チュニジア・サッカー・有名選手
代表の顔から歴代レジェンドまで
「チュニジア代表」と聞くと、堅い守備と勝負強さ、そして“試合運びのうまさ”をイメージする方が多いかもしれません。実際、アフリカ屈指の安定感を持ち、ワールドカップやアフリカネイションズカップでも存在感を示してきました。
この記事では、チュニジア代表を語るうえで外せない有名選手を、歴代レジェンド→近年のスター→現役の注目選手という流れで、できるだけ分かりやすく紹介します。
この記事の要点
- ✅ 歴代の象徴は、司令塔タイプの名手「ターラク・ディアブ」
- ✅ 欧州で名を上げた右SBの代表格が「ハテム・トラベルシ」
- ✅ 現役の中心軸は、攻守のバランスを取るMF「エリェス・スキリ」
- ✅ **試合を動かす“創造力枠”**に「ユセフ・ムサクニ」「ナイム・スリティ」
- ✅ 守備の要はCB「モンタサール・タルビ」、守備陣に「ディラン・ブロン」
チュニジアのサッカーが強い理由(ざっくり特徴)

チュニジア代表は、派手な個人技で殴り合うタイプというより、次のような“勝ち方の設計”が得意です。
- 🧱 ブロックを作る守備:危険地帯を消し、相手の得意を封じる
- 🧠 ゲーム管理:無理をせず、勝ち筋に寄せる試合運び
- ⚡ カウンターの切れ味:奪った瞬間に前へ、ハマると一気に決め切る
- 🌍 多様な育成背景:フランスなど欧州育ちの選手も多く、戦術適応力が高い
代表戦で「気づいたら相手が嫌がる状況になっている」— そういうタイプの強さがあります。
【歴代レジェンド】チュニジア史に残る有名選手
ターラク・ディアブ(Tarak Dhiab)|“国民的”司令塔
- ポジション:攻撃的MF
- ざっくり凄さ:チュニジア史上でも突出した評価を受ける“ゲームメーカー”
- 見どころ:テンポを操る配球、局面を一手で変える判断力
チュニジアのサッカーを「組み立ての競技」として見せた象徴的存在です。
ズベイル・バヤ(Zoubeir Baya)|欧州でも輝いた技巧派MF
- ポジション:MF
- 主なクラブ歴:エトワール・デュ・サヘル、フライブルク、ベシクタシュ など
- 見どころ:ミドル、ラストパス、攻撃の“最後の決断”
「欧州で通用したチュニジア人プレーメーカー」として、よく名前が挙がります。
ハテム・トラベルシ(Hatem Trabelsi)|アヤックスで名を上げた右SB
- ポジション:右SB
- 主なクラブ歴:CSスファクシアン、アヤックス、マンチェスター・シティ
- 見どころ:対人の強さ+推進力、サイドからの攻撃参加
“守れて上がれる”右サイドの完成度で、代表の顔になったタイプです。
ラディ・ジャイディ(Radhi Jaïdi)|空中戦に強いCBの代表格
- ポジション:CB
- 主なクラブ歴:ボルトン、バーミンガム、サウサンプトン など
- 見どころ:高さ、当たり、セットプレーの迫力
守備の柱としてチームを支える「クラシックな強さ」が魅力です。
※ほかにも、チュニジア国内の名門(エスペランス、エトワール、クラブ・アフリカン等)を背負い、代表で長く活躍した選手が多数います。
【近年のスター】国際舞台で存在感を出した有名選手
フランシルード・サントス(Francileudo Santos)|得点力で名を残したFW

- ポジション:FW
- 見どころ:ゴール前の嗅覚、勝負どころでの決定力
ネイションズカップの成功と結びついて語られやすい“結果を出した”ストライカーです。
アイメン・アブデヌール(Aymen Abdennour)|強靭なCB像
一時期、代表のDFラインを語るうえで欠かせない存在として注目されました。
【現役】いま押さえたいチュニジア代表の有名選手
※所属クラブは移籍などで変わることがあります。観戦前に最新の登録情報もあわせて確認すると安心です。
ユセフ・ムサクニ(Youssef Msakni)|攻撃の“顔”

- ポジション:WG/FW
- 所属:エスペランス・ドゥ・チュニス
- 強み:ボールを収めて“攻撃の形”を作れる/勝負所での一撃
- 日本目線の怖さ:引いて守るだけではなく、前で起点になってくるタイプ
エリェス・スキリ(Ellyes Skhiri)|攻守バランスの要

- ポジション:守備的MF
- 所属:アイントラハト・フランクフルト
- 強み:刈り取り+配球、戦術の芯を作る安定感
- 日本目線の怖さ:中盤の自由を奪われると、ビルドアップが停滞しやすい
ハンニバル・メイブリ(Hannibal Mejbri)|闘争心と推進力のMF

- ポジション:MF
- 所属:バーンリー
- 強み:前へ運ぶドリブル、球際の強度、試合の温度を上げる存在
- 日本目線の怖さ:テンポを乱されると、ミスからカウンターを受けやすい
アイサ・ライドゥニ(Aïssa Laïdouni)|前後に走れるダイナモ
- ポジション:MF
- 所属:アル・ワクラ
- 強み:走力、当たり、奪って前へつなぐ“中間管理職”
ナイム・スリティ(Naïm Sliti)|創造性のあるアタッカー
- ポジション:WG
- 所属:アル・シャマル
- 強み:ドリブル、ラストパス、局面を崩すアイデア
ワフビ・ハズリ(Wahbi Khazri)|決定力と勝負強さ(所属状況に注意)
- ポジション:攻撃的MF/FW
- 所属:フリー(無所属)
- 強み:セットプレー、ミドル、要所の“仕事”
モンタサール・タルビ(Montassar Talbi)|最終ラインの安定
- ポジション:CB
- 所属:ロリアン
- 強み:対人、ライン統率、空中戦も計算できる
ディラン・ブロン(Dylan Bronn)|守備のユーティリティ
- ポジション:DF
- 所属:セルヴェット
- 強み:対応力、対人、試合ごとに役割を変えられる柔軟性
アリ・マールール(Ali Maâloul)|左足の質が高いSB
- ポジション:左SB
- 所属:CSスファクシアン
- 強み:左足キック、配球、攻撃参加(クロスや展開)
アイメン・ダーメン(Aymen Dahmen)|経験値のあるGK
- ポジション:GK
- 所属:CSスファクシアン
- 強み:落ち着き、セービング、試合を壊さない安定感
アニス・ベン・スリマネ(Anis Ben Slimane)|サイズと運動量のMF
- ポジション:MF
- 所属:ノリッジ・シティ
- 強み:高さと走力を両立、相手にとって“面倒な中盤”になりやすい
セイフェディン・ジャジリ(Seifeddine Jaziri)|ゴール前を荒らすFW
- ポジション:FW
- 所属:ザマレク
- 強み:裏抜け、ボックス内の勝負、泥臭い得点
チュニジア代表戦が面白くなる「見方」
チュニジアの試合は、次の3点を意識すると観戦がグッと面白くなります。
- 👀 中盤の“刈り取り役”がどこで奪うか(スキリ、ライドゥニ)
- 👀 ムサクニ/スリティにボールが入る瞬間の周囲の動き(起点化するか、カウンターにつなぐか)
- 👀 CBのライン統率とセットプレー対応(タルビ、ブロン)
「流れの中の派手さ」より、勝つための細部が積み上がっていくタイプのサッカーです。
まとめ|“一人で完結しない強さ”がチュニジアの魅力
チュニジアの有名選手は、超絶技巧のスーパースター一点突破というより、 戦術の中で役割を果たし、相手の長所を消しながら勝ち筋を作るタイプが多いのが特徴です。
- ⭐ 歴代の象徴:ディアブ、バヤ、トラベルシ、ジャイディ
- ⭐ 近年の中心:ムサクニ、スキリ
- ⭐ 現役の注目:ハンニバル、タルビ、ブロン、ライドゥニ、スリティ ほか
次にチュニジア代表を観るときは、ぜひ「どの選手がどの役割を担っているか」に注目してみてください。勝負所の強さが、より立体的に見えてきます。
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