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Musk・ Bessent:イーロン・マスクとベッセント氏が乱闘

Musk・ Bessent

🧸 イーロン・マスクとベッセント氏がホワイトハウスで乱闘

イーロン・マスクとベッセント氏がホワイトハウスで取っ組み合いの乱闘騒ぎを起したと報じられました。“ラグビー選手のような体当たり”に始まり両者譲らずで乱闘に発展したとのことです。

1. 背景:異なるビジョンの対立構図

2025年1月、ドナルド・トランプ大統領の第2期政権発足に伴い、財務長官にスコット・ベッセント(Scott Bessent)が就任しました。ベッセント氏は元ジョージ・ソロス基金の投資責任者として知られ、金融の世界で高い実績を誇る人物です。極めて率直で戦略的なアプローチを好み、政権内でも「政策を数字で語る男」として一目置かれていました。

一方、イーロン・マスク(Elon Musk)は、政府効率化局「DOGE(Department of Government Efficiency)」の中心人物として台頭。DOGEは官僚主導の非効率な行政を改革する目的で設立された新組織で、マスク氏は1兆ドル規模の歳出削減を掲げて改革を推進していました。テクノロジー界から直接政権中枢に関わるという異例の立場でもあり、伝統的な政治家や財務官僚との間に緊張が漂っていました。

両者の対立が表面化したのは、2025年4月中旬に開かれたホワイトハウス内の会議です。議題は次期IRS(内国歳入庁)暫定長官の人選。マスク氏は内部告発で知られるゲイリー・シャプレイ(Gary Shapley)を推薦。一方、ベッセント氏は財務省寄りのマイケル・フォークレンダー(Michael Faulkender)を推していました。両者の推薦が真っ向から対立し、会議の空気は次第に険悪に。

2. 口論から肉弾戦へ:廊下での決定的な瞬間

会議終了後、ホワイトハウス西棟の裏廊下で両者は再び言葉を交わします。廊下は比較的人通りが少なく、近くにいた数名の政権スタッフと警備担当者のみがその場に居合わせていたと言われています。その場にいた関係者によると、スコット・ベッセント氏はマスク氏に向かって「You’re a fraud. You’re a total fraud(お前は詐欺師だ)」と語気を強めて罵倒しました。これは、直前の会議中にマスク氏がIRS人事に対して「裏取引をしている」と暗に示唆した発言に対する強い怒りから出たものだったようです。

これを聞いたイーロン・マスク氏は激昂。顔を紅潮させて一歩前に踏み出し、右肩から「ラグビー選手のように」勢いよくベッセント氏の身体に体当たりを敢行しました。この衝撃でベッセント氏は一歩後退し、壁に肩を打ちつけた上で肋骨付近に強い痛みを感じたと証言しています。

衝撃を受けたベッセント氏も即座に応戦。前屈みの体勢から右腕でマスク氏の胸を押し返し、その後両者は互いの服を掴み合って激しい取っ組み合いに発展。マスク氏は「あなたのやり方は間違っている!」と大声で叫び、ベッセント氏も「出て行け!」と応酬していたとのことです。

争いの声を聞きつけた周囲の職員とシークレットサービスが急行し、二人の間に割って入りました。現場に最初に駆けつけたのはホワイトハウス警護チームのエージェント2名で、1名がイーロン・マスク氏の右腕を後方から掴んで引き離しにかかり、もう1名がスコット・ベッセント氏の肩越しから身体を押さえて動きを止めました。その直後に追加の警護担当者3名が到着し、現場を囲むように配置。

職員たちはベッセント氏を後方に引き離し、椅子に座らせて状況確認と怪我の有無を確認。一方、シークレットサービスはマスク氏に対して「この場を即刻離脱してください」と明確に口頭で命令。その際、エージェントはマスク氏の両側に立ち、腕に軽く触れたまま退路を誘導する形でホワイトハウス西棟の出口まで同行しました。

また、現場に居合わせた政権スタッフの一人は後に「マスク氏は非常に怒りが収まらず、大声で“これは間違っている、彼ら(政権側)は国民を欺いている!”と叫んでいた」と証言しています。別のスタッフは「ベッセント氏は肩を押さえて痛がっていたが、“絶対に引かない”という毅然とした態度を見せていた」と語っています。

騒動は約3〜4分で鎮圧され、マスク氏はホワイトハウス西棟から即時に退去命令を受け、シークレットサービスの護衛のもと、強制的に退出させられる形となりました。

3. トランプの反応と政権内の余波

ドナルド・トランプ大統領はこの暴力事件を極めて深刻に受け止め、「This is too much(これはやりすぎだ)」と述べ、不快感を示しました。事件直後、大統領執務室では側近たちとの緊急協議が行われ、マスク氏のDOGE局における役割見直しが協議されたと言われています。

事件の影響は政権内部にとどまらず、保守系メディアやSNSでも瞬く間に話題に。トランプ陣営の古参であるスティーブ・バノン氏は自身の番組でマスク氏を痛烈に批判。「民間の実業家がホワイトハウスで暴力を振るうなど言語道断だ」と非難しました。また、マスク氏が事件後に黒目の腫れた状態で公の場に登場したことで、ネット上では「黒目はこの殴り合いの証だ」「薬物使用疑惑も絡んでいるのでは」といった憶測が飛び交いました。

4. 政治的・象徴的な広がり

  • 政権内部:この一件は、政権内でのパワーバランスや政策決定過程における不協和音を象徴しています。DOGEを通じて急速に影響力を増していたマスク氏への警戒感が一気に強まったのは間違いありません。
  • マスク-トランプ関係の決裂:元々親密だったマスク氏とトランプ大統領の関係は、事件を機に決定的に悪化。マスク氏は直後にSNSで「Big Beautiful Bill」という予算法案を「disgusting abomination(忌まわしい醜態)」と公然と批判。さらにエプスティン疑惑や弾劾を示唆する投稿も行い、完全に反旗を翻しました。
  • 世論と議会内反応:共和党内でもMusk支持派とトランプ支持派に分断が生じ、一部の穏健派議員はマスク氏の影響排除を主張。他方、マスク氏の支持者は「政治の閉鎖性への挑戦」として彼を擁護する声も挙がっており、党内の亀裂が浮き彫りになっています。

🛍 総まとめ:なぜこれが重要なのか?

要素 内容
双方の衝突 政策の中核をめぐるコンフリクトが肉弾戦に発展
トランプの対応 「やりすぎ」と不快感を示し、関係に深刻な亀裂が発生
政治的影響 政権運営や共和党内の複雑な力学を露呈
社会的波紋 SNSやメディアで騒動が拡大し、黒目の腫れや薬物疑惑など「象徴的問題」へ発展

✍️ エピローグ

ビジネス界の巨頭同士がホワイトハウスで取っ組み合うという今回の事件は、単なる暴力沙汰にとどまらず、現代アメリカ政治の構造的課題を浮き彫りにしています。権力の代行者としての官僚・政治家と、テクノロジー業界から登場した新たな影響力行使者との対立構図は、今後の政策形成や党内力学に大きな影響を与えるでしょう。

イーロン・マスクとスコット・ベッセントの衝突は、デジタル時代の政治における「公」と「私」、「理想」と「現実」の境界が曖昧化している象徴的な出来事でもあります。今後の政権ストーリーや共和党の結束にどう波及していくのか、引き続き注視が必要です。

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