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楯状火山の例 

盾状火山

楯状火山の例

楯状火山(盾状火山)の特徴と代表的な火山をわかりやすく解説

※「楯状火山」は「盾状火山」とも書きます。読み方はいずれも たてじょうかざん です。


1. 楯状火山とは?

楯状火山(盾状火山)とは、横から見ると“地面に置いた盾(たて)”のように、すそ野が広く、なだらかな形をした火山のことです。山の斜面が急ではなく、広い面積に溶岩が薄く広がってできるのが大きな特徴です。

中学理科の火山の分類では、よく次の3タイプが並びます。

  • 楯状火山(盾状火山):なだらか
  • 成層火山:円すい形に近い(富士山などのイメージ)
  • 溶岩ドーム:もり上がった形(粘り気の強い溶岩)

2. なぜ「なだらか」になるの?(でき方のポイント)

楯状火山がなだらかになる理由は、とてもシンプルです。

✅ 理由:溶岩が「さらさら」で遠くまで流れるから

楯状火山のもとになるマグマは、一般に 粘り気(ねばりけ)が小さい ことが多く、噴火して溶岩になったときに 遠くまで流れやすい 性質があります。

  • ねばりけが小さい → 溶岩がスーッと広がる
  • 何度も流れ出す → 地面に薄く重なっていく
  • 結果:広く・低く・なだらかな山体が育つ

イメージとしては、机の上に水やコーヒーをこぼしたとき、液体が薄く広がっていく感じに近いです。


3. 楯状火山の“見た目”の特徴(観察ポイント)

楯状火山らしさは、外見にもはっきり出ます。

  • 🗻 山頂がとがっていない(丸み/平たさがある)
  • 🌋 山体が巨大(面積が広い)
  • 📉 斜面がゆるい(山の角度が小さい)
  • 🧱 溶岩流の積み重なりが主体
  • 🕳️ 山頂に カルデラ(大きなくぼみ) がある場合も多い
  • ⚡ 山腹に裂け目(割れ目)が走り、そこから噴火することもある

4. 楯状火山の噴火は「安全」なの?(誤解しやすい点)

「おだやかな噴火」と説明されることが多い楯状火山ですが、安全という意味ではありません

✅ 楯状火山の主な危険

  • 🔥 溶岩流:ゆっくりでも、道路・住宅・畑をのみ込む
  • 🌫️ 火山ガス:二酸化硫黄などで健康被害(のど・目・呼吸器)
  • 🌊 海に流れ込む溶岩:爆発的に水蒸気が出たり、有害なガスが出ることも
  • 🌍 広域に溶岩が広がるため、被害範囲が大きくなる場合がある

つまり、楯状火山は「ドカンと爆発しにくい」傾向はあっても、生活への影響が大きい火山になり得ます。


5. 楯状火山の代表例(世界編)

ここからは「楯状火山の例」を、世界の有名どころから紹介します。地図帳やニュースで目にしやすい火山も多いです。

① キラウエア(ハワイ島)

  • ハワイを代表する楯状火山。
  • 溶岩が流れ出すタイプの活動がよく知られています。

② マウナ・ロア(ハワイ島)

  • 地球最大級の楯状火山のひとつ。
  • すそ野が非常に広く、ハワイの「巨大ななだらか火山」の代表例です。

③ マウナ・ケア(ハワイ島)

  • こちらも大きな楯状火山として知られます。
  • 山頂付近は高く、同じ島でも高度差のスケールを実感できます。

④ スキャルブレイザー(Skjaldbreiður:アイスランド)

  • 「広い盾」という意味の名を持つ、典型的な楯状火山。
  • アイスランドは玄武岩質の溶岩が広がる地域が多く、楯状火山の理解に向いた場所です。

⑤ ニャムラギラ(Nyamuragira:コンゴ民主共和国)

  • アフリカでも活動が活発な火山のひとつとして知られ、楯状火山に分類されます。

⑥ シエラ・ネグラ(Sierra Negra:ガラパゴス諸島)

  • ガラパゴス諸島のイサベラ島にある大きな楯状火山。
  • 広いカルデラを持つことで知られます。

⑦ ピトン・ド・ラ・フルネーズ(Piton de la Fournaise:レユニオン島)

  • インド洋のレユニオン島にある楯状火山。
  • 世界でも活動が活発な火山のひとつとして紹介されることが多いです。

6. 楯状火山の代表例(日本編)

日本は火山が多い国ですが、学校でよく出てくるのは 成層火山(富士山・桜島など) が中心です。そのため、

  • 「日本には楯状火山がほとんどない」
  • 「日本の有名な活火山は成層火山が多い」

という説明がされることもあります。

ただし、日本にも 数が少ないながら楯状火山として紹介される例があります。

✅ 京ノ岳(きょうのたけ:長崎県・五島列島/福江島)

  • 日本でも数少ない楯状火山のひとつとして解説される火山です。
  • 三井楽(みいらく)半島の地形と結びつけて紹介されることがあります。

ポイント:日本の「教科書で頻出の活火山」の代表例としては出にくい一方、地域の地形や観光解説では楯状火山として扱われることがあります。


7. 成層火山・溶岩ドームとの違い(まとめ)

最後に、混同しやすい火山とセットで整理します。

■ 楯状火山(盾状火山)

  • 形:なだらか
  • 主役:さらさら溶岩(溶岩流が広がる)
  • 代表:ハワイ、アイスランド など

■ 成層火山

  • 形:円すい形に近い
  • 主役:溶岩・火山灰・火山れきなどが層になる
  • 代表:富士山、浅間山、桜島 など

■ 溶岩ドーム

  • 形:もり上がる
  • 主役:ねばねば溶岩が押し出される
  • 代表:雲仙普賢岳、昭和新山 など

8. すぐ解ける!ミニQ&A

Q1. 「楯状火山」と「盾状火山」、どっちが正しい?

A. どちらも使われます。理科教材や資料で表記が揺れることがありますが、意味は同じです。

Q2. 楯状火山は爆発しないの?

A. 一般には溶岩が流れるタイプが多いですが、条件によっては爆発的になることもあり得ます。大事なのは「爆発しにくい=安全」ではない点です。

Q3. 日本で楯状火山が少ないのはなぜ?

A. 日本列島はプレート境界の影響で、粘り気のあるマグマが関わる火山(成層火山など)が多いと説明されることが多いです。だから“典型的な楯状火山の形”が目立ちにくい、と理解しておくと整理しやすいです。


まとめ

  • 楯状火山(盾状火山)は、盾のように広くてなだらかな火山
  • でき方のカギは、溶岩がさらさらで遠くまで流れること
  • 代表例は ハワイ(キラウエア、マウナ・ロア)、アイスランド、アフリカ、ガラパゴスなど
  • 日本では典型例が少ないが、**京ノ岳(長崎県・五島列島)**のように楯状火山として紹介される例もある

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