イオンモール熊本のテナント「ハビタ」を運営する株式会社ハビタの代表取締役、上野景真氏に注目が集まっています。
上野氏はハビタだけでなく、熊本県を拠点にライフサイエンスやヘルスケア関連事業を展開する「同仁グループ」の代表取締役も務める経営者です。
東京大学大学院を修了後、モルガン・スタンレーやボストン・コンサルティング・グループで勤務し、ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した経歴が確認されています。
この記事では、上野景真氏の学歴、これまでの職歴、ハビタの代表取締役に就任した時期、イオンモール熊本での事故後の説明について、公開されている情報をもとに整理します。
| 名前 | 上野 景真 |
|---|---|
| 読み方 | うえの けいま |
| 職業 | 経営者 |
| 主な役職 | 株式会社ハビタ代表取締役、株式会社同仁グループ代表取締役 |
| 学歴 | 東京大学大学院学際情報学府修了、ハーバード・ビジネス・スクールMBA |
| 主な勤務歴 | モルガン・スタンレー、ボストン・コンサルティング・グループ |
| 活動拠点 | 熊本県熊本市 |
上野氏の生年月日や年齢、出身高校、大学の学部などについては、会社の公式プロフィールでは公表されていません。
なお、氏名の読み方は、同仁グループなどの英語版公式ページで「Keima Ueno」と表記されていることから、「うえの・けいま」と確認できます。
同仁グループが2015年に発表した経歴によると、上野景真氏は東京大学大学院で学際情報学の修士課程を修了しています。
一部では「東京大学卒業」と紹介されることがありますが、公式に確認できるのは、東京大学大学院を修了したという情報です。学部をどの大学で卒業したのかについては、公開情報だけでは確認できません。
東京大学大学院在籍時には、企業のICT投資と企業価値に関する研究にも携わっていたことが、研究者情報や学術資料から確認できます。

上野景真氏はその後、アメリカのハーバード・ビジネス・スクールに留学し、MBAを取得しています。
MBAは「Master of Business Administration」の略で、日本語では経営学修士と訳されます。
上野氏は、投資銀行と経営コンサルティング会社で実務経験を積んだ後、将来経営者として意思決定を行うための能力を磨くことを目的に、ハーバード・ビジネス・スクールへ進学したと説明しています。
上野氏は2007年、世界的な金融機関であるモルガン・スタンレーに入社しました。
モルガン・スタンレーでは、企業の合併・買収、いわゆるM&Aに関する助言業務や、財務アドバイザリー業務に携わっていたとされています。
企業の財務状況や将来性を分析し、買収や事業再編を支援する仕事を経験したことになります。
2009年には、世界的な経営コンサルティング会社であるボストン・コンサルティング・グループ、通称BCGへ転職しました。
上野氏本人の過去のインタビューによると、BCGでは約3年間、経営コンサルタントとして勤務しています。
別の企業プロフィールでは、メディア、消費財、金融などの業界を対象とした経営戦略の策定に携わったと紹介されています。
モルガン・スタンレーで金融やM&Aを経験し、BCGで経営戦略や企業改革を経験したことが、その後の企業グループ経営につながったと考えられます。
上野氏はハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した後、熊本を拠点とする企業グループの経営に加わりました。
2015年11月11日付で、ライフサイエンスやヘルスケア関連製品を取り扱う株式会社ケミカル同仁の代表取締役に就任しています。
ケミカル同仁は、研究用試薬、臨床検査関連製品、理化学機器、医療関連製品などを取り扱う専門商社です。
2019年、グループ各社を管理・運営する持株会社として株式会社同仁グループが設立され、上野氏が代表取締役に就任しました。
同仁グループは現在、化学・医薬、再生医療、バイオ、一般消費者向け事業、戦略投資などの分野で事業を展開しています。
国内企業だけでなく、中国、台湾、韓国などにも海外法人を設け、ライフサイエンスとヘルスケアを中心とした事業の拡大を進めています。
上野氏は2024年12月2日に開かれた株式会社ハビタの定時株主総会を経て、同社の代表取締役に就任しました。
ハビタは1976年に熊本で創業した、コスメや生活雑貨を取り扱うセレクトショップです。
熊本県をはじめ、福岡県、佐賀県、大分県、宮崎県のショッピングモールなどに店舗を展開し、オンラインショップも運営しています。
上野氏はハビタの創業者ではありません。創業から約半世紀が経過した2024年に、代表取締役へ就任したことになります。
ハビタは従来のコスメ・生活雑貨販売に加えて、オリジナル化粧品ブランドの開発と全国展開を進めています。
同社が中小企業庁の関連事業で公表した成長計画では、オリジナルのセルフケアブランドを育成し、2032年に売上高100億円を達成する目標を掲げています。
新たな生産拠点の整備、店舗フォーマットの標準化、人材の採用と育成、SNSや店舗で得られた顧客情報を活用した商品開発などを、成長のための具体策として挙げています。
上野氏は、金融機関や経営コンサルティング会社で得た知識を生かしながら、ハビタを地域の小売店から全国規模の化粧品ブランドへ成長させようとしていたとみられます。
上野景真氏の名前が広く知られるようになったきっかけは、2026年7月に発生した熊本地震と、その後にイオンモール熊本で起きた爆発事故です。
イオンモール熊本に出店していたハビタの女性従業員2人は、地震発生後にいったん屋外へ避難しましたが、その後、館内へ戻り、爆発に巻き込まれて亡くなりました。
2026年8月2日、上野氏とハビタの営業部長は、亡くなった従業員の通夜に参列して遺族に謝罪しました。
その後、報道陣の取材に応じ、会社側から店長に対し、売上金を金庫へ戻してほしいという趣旨の連絡をしていたことを認めました。
営業部長は、売上金について「命に代えられるものではなかった」という趣旨の説明をしています。上野氏も遺族に対し、従業員の命が失われる結果になったとして謝罪しました。
一部では「ハビタが記者会見を開いた」と表現されていますが、報道内容を見る限り、会社が会場を用意して開催した正式な記者会見ではなく、通夜に参列した後、斎場付近で報道陣の取材に応じた形とみられます。
現時点の報道で確認されているのは、「会社側から店長へ売上金を金庫に戻してほしいという連絡があり、店長から伝えられた従業員が館内へ戻った」という経緯です。
営業部長が、自身から店長へ連絡したことを報道陣に説明しています。
一方、上野氏本人が従業員や店長へ直接連絡し、館内へ戻るよう指示したと確認できる報道は、現時点では見当たりません。
そのため、「上野社長が直接、従業員に再入館を命じた」と断定することはできません。
ただし、上野氏はハビタの代表取締役であり、会社の安全管理体制や災害発生時の対応について、経営責任を負う立場にあります。今後は指示が出された詳しい経緯や、社内の災害対応マニュアル、安全管理体制などが調査されることになるとみられます。
上野景真氏は、投資銀行、経営コンサルティング会社、ハーバード・ビジネス・スクールという経歴を経て、熊本を拠点とする企業グループの経営を担ってきた人物です。
一方、イオンモール熊本の事故では、会社側の判断によって、いったん避難した従業員が再び館内へ戻った経緯が明らかになりました。
上野氏個人の経歴とは分けて考える必要がありますが、ハビタの代表取締役として、事故の経緯を詳しく説明し、再発防止と遺族への対応を進める責任が問われています。