Japan Luggage Express
Japan Luggage Express Ltd.

ユニバーサルデザイン・家の中

ユニバーサルデザインの聡明のスイッチを押す女性

ユニバーサルデザイン・家の中

家の中にあるユニバーサルデザインの例

ユニバーサルデザイン(Universal Design/UD)は、「年齢・性別・身体的条件・言語・文化などの違いにかかわらず、すべての人が使いやすいように最初から工夫された設計」のことです。これは公共施設や学校だけでなく、私たちの住まいにも多く取り入れられています。

誰もが快適で安心して暮らせる住空間を実現するために、ユニバーサルデザインは欠かせない考え方です。本記事では、家の中に見られるユニバーサルデザインの具体例を紹介しながら、その意味や背景、さらには将来の住宅づくりへのヒントも交えてお伝えします。


🛁 バスルームと洗面所のユニバーサルデザイン

シャンプーとリンスのボトルの突起

視覚障害のある人でも識別できるように、多くのシャンプーボトルには側面にギザギザの突起がついています。目をつぶっていても区別ができるため、誰にとっても使いやすい工夫です。多くのメーカーがこの規格を共通化している点も、消費者にとって安心感を高めています。

センサー式の蛇口

手をかざすだけで水が出るタイプの蛇口は、汚れた手でも触れずに使えるだけでなく、握力が弱い人や子ども、高齢者にも優しい設計です。感染症予防にも効果的で、近年の社会情勢にもマッチした設備です。

滑りにくい床材と手すりの設置

浴室や脱衣所では、濡れていても滑りにくい素材が使われていたり、立ち上がる動作を支援するための手すりが設置されていたりします。特に高齢者や妊娠中の方、足腰に不安がある方にとって、転倒リスクを減らすことは生活の質を保つうえで非常に重要です。

低めの浴槽と段差のない入口

また、最近の住宅ではまたぎやすい高さの低めの浴槽や、脱衣所と浴室の床の高さをそろえた設計も見られます。段差がないことで、車いす利用者や足の上がりにくい人でも負担が軽減されます。


💡 リビングや廊下での工夫

照明スイッチのサイズと配置

最近の住宅では、手のひら全体で押せる大きなスイッチが標準になりつつあります。位置も床から90〜110cm程度に設定されており、車いすの利用者や子どもでも届きやすくなっています。

自動点灯する照明や足元灯

暗くなると自動で点灯する照明や、夜間の移動をサポートする足元灯は、視力の低下した高齢者や夜間の転倒防止に役立ちます。特に寝室からトイレまでの経路に設置すると効果的です。

フラットフロア(段差の解消)

家の中の段差をなくす設計(フラットフロア)は、つまずき防止や車いすの移動をスムーズにします。小さな段差も見えにくいため、誰にとっても安全性が高まります。

滑りにくい素材のラグやマット

滑りやすい床材には、裏面に滑り止め加工されたマットやラグを使用することで安全性が高まります。室内での転倒事故防止には、こうした細かな配慮も効果的です。


🚽 トイレにおける配慮

自動開閉式の便座と操作パネル

人が近づくと自動でふたが開閉したり、洗浄や乾燥がボタン一つでできるシャワートイレは、体の可動域が限られている人や、かがむのがつらい高齢者にとって便利な機能です。

非接触で流せるセンサー式洗浄ボタン

レバーに触れずに手をかざすだけで流せる機能も増えており、衛生面でも優れたユニバーサルデザインといえます。

座りやすい便座の高さと手すり

便座の高さが調整可能であったり、横や前方に手すりがあることで、立ち座りが楽になります。こうした設備は介助が必要な人の負担も軽減します。


🛋 家具や道具のデザイン

握力の弱い人でも使えるドアレバー

従来の丸型ドアノブではなく、下に押すだけで開けられるレバー式ドアハンドルは、小さな子どもや高齢者でも使いやすく、車いす利用者にも配慮された設計です。

持ちやすいペットボトルや食器

くびれのある形状や、滑りにくい表面加工の食器・ペットボトルは、握力に不安のある人でも持ちやすく設計されています。

電動昇降式の家具

キッチンの吊戸棚や洗面台など、高さをリモコンで調整できる電動昇降機能付きの家具は、立位・座位問わず快適に使用でき、家族みんなに優しい設備です。

軽く開けられる引き出しや戸棚

軽量の引き出しレールやソフトクローズ機能がある収納は、力の弱い人でも無理なく開閉でき、指を挟むリスクも減らします。


🔈 情報と音の伝え方にも配慮

見えるチャイム(光と音で知らせる)

聴覚に障害がある人のために、来客チャイムを光でも知らせる「視覚チャイム」機能があるインターホンもあります。聞こえにくい人にも情報が届く工夫です。

音声案内付き家電

洗濯機や電子レンジの中には、操作音や音声ガイドで使用状況を知らせてくれるものもあり、視覚に頼らず使用できる点でユニバーサルな配慮がされています。

遠隔操作アプリとの連携

最近の家電にはスマートフォンアプリと連動して、離れた場所から操作できるものが増えています。体を動かすのが大変なときでも、遠隔で対応できる柔軟性があります。


🛠 その他の新しい例

リモコン付きのカーテンやブラインド

高い場所に手が届かない人や、毎日の開け閉めが負担な人でも、リモコンで操作できる自動カーテンは大きな助けになります。

軽い力で開閉できる引き戸

引き戸は、車いすでも通りやすく、軽い力で開閉できるため、幅広い人にとって使いやすい設計です。

バリアフリー対応のインターホン位置

インターホンや呼び鈴の高さが、立っている人と座っている人の両方に届く位置に設置されていることで、どんな来客でも対応しやすくなります。

音の鳴らない静音家電

冷蔵庫やエアコン、換気扇などの機器の中には、動作音が静かな「静音設計」のものも登場しています。音に敏感な人や夜間に眠りを妨げたくない家庭にとって、大きなメリットとなります。


🌱 まとめ:家は家族みんなが心地よく暮らせる場所に

ユニバーサルデザインは、特定の人のためだけのものではなく、誰もが快適に、安全に、そして自立して暮らすための配慮が込められています。高齢者や障がい者、小さな子どもだけでなく、怪我をしている人、疲れている人、忙しく手がふさがっている人にとっても、そのやさしさは日々の生活の質を高めてくれます。

家の中に取り入れられたユニバーサルデザインの工夫は、決して特別なものではありません。意識して探してみれば、あなたの家の中にもきっとたくさんの“やさしいデザイン”が見つかるはずです。

そして、これからの住宅設計やリフォームの際にも、ユニバーサルデザインを意識することが、すべての人にとって快適で持続可能な住まいづくりにつながるでしょう。家族が長く安心して暮らせる空間づくりのために、今ある身近な工夫にもう一度目を向けてみてはいかがでしょうか。

 

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