みなさんは、ふだんどんなときに「ゴミ」を出していますか?
学校で給食を食べるとき、お家でおやつを食べるとき、買い物をしたときなど、私たちの生活の中では、いろいろなところでゴミが出ます。
ゴミが増えると、地球にとってよくないことがたくさん起こります。ゴミを燃やすと空気がよごれてしまったり、海に流れ出したプラスチックごみで魚や海の生き物が困ってしまったりすることもあります。
だから、私たちは「ゴミを減らす」ことを考え、できることから行動していくことが大切です。今日は、ゴミを減らすための工夫にはどんなものがあるか、いっしょに考えてみましょう。
まずは、どうしてゴミを減らさないといけないのか、その理由を知っておきましょう。
私たちが出すゴミの多くは、ゴミ処理場で燃やされます。ゴミを燃やすと、二酸化炭素(にさんかたんそ)という気体が出ます。二酸化炭素は、地球温暖化(ちきゅうおんだんか)の原因の一つです。
地球温暖化が進むと、気温が高くなり、氷がとけて海の水が増えてしまったり、大雨や台風が強くなったりします。人間も動物も、とても困ってしまうのです。
燃やせないゴミや、燃やしたあとに残る灰(はい)は、最終処分場(さいしゅうしょぶんじょう)という場所に埋められます。でも、この最終処分場はいつかいっぱいになってしまいます。
もし埋める場所がなくなると、ゴミの行き場がなくなり、困ってしまいますね。
ビニール袋やペットボトルなどのプラスチックごみが海や川に流れ出してしまうこともあります。海の中にプラスチックがたくさんあると、魚やウミガメが食べてしまい、おなかをこわしたり死んでしまったりするのです。
海が汚れると、私たちが食べる魚にも影響が出るかもしれません。
ゴミを減らすために、大事な言葉があります。それは 「3R(スリーアール)」 です。どんな意味か知っていますか?
「リデュース」は、ゴミを出さないようにすることです。
たとえば、お店でもらうビニール袋を断ることもリデュースの一つです。
「リユース」は、物をくり返し使うことです。
1回で捨ててしまうより、何度も使う方がゴミが減ります。
「リサイクル」は、使い終わった物を資源(しげん)にして、もう一度新しい物に作り変えることです。
リサイクルすると、資源のむだづかいが減り、地球にやさしいですね。
では、私たちがゴミを減らすためにできる工夫を、いくつか紹介します。
お店で買い物をするときに、ビニール袋をもらわず、エコバッグを持っていきましょう。
エコバッグは、何度も使えてとても便利です。好きな色やキャラクターのエコバッグを選ぶと、楽しく使えますよ。
ペットボトルを買う代わりに、水筒やマイボトルを使うとゴミが減ります。
自分の好きなデザインの水筒を持つと、気分も上がりますね。
食べ物を残してしまうと、捨てることになり「食品ロス」になります。
食べきれる量をよそい、残さず食べることもゴミを減らす大事な工夫です。
鉛筆が短くなっても、キャップをつければまだ使えます。ノートも最後のページまで使いましょう。
物を大切に使うことは、ゴミを減らす第一歩です。
服が破れたらお家の人にぬってもらう、靴がこわれたら修理してもらうなど、すぐに捨てないで直して使うことも大切です。
お家でもできることはたくさんあります。
野菜の皮をむきすぎないようにしたり、食べ物をムダにしないようにすることで、生ゴミを減らせます。
お家で「コンポスト」という容器を使い、生ゴミを肥料(ひりょう)にする方法もあります。
ゴミをきちんと分けて出すことも大切です。
ペットボトル、缶、ビン、燃えるゴミ、燃えないゴミ、古紙など、住んでいる地域でルールが決まっているので、確認して守りましょう。
一人でできることもありますが、みんなで協力すると、もっと大きな力になります。
学校で「エコ委員会」や「環境委員会」に入っている人もいるかもしれません。
ポスターを作ったり、リサイクル活動を呼びかけたりするのも、とても良いことです。
「こんな工夫をしているよ!」とお友だちと話し合うのも大事です。
みんなで知恵を出し合うと、新しいアイデアが見つかります。
日本だけでなく、世界のいろいろな国でもゴミを減らす取り組みが行われています。
ドイツでは、ゴミをとても細かく分けて出すルールがあります。リサイクルの意識が高く、空き瓶をお店に持って行くと、お金が戻ってくる制度もあります。
フランスでは、お店でまだ食べられるのに売れ残った食べ物を捨てることが禁止されています。かわりに、必要な人に寄付するよう決まっているのです。
韓国では、ゴミを捨てるとき専用のゴミ袋を買わなければいけません。お金がかかるため、みんなゴミを減らす工夫をしています。
ゴミを減らすことは、地球を守ることにつながります。
私たち一人ひとりができる小さなことも、みんなで続ければ大きな力になります。未来の地球のために、今日からできることを始めてみましょう。
今日は「ゴミを減らすためには」というテーマで、いろいろなお話をしました。ゴミを減らすために大切なことを、もう一度まとめてみます。
ぜひ、家族やお友だちとも話し合って、ゴミを減らす工夫を見つけてみてくださいね。そして、これからも地球にやさしい生活を心がけましょう。