自民党の橋本岳(はしもと・がく)衆議院議員と中国との関係が注目されています。
2026年6月には中国・北京を訪問し、中国外務省の華春瑩外務次官と会談。そして8月には、中国共産党側から招待された超党派議員団のメンバーとして、再び中国を訪問する予定です。
こうした動きから、インターネットでは「橋本岳氏はなぜ中国との関係が深いのか」「親中派なのか」といった疑問を持つ人も増えているようです。
実際、橋本氏と中国との交流は2026年に突然始まったものではありません。過去にも日中友好議員連盟の若手訪中団などで中国を訪れており、現在は対中経済交流を行う日本国際貿易促進協会の会長代行、さらに日中協会の理事も務めています。
この記事では、橋本岳氏と中国との関係、これまでの訪中歴、2026年6月の中国外務省幹部との会談、そして8月に予定されている超党派議員団の訪中について分かりやすく整理します。
| 氏名 | 橋本 岳(はしもと・がく) |
|---|---|
| 生年月日 | 1974年2月5日 |
| 所属政党 | 自由民主党 |
| 選挙区 | 岡山県第4区 |
| 主な経歴 | 厚生労働副大臣、厚生労働大臣政務官、自民党外交部会長、自民党厚生労働部会長など |
| 中国関連の主な役職 | 日本国際貿易促進協会 会長代行、日中協会 理事 |
橋本岳氏は、元内閣総理大臣の橋本龍太郎氏の次男としても知られる政治家です。
慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科を修了後、三菱総合研究所勤務などを経て政界入りしました。
これまで厚生労働分野で要職を務める一方、自民党の外交部会長を務めた経験もあり、外交・安全保障にも関わってきました。
橋本岳氏と中国との交流は、2026年になって突然始まったものではありません。
本人の活動記録によると、少なくとも2013年には日中友好議員連盟の若手訪中団の一員として北京と広州を訪れています。
さらに2014年5月には、中国人民対外友好協会の成立60周年記念式典に出席するため中国を訪問しました。
| 時期 | 中国との主な関わり |
|---|---|
| 2013年12月 | 日中友好議連の若手訪中団として北京・広州を訪問 |
| 2014年5月 | 中国人民対外友好協会成立60周年記念式典のため訪中 |
| 2015~2016年 | 自民党外交部会長を務める |
| 2026年6月 | 北京を訪問し、中国外務省の華春瑩外務次官と会談 |
| 2026年8月 | 中国側が招待した超党派議員団の一員として訪中予定 |
10年以上にわたって中国との議員交流に関わってきたことが分かります。
橋本岳氏と中国との関係を考える上で非常に重要なのが、日本国際貿易促進協会での役職です。
橋本氏は現在、同協会の会長代行を務めています。
日本国際貿易促進協会は1954年に設立された団体で、日中国交正常化以前から中国との貿易や経済交流を進めてきた長い歴史があります。
現在も日本企業と中国との経済・貿易交流を促進する活動を行っています。
つまり橋本氏は、単に個人的に中国を訪問しているだけではありません。日中経済交流を担う団体の幹部という立場でも、中国側と接触しています。
橋本岳氏は、一般社団法人日中協会の理事も務めています。
日中協会は、日本と中国の相互理解や人的交流などに取り組んでいる団体です。
2026年6月に橋本氏が中国を訪問した後には、日中協会の定時総会でも訪中について報告し、中国側関係者との意見交換の内容などを紹介しています。
こうした複数の役職を見ると、橋本氏が自民党議員としてだけではなく、民間・経済・人的交流を含めた複数の日中交流ルートに関わっていることが分かります。
橋本岳氏が改めて大きく注目されたのが、2026年6月の訪中です。
橋本氏は日本国際貿易促進協会の会長代行として北京を訪れ、6月22日、中国外務省の華春瑩外務次官と約1時間にわたって会談しました。
この時期の日中関係は決して良好とは言えない状況でした。
2025年11月、高市早苗首相が国会で台湾有事について答弁したことに中国側が強く反発し、その後、日中関係は冷え込んでいました。
そのため、日本の国会議員が北京で中国外務省の高官と直接会談したこと自体が注目されました。
会談では、中国側から高市首相の台湾有事をめぐる発言などについて、中国政府の立場が説明されたとされています。
一方、橋本氏は、日本が軍事的な国家を目指しているとの受け止めが中国側にあるのであれば、それは違うという趣旨の説明を行いました。
つまり、中国側の主張をそのまま受け入れたというより、日本側の立場についても直接説明したということです。
橋本氏は会談後、日中間の「交流の糸口」をつかむことができたとの認識を示しました。

2026年6月の会談には、現在の動きを理解する上で非常に興味深い点があります。
橋本氏は華春瑩外務次官との会談で、今後、日本から訪中団を組織して中国を訪問したい意向を伝えていました。
これに対し、中国側は歓迎する意向を示したとされています。
その約2か月後の2026年8月、日本の超党派国会議員団を中国側が北京に招待することが明らかになりました。
6月の橋本氏の訪中と8月の超党派訪中団が全く別々の動きなのか、それとも一連の議員交流の流れの中にあるのかについては慎重に見る必要があります。
ただ、6月の段階ですでに橋本氏が今後の訪中団について中国側と話していたことは注目されます。
そして橋本岳氏は、2026年8月24日から27日までの日程で、再び中国を訪問する予定です。
今回は橋本氏単独ではなく、複数政党から参加する超党派の国会議員団です。
2026年8月20日時点で参加が報じられている主な議員には、次のような人物がいます。
今回の特徴は、中国共産党側から日本の議員を招待しているということです。
招待したのは、中国共産党で外国の政党や政治家との交流を担当する中央対外連絡部(中連部)です。
議員団は北京を訪問し、中央対外連絡部の幹部らと会談する見通しとなっています。

中国側がなぜ橋本岳氏との交流を続けているのかについて、中国政府が個別に詳細な理由を公表しているわけではありません。
しかし、これまでの経歴を見ると、いくつかの背景が考えられます。
このため橋本氏は、中国側から見れば、日本の与党に所属しながら継続的に対話できる政治家の一人と考えられている可能性があります。
橋本岳氏と中国について調べると、「親中派」という言葉が気になる人もいるでしょう。
確かに、橋本氏が他の国会議員と比較して中国との交流に積極的な政治家の一人であることは、これまでの活動から確認できます。
中国への訪問経験が複数あり、日中交流団体でも重要な役職を務め、中国政府高官とも直接会談しています。
一方で、こうした事実だけを根拠に「中国政府の立場に近い政治家」とまで断定することはできません。
外交では、相手国と意見が異なる場合にも対話ルートを維持することがあります。
実際、2026年6月の華春瑩外務次官との会談でも、橋本氏は中国側の主張を聞くだけではなく、日本側について誤解があるとして反論・説明しています。
したがって、現時点では「中国との交流ルートを長年持ち、日中間の対話に積極的な自民党議員」と表現する方が、実態に近いでしょう。
通常、日中間の重要問題は首相、外相、外務省などによる政府間外交で扱われます。
しかし、両国関係が悪化すると、政府高官同士の意思疎通が難しくなることがあります。
そこで意味を持つのが、国会議員、政党、経済団体などによる複数の対話ルートです。
橋本氏は、
という複数の立場を持っています。
そのため政府間関係が厳しい状況でも、中国側との意思疎通を行える人物の一人として存在感が高まっていると考えられます。
今後最大の注目点は、8月24日からの訪中で中国側と何を話すかです。
特に焦点となりそうなのが、台湾をめぐる問題と日中関係の立て直しです。
中国側にとって台湾問題は極めて重要な外交課題であり、高市首相の台湾有事をめぐる発言に対しても強く反発してきました。
一方、日本側としても、中国との経済関係や人的交流を維持しながら、安全保障上の懸念については主張すべきことを主張する必要があります。
橋本氏らが中国共産党幹部との会談でどのような発言をするのか、そして帰国後にどのような説明を行うのかが重要になります。
橋本岳氏は、2026年に突然中国との関係を持つようになった政治家ではありません。
少なくとも2013年には日中友好議員連盟の若手訪中団として北京・広州を訪問しており、その後も日中間の交流に継続的に関わってきました。
現在は日本国際貿易促進協会の会長代行、日中協会の理事という立場にあり、中国との経済・人的交流にも深く関わっています。
2026年6月には北京で華春瑩外務次官と直接会談し、冷え込んでいた日中関係について「交流の糸口」を探りました。
さらに8月24日からは、中国共産党中央対外連絡部の招待を受けた超党派議員団の一員として、再び中国を訪問する予定です。
こうした経歴から、橋本岳氏が現在の日中議員外交において重要な人物の一人になっていることは間違いありません。
ただし、中国との交流が多いことと、中国政府の政策を支持していることは同じではありません。「親中派」という一言だけで評価するより、実際にどのような会談を行い、日本側の立場をどう伝えているのかを見ることが重要でしょう。
特に2026年8月の訪中は、高市首相の台湾有事をめぐる発言で冷え込んだ日中関係が再び動き始めるのかを占う意味でも、大きな注目を集めそうです。