メジャーリーグの名門球団・ロサンゼルス・ドジャースは、アジア出身選手の登用に積極的なことで知られており、特に韓国出身の選手たちが歴史的に多く活躍してきたチームでもあります。本記事では、2025年現在の最新情報に基づき、現役選手から歴代の韓国人選手までを網羅的に紹介し、ドジャースと韓国野球界の深い結びつきに迫ります。
2025年現在、ロサンゼルス・ドジャースのロースターには、韓国出身のキム・ヘソン(Kim Hye-seong)選手が在籍しています。彼は韓国プロ野球(KBO)のキウム・ヒーローズで輝かしい成績を残し、ポスティングシステムを通じてMLB挑戦を果たしました。2025年1月にドジャースと3年総額1,250万ドル(約19億3750万円)の契約を締結し、話題を呼びました。
キム選手は2025年5月にメジャー昇格を果たし、そのタイミングは主力ユーティリティプレイヤーであるトミー・エドマン選手の故障によるものでしたが、昇格自体は成績と実力に裏打ちされた当然の結果です。昇格初日からベンチ入りし、守備固めや代走での起用が検討されています。
SNSでは韓国語での応援コメントが殺到し、韓国メディア各社も特集を組むなど、まさに国民的な関心を集める存在です。彼のプレーが今後のMLBとKBOの交流にどのような影響を与えるのか、注目が集まっています。
キム・ヘソン選手は、KBOリーグのキウム・ヒーローズで8年間プレーし、通算で打率.304、37本塁打、386打点、211盗塁という安定感と機動力に優れた成績を残しています。特に2019年以降はリードオフマンとしてチームを牽引し、走攻守すべてにおいて高評価を得ていました。
・🏆 ゴールデングラブ賞 4回受賞(主に二塁手) ・🌟 オールスター選出 3回 ・⚡ 2023年にはキャリアハイとなる58盗塁を記録
国際大会でも韓国代表の中心選手として活躍し、アジア大会やプレミア12での実績を重ねてきました。メジャー挑戦にあたっては、走塁と守備力の高さが評価され、内野の守備固め、または後半の代走要員として期待されています。
また、性格面でも真面目かつ向上心が強く、キウムでは副キャプテンとしてチーム内でも信頼を集めていた存在でした。MLBでもクラブハウスの雰囲気を壊さず、若手や外国人選手との橋渡し役を担える資質を備えています。
ドジャースの2025年のロースターには、もう一人の“韓国に縁のある”選手がいます。それが、韓国系アメリカ人であるトミー・エドマン(Tommy Edman)選手です。彼は内外野をこなせるユーティリティ性の高いスイッチヒッターで、メジャーリーグでも既に長年活躍している実績のある選手です。
母方の祖母が韓国人であることから、2023年のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)では韓国代表の一員としてプレーし、韓国国内で大きな話題となりました。守備、走塁、打撃と三拍子揃ったプレースタイルで、ドジャースの選手層の厚さにさらに貢献しています。
2025年は右足首の故障により現在IL(故障者リスト)入りしていますが、復帰が待たれる存在であり、キム・ヘソン選手とともに“韓国デュオ”として注目されています。
ドジャースには、これまでにも数々の韓国出身選手が在籍し、時に主力として、時に貴重な戦力としてチームに貢献してきました。以下に、その主要な選手たちを紹介します。
・🇰🇷 MLB初の韓国人選手 ・📅 1994年 ドジャースでデビュー ・🔥 2000年 18勝、防御率3.27の好成績
朴賛浩は、韓国人初のメジャーリーガーとして歴史的存在です。ドジャースでの7年間でエースとして君臨し、韓国野球の未来を切り開きました。韓国内では“英雄”とも称され、彼のドジャースでの活躍がその後の多くの韓国選手たちのメジャー挑戦を後押ししました。
・📅 2006年 ドジャース所属 ・🔁 ニューヨーク・メッツから移籍
短期間の在籍でしたが、韓国人としてドジャースのユニフォームに袖を通した一人です。MLBでの成績は控えめでしたが、帰国後は韓国球界で活躍を続けました。
・📅 2006年 ドジャース所属 ・🌍 NPB、KBO、MLB、豪州リーグなど多国籍キャリア
具台晟は、登板数こそ少なかったものの、国際経験豊かなリリーフ投手として独特の存在感を放っていました。特に野球ファンの間で語り草となっているのが、メッツ時代の“バント失敗からの激走二塁打”です。
・📅 2013年 ドジャース入り ・🥇 2019年 MLB全体で防御率1位(2.32)
柳賢振は、KBOから直接MLBに移籍した最初の投手であり、ドジャースでの活躍は目覚ましいものでした。2020年からはブルージェイズに移籍しましたが、ドジャース時代の安定感は特筆すべきものがあります。
2025年からドジャースに加入したばかりのキム・ヘソン選手は、韓国野球界の新星として注目されている存在です。今後の活躍次第で、ドジャースの歴史に新たな1ページを刻む存在になることでしょう。
ロサンゼルス・ドジャースは、朴賛浩の時代から一貫して韓国人選手を高く評価してきました。2025年の今もなお、その流れは続いており、キム・ヘソンやトミー・エドマンといった選手たちが、新たな歴史を築こうとしています。
韓国野球ファンにとって、ドジャースは特別な意味を持つチームとなっており、今後もアジア出身選手の登竜門としての役割を担っていくことが期待されます。
メジャーと韓国野球をつなぐ架け橋として、キム・ヘソンの挑戦がどのような結果をもたらすのか、これからのシーズンでますます注目されることになるでしょう。