『STRAUSS』の意味(MLB)
メジャーリーグ中継で見かけるヘルメットのロゴ: どこの会社?
MLB(メジャーリーグ)の試合を見ていると、打者用ヘルメットの側面に「STRAUSS」という文字を見かけることがあります。これは選手名でもプレー用用語でもなく、ドイツの作業着ブランド「engelbert strauss(エンゲルベルト・ストラウス)」の社名・ブランドロゴです。
STRAUSSは2024年9月にMLBと複数年のパートナーシップを締結し、MLBの“オフィシャル・ワークウェア・パートナー”になりました。この記事では、「STRAUSS」が中継に出てくる理由、いつ・どこで見えるのか、どんな会社なのか、よくある勘違いまでまとめて解説します。
要点サマリー
- **「STRAUSS」はドイツの作業着ブランドのロゴ。**MLB公式ワークウェア・パートナー。
- **表示される場所の中心は“打者用ヘルメット”。**2024年ポストシーズンからロゴ掲出がスタート。
- 2025年からはMiLB(マイナー)の全試合ヘルメットでも掲出。さらにMLBの欧州開催試合でも掲出予定。
- 複数年契約で、**2024年からのポストシーズン(4シーズン)**での掲出が発表されています。
- Levi’sの「Levi’s Landing」やジーンズ企業とは別物。“Levi Strauss & Co.”とは企業もロゴも無関係。
「STRAUSS」とは?(どんな会社?)
engelbert strauss はドイツ発のワークウェア(作業着)・ワークシューズ・ツール関連のブランド。欧州では建設現場や工房、屋外作業などの**“働く現場”向けギアで広く知られ、サッカーやモータースポーツなど欧州スポーツのスポンサー**としても存在感があります。アメリカ市場には2023年頃から本格参入し、2024年にはMLB/MiLBとの提携で一気に露出が増えました。
いつ・どこで見える?

1)2024年ポストシーズンからの掲出
- 対象:MLB全クラブのポストシーズンの打者用ヘルメット
- 期間:2024年〜2027年のポストシーズン(4シーズン)
- 見え方:ヘルメットの側面(チームロゴとは別位置)に**「STRAUSS」表記のロゴ**が入る。
2)2025年シーズン以降の拡大
- MiLB(マイナーリーグ):2025年レギュラーシーズンから全試合で打者用ヘルメットに掲出。
- MLBの欧州開催試合:2025年以降のレギュラーシーズン欧州ゲームでも掲出。
- デジタル連動:盗塁関連コンテンツなど、デジタル施策での共同展開も発表されています。
3)どの中継で見える?
- ポストシーズン中継(ワイルドカード〜ワールドシリーズ)では、打席に立つ選手のアップやリプレイでロゴが映りやすい。
- MiLB中継・ハイライト(2025〜)や欧州シリーズの中継でも視認機会が増えます。
なぜ“作業着ブランド”がMLBのヘルメットに?(狙いと背景)
MLBは2023年からユニフォーム袖の広告パッチを解禁し、ヘルメット掲出も2024年ポストシーズンから導入。広告面の拡大は収益多角化の一環です。
一方のSTRAUSSは、**「現場で働く=work」**に根ざしたブランド哲学を持ち、
- “努力・鍛錬・職人仕事”という価値観を、野球が象徴する**“日々の積み重ね”**と重ねるストーリーテリング
- MLB/MiLBを通じて北米市場での認知拡大
- 欧州開催試合での掲出により、欧州市場でのスポーツ横断的な露出
を狙っています。実際、サッカー(UEFAや欧州ビッグクラブ)でも露出実績があり、スポーツ×ワークウェアの親和性を世界的に打ち出しています。
ファンの受け止め:賛否は?
導入直後は**「伝統あるユニフォームの美観が損なわれる」という否定的な声も見られました。とくにポストシーズンの“特別感”**に広告が被ることへの抵抗感は根強い一方、
- MLBの新たな収益基盤の確保
- 中継やデジタル施策の拡充(コンテンツ投資)
- MiLBなど下部組織の強化 など、リーグ全体の持続的運営に資するとの見方もあります。実務面では掲出位置・サイズ・デザインの最適化が今後のポイントになりそうです。
よくある勘違いと注意点(FAQ)
Q1. Levi’s(リーバイス)=STRAUSS ですか?
A. 違います。Levi’s はLevi Strauss & Co.という米国のジーンズ企業。サンフランシスコ・ジャイアンツの球場内には**「Levi’s Landing」**と呼ばれるエリアがあり有名ですが、ヘルメットに出る「STRAUSS」ロゴはドイツの作業着ブランドです。
Q2. “ヨハン・シュトラウス”など、クラシック音楽のシュトラウス家と関係は?
A. 無関係です。音楽家の姓と同じ綴りですが、企業ブランド名としての「STRAUSS」です。
Q3. 2025年以降はレギュラーシーズンでもずっと見えるの?
A. **MLB本体のレギュラーシーズン(北米)では“常時”ではありません。掲出が明言されているのはポストシーズン(2024〜2027)**と、欧州開催のレギュラーシーズン試合、**MiLBの全試合(2025〜)**です。
Q4. ロゴの色やサイズはチームごとに違う?
A. リーグの広告ガイドラインに基づき所定の仕様が適用されます。視認性やチームカラーとの整合を取りつつ、基本は統一デザインと考えるのが妥当です。
こんなところに注目すると面白い(観戦のツボ)
- カメラ角度:一塁側・三塁側のベンチカットや、打者の横顔アップでロゴが見えやすい。
- 欧州シリーズ:2025年以降、欧州開催のMLB公式戦は**ヘルメット広告の“常設展示”**のような位置づけ。映像演出にも注目。
- MiLBハイライト:若手有望株の映像でも「STRAUSS」ロゴが日常的に目に入るようになります。
まとめ
- 「STRAUSS」=ドイツのワークウェア大手。MLBの公式ワークウェア・パートナーとしてヘルメット広告を展開。
- 2024年ポストシーズン〜2027年:MLBポストシーズンのヘルメットに掲出。
- 2025年〜:MiLB全試合、およびMLB欧州開催試合でも掲出。
- ジーンズのLevi’sや音楽家のシュトラウス家とは別物。
- 広告導入には賛否があるものの、リーグ経営・国際展開・デジタル施策の観点で注目度は高い。
中継で「このロゴ何?」と思ったら、“働く現場”発のグローバルブランドが野球の現場と組んでいる、その象徴だと覚えておけばOKです。