団で達成。

ヤンキースは連覇史の中心そのもの。攻守の名手に加え、監督のマネジメント(ステンゲル等)、球団運営の巧みさが重なり、“世代交代しながら強さを持続”する稀有なモデルを示しました。1998–2000はトーレ監督の下で投打の層が厚く、短期決戦最適化の采配も光りました。

(フィラデルフィア→)オークランド・アスレチックス

連覇年
1910–11、1929–30、1972–74(3連)
特徴
3つの異なる時代で連覇。移転をまたいでなおDNAが生きる希少例。
象徴
72–74の三連覇は投手力と長打、ベンチの機動力が噛み合った“総合力の勝利”。

シンシナティ・レッズ(ビッグ・レッド・マシン)

1975–76はジョー・モーガン(MVP2年連続)、ピート・ローズ、ジョニー・ベンチ、トニー・ペレスら歴史級ラインアップ。守備指標的にも一級で、攻守走の完全体として短期決戦を制圧しました。

トロント・ブルージェイズ(国境を越えた快挙)

カナダ球団としての1992–93連覇は、MLB史の地理的多様性を象徴。1993年はジョー・カーターのサヨナラHRでシリーズ決着という劇的結末。ポストの広告塔的インパクトも含めて“記憶に残る王者”です。

シカゴ・カブス/ボストン・レッドソックス/ニューヨーク・ジャイアンツ

近代黎明期の1907–08カブス1915–16レッドソックス1921–22ジャイアンツは、選手の移動や球団財政の偏在が相対的に大きかった時代背景もあって短期的な支配を実現。シリーズ形式の変遷も影響し、今日よりも“連覇”が成立しやすかった側面があります。

年代別にみる「連覇」出現パターン

年代 主な連覇/傾向
1900s–1920s 黎明期の草創王朝(カブス、レッドソックス、ジャイアンツ)。リーグ内格差が比較的大きい。
1930s–1950s ヤンキースの4連覇/5連覇という超記録が集中。戦後復興とともに王朝化。
1970s A’sの三連覇、レッズの連覇など“多極的強豪”が並立。育成+補強の高度化。
1990s ブルージェイズ連覇、ヤンキース三連覇。ワイルドカード導入期でも高水準の継続強化が可能だった例。
2000s–2020s プレーオフの層が厚くなり、短期決戦の不確実性上昇。連覇は消滅(2025年時点)。

なぜ連覇は難しい?—制度・戦力均衡・負荷

制度・フォーマットの変容

  • ワイルドカード枠の拡大で、“当たり前に強い”だけでは勝てない局面が増加。
  • 地区シリーズ/リーグ優勝決定シリーズ/ワールドシリーズと複数の短期シリーズを連続で勝ち切る難度が上昇。

競争均衡の徹底

  • ドラフト/国際アマ制度/贅沢税などが長期王朝の再現を抑制。
  • 解析・指標普及で“弱点の突き合い”が高度化。再現性の低い短期決戦に寄りやすい。

選手負荷と健康管理

  • 162試合+PSの蓄積負荷。投手陣の健康維持が2年連続で成功するとは限らない。
  • 球数/回跨ぎ/移動の増加で、翌年に同強度を再演する難しさが顕在化。

ニアミス(連覇未達)事例集

  • アトランタ・ブレーブス(1990年代):地区・リーグでは常勝も、連覇は未達(1995優勝、1996準優勝など)。
  • サンフランシスコ・ジャイアンツ(2010年代):2010・2012・2014の隔年王者=非連続王朝の代表例。
  • ヒューストン・アストロズ(2017–22を中心に常勝期):複数回の優勝・出場も連覇は叶わず。
  • ボストン・レッドソックス(2004以降の複数優勝):強いが続けて勝つことの難しさが象徴的。

記録・豆知識

トピック 内容
最長連覇 ヤンキースの5連覇(1949–53)。メジャー全スポーツでも屈指の難記録。
三連覇 オークランドA’s(1972–74)、ヤンキース(1998–2000)。1998–2000が直近最後
初の連覇 シカゴ・カブス(1907–08)。創設直後のフォーマット差異が色濃い時代。
“地理の多様性” 米国外の球団で唯一の連覇はトロント・ブルージェイズ(1992–93)
“短期決戦の伝説” 1975WS第6戦(フィスクのフェンウェイ左翼ポール際HR)、1993WS(カーターのシリーズ決着HR)など。

付録:年度別優勝年表(連覇箇所ハイライト)

※誌面の都合で連覇に関連する年代を中心に抜粋(1907–08、1910–11、1915–16、1921–22、1927–30、1936–39、1949–53、1961–62、1972–76、1977–78、1992–93、1998–2000)。

優勝球団 メモ
1907 シカゴ・カブス 連覇①
1908 シカゴ・カブス 連覇②
1910 フィラデルフィア・アスレチックス 連覇①
1911 フィラデルフィア・アスレチックス 連覇②
1915 ボストン・レッドソックス 連覇①
1916 ボストン・レッドソックス 連覇②
1921 ニューヨーク・ジャイアンツ 連覇①
1922 ニューヨーク・ジャイアンツ 連覇②
1927 ニューヨーク・ヤンキース 連覇①(殺人打線)
1928 ニューヨーク・ヤンキース 連覇②
1929 フィラデルフィア・アスレチックス 連覇①
1930 フィラデルフィア・アスレチックス 連覇②
1936 ニューヨーク・ヤンキース 4連覇①
1937 ニューヨーク・ヤンキース 4連覇②
1938 ニューヨーク・ヤンキース 4連覇③
1939 ニューヨーク・ヤンキース 4連覇④
1949 ニューヨーク・ヤンキース 5連覇①
1950 ニューヨーク・ヤンキース 5連覇②
1951 ニューヨーク・ヤンキース 5連覇③
1952 ニューヨーク・ヤンキース 5連覇④
1953 ニューヨーク・ヤンキース 5連覇⑤
1961 ニューヨーク・ヤンキース 連覇①
1962 ニューヨーク・ヤンキース 連覇②
1972 オークランド・アスレチックス 3連覇①
1973 オークランド・アスレチックス 3連覇②
1974 オークランド・アスレチックス 3連覇③
1975 シンシナティ・レッズ 連覇①
1976 シンシナティ・レッズ 連覇②
1977 ニューヨーク・ヤンキース 連覇①
1978 ニューヨーク・ヤンキース 連覇②
1992 トロント・ブルージェイズ 連覇①
1993 トロント・ブルージェイズ 連覇②(カーター決着HR)
1998 ニューヨーク・ヤンキース 3連覇①
1999 ニューヨーク・ヤンキース 3連覇②(WSスイープ)
2000 ニューヨーク・ヤンキース 3連覇③(サブウェイS)

 

 

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