モスチキンは中国産?
結論と公式情報の読み方(原産地の“誤解”も整理)
「モスチキンって国産じゃないの?」「中国産って聞いたけど本当?」——SNSや口コミでたびたび話題になります。
この記事では、モスバーガー公式が公開している原産地資料をもとに、モスチキンの“いま分かる事実”を整理しつつ、
- 「中国産」と言われる理由
- どこまでが“加工国”でどこからが“原料原産地”なのか
- 他のチキンメニュー(ナゲット等)との違い
- 自分で確認する方法
を、できるだけ分かりやすくまとめます。
いきなり結論:モスチキンは「中国(最終加工国)」「鶏肉も中国(原産地)」と公式資料に記載
モスバーガーが公開している「最終加工国および原料原産地情報(PDF)」では、モスチキンについて次のように記載されています。
- ✅ 加工食品の最終加工国: 中国
- ✅ 主要原料(鶏肉)の原産地: 中国
つまり、少なくとも公式資料の現行表示(更新日付き資料)ベースでは、モスチキンは「中国で加工され、鶏肉も中国」と読むのが自然です。
まず知っておきたい:外食チェーンの「原産地」には2種類ある

原産地の話がややこしくなる最大の理由は、外食や加工品で「産地」が2つ出てくるからです。
① 最終加工国(どこで商品としての加工が最後に行われたか)
- 例:衣付け・加熱・凍結・成型など「加工食品として成立する工程」をどこで行ったか。
② 原料原産地(主要な原材料がどこの国・地域か)
モスチキンの場合は、①も②も「中国」と並ぶので、誤解が起きにくいケースです(話題になりやすいのはここ)。
「モスチキン=中国産」の話が広まりやすい理由(よくある誤解)
モスチキンの原産地が話題になりやすいのは、だいたい次のような“思い込み”が入りやすいからです。
- 🤔 モスは日本のチェーンだから、チキンも国産のはず
- 🤔 「店で揚げている」=国内製造と思ってしまう
- 🤔 別商品の情報(ナゲット等)と混ざってしまう
- 🤔 「中国産=全部の鶏メニューが中国」と誤解する
特に最後の点は重要で、モスは商品によって原産地が異なります。
重要:モスのチキン系メニューは“全部が同じ産地”ではない
公式の原産地資料では、同じページ内に
- チキンナゲット:最終加工国=日本/鶏肉=国産
- モスチキン:最終加工国=中国/鶏肉=中国
のように、商品ごとに原産地が分かれて記載されています。
ここがポイント
- 🍗 「モスチキン」=中国(加工国)×中国(鶏肉)
- 🧆 「チキンナゲット」=日本(加工国)×国産(鶏肉)
「モスのチキンは全部中国」という言い方は、少なくとも公式資料の見方としては雑になりやすいので注意です。
じゃあ、店では何をしているの?(“工場で加熱+店舗でも加熱”)
モスのFAQでは、モスチキンについて
- 製造工場で油で揚げて加熱処理
- 店舗でも油で揚げて調理
という趣旨の説明がされています。
つまり、
- 工場で一定の加工・加熱工程を行い
- 物流を経て店舗で仕上げ調理
という流れです。
「中国産」=危険?不安な人が見るべき“現実的なチェックポイント”
産地に不安を感じるかは人それぞれです。
ただ、判断材料としては「国名」だけでなく、次の点も一緒に見ると納得しやすいです。
- ✅ 会社が原産地を公開しているか(情報の透明性)
- ✅ 品質管理(異物検査・温度管理など)の説明があるか
- ✅ 輸入品としての検疫・審査を経ているか
- ✅ 原産地が“更新日付き資料”で明示されているか
モスの「食材がお店に届くまで」ページでは、モスチキンについて
- エックス線探知機や金属探知機によるチェック
- 輸入食品は検疫(食品衛生法にも触れて説明)
といった趣旨の説明がされています。
※ここでは「安全/危険」を断定するのではなく、どういう管理・制度の下で流通しているかを材料として確認する、という考え方が現実的です。
自分で確認する方法(いちばん確実)
「結局どれが最新?」となりやすいので、確認手順を押さえておくと安心です。
① 公式PDF(原産地情報)で“更新日”を見る ✅
- モス公式の「商品情報」から、原産地情報PDFにアクセスできます。
② 店頭で“印字してもらう” ✅
- モスは一部店舗を除き、レジ(POS)で主要原材料の原産地情報をレシート用紙に印字して提供できる旨を案内しています。
③ 「原産地は変わることがある」前提で見る ✅
- 天候や調達状況などで変更される可能性があるため、必ず更新日を確認するのがおすすめです。
よくある質問(Q&A)
Q1. 「中国産」って書いてあるけど、日本で作ってる部分はゼロ?
A. ここでいう「最終加工国」は、加工食品として成立させる最終工程(衣付け・加熱・凍結など)をどこで行ったか、という意味合いです。店舗では“仕上げ調理”をしますが、最終加工国の表示とは別軸で語られることが多いです。
Q2. 国産の鶏肉に変わることはある?
A. 可能性はゼロではありませんが、少なくとも公式の原産地資料は“更新日”が明記され、変更があれば内容も更新されます。気になる場合は、その時点の最新版を見るのが確実です。
Q3. ナゲットは国産って本当?
A. 公式資料では、チキンナゲットが「日本(最終加工国)」「鶏肉=国産」として示されています(※さらに、ナゲット/チキンパティは国内工場で製造している旨の説明もあります)。
まとめ:モスチキンは“公式資料で中国”と確認できる。気になるなら「更新日付きの一次情報」で判断
- ✅ モスチキンは、公式の原産地資料で「最終加工国=中国」「鶏肉=中国」と確認できる
- ✅ ただし、チキンナゲットなど他商品は日本加工・国産鶏肉の記載もある
- ✅ いちばん確実なのは、公式PDFの更新日をチェックすること
- ✅ 店頭でも、主要原材料の原産地情報を印字してもらえる案内がある
「中国産だから絶対ダメ/絶対安全」という白黒ではなく、情報を確認した上で、自分の基準(産地・価格・味・透明性など)で選ぶのが現実的です。