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点字ブロックの工夫

点字ブロックの工夫

みんなが安心して歩けるために ~点字ブロックの工夫~

みなさんは、街の歩道や駅のホームなどで、黄色やベージュの小さな突起が並んだブロックを見たことがあるでしょうか。

それは「点字ブロック」と呼ばれるもので、視覚に障害がある方々が安全に道を歩いたり、電車に乗ったりするために、とても大切な役割を果たしています。

普段、何気なく歩いている道にも、目の不自由な方々が安心して暮らすための点字ブロックにも工夫がたくさん詰まっているのです。

その「点字ブロック」の工夫やしくみについて、わかりやすくお話ししたいと思います。


点字ブロックとは何か

点字ブロックは、正式には「視覚障害者誘導用ブロック」と呼ばれています。

目が見えにくい方や全く見えない方が、足の裏や白杖(はくじょう)と呼ばれる杖で触れて、進む方向を確かめたり、危険な場所に気づいたりするための道しるべです。

たとえば、駅のホーム、横断歩道の手前、公共施設の入り口などに設置されています。

目が見えにくい方々にとっては、点字ブロックがあることで、周囲の状況を把握しやすくなり、より安心して歩けるのです。

では点字ブロックの工夫について見ていきましょう。


点字ブロックの二つの種類

点字ブロックには、主に二つの種類があります。

それぞれ役割が異なり、形状も異なるため、足の裏で感じたときに区別できるようになっています。


誘導ブロック(線状ブロック)

てんじ誘導ブロックは、ブロックの表面にまっすぐな線が並んでいる形をしています。

これは「進む方向」を示すものです。

目が見えにくい方は、足の裏でこの線を感じることで、「ここをたどって進めばよいのだな」とわかるのです。

例えば、駅のホームや歩道、建物の中の廊下など、道を案内する場所によく設置されています。


警告ブロック(点状ブロック)

告ブロックは、丸い小さな突起がたくさん並んでいる形をしています。

これは「ここで止まってください」または「この先に注意が必要です」という合図です。

たとえば:

  • 横断歩道の手前
  • 駅のホームの端
  • 階段の上や下

など、危険が潜んでいる場所や、立ち止まった方がよい場所に設置されています。

足の裏で丸い突起を感じたとき、目の不自由な方は「ここは注意が必要なのだ」と判断することができます。


なぜ黄色が多いのか

みなさんが街でよく目にする点字ブロックの多くは、黄色をしています。

これは、弱視(少しは見えるけれども、視界がぼやけたり、暗く感じたりする状態)の方々にとって、黄色が特に目立ちやすい色だからです。

黄色は多くの景色の中でコントラストがはっきりするため、見つけやすい色とされています。

しかし、すべての場所で黄色を使っているわけではありません。

例えば、歴史的な街並みや観光地では、街の景観を守るためにベージュやグレーなど、周りの色となじむ色が使われることもあります。

ただし、景観を優先することで、見えにくい方が点字ブロックを見つけづらくなることもあるため、どの色を使うかは非常に重要な問題とされています。


素材の工夫

点字ブロックは、歩く人が安全に通れるよう、素材にも工夫が凝らされています。

例えば、雨が降ると地面がぬれてすべりやすくなりますが、点字ブロックがツルツルだととても危険です。

そのため、最近ではすべりにくい素材が使われたり、表面に細かい凹凸が付けられたりしています。

また、駅や病院など、静かに保ちたい場所では、歩くときにコツコツという大きな音が出ないように、音を抑える素材が使われています。

たとえば:

  • ゴム製のブロック
  • 樹脂(プラスチックの仲間)のブロック

こうした素材は音が静かで、周りの人にとっても優しい工夫です。


設置の工夫

点字ブロックはただ置くだけでは意味がありません。

安全に使ってもらうために、設置する場所や敷き方にもさまざまな工夫があります。


段差をなくす

点字ブロックと周りの地面の高さに段差があると、車いすやベビーカーを使う方がつまずいてしまう危険があります。

そのため、段差をできる限りなくすように敷かれています。

すべての人にとって使いやすい「バリアフリー」の考え方が活かされています。


続けて敷く

点字ブロックが途中で途切れてしまうと、目の不自由な方はどちらへ進めばよいかわからなくなってしまいます。

そのため、できるだけ長く途切れずに敷かれるように計画されています。

駅の改札からホームまで、横断歩道から建物の入り口までなど、しっかりと道をつなぐように点字ブロックは工夫されています。


階段前の広い警告ブロック

階段は特に危険な場所です。

そのため、階段の上や下には、警告ブロックが広めに敷かれていることが多いです。

足の裏でしっかり感じることで、「ここに段差がある」と気づくことができます。


音や最新技術の活用

最近では、点字ブロックに電子技術を組み合わせた新しい工夫も行われています。


音による信号機

横断歩道で「ピヨピヨ」「カッコー」という音を聞いたことはありますか?

これは、目が見えにくい方が信号の変わるタイミングを知るための音です。

点字ブロックの近くに設置されることが多く、音が鳴る方向を頼りに進むことができます。


スマートフォンとの連携

最近では、点字ブロックの中にNFCタグやQRコードが埋め込まれる試みも行われています。

スマートフォンをかざすと、音声で行き先の情報や周囲の案内を聞くことができます。

たとえば:

  • 「この先、〇〇駅の改札があります」
  • 「右へ曲がるとエレベーターがあります」

など、視覚に障害がある方が安心して移動できるようにするための新しい技術です。


みんなが大切にしたいこと

点字ブロックは、目が見えにくい方や全く見えない方にとって、命を守る大切な道しるべです。

しかし、残念ながら、点字ブロックの上に自転車を止めたり、荷物を置いたりする人もいます。

そうすると、目の不自由な方がつまずいたり、進めなくなったりして、とても危険です。

私たち一人ひとりが、次のようなことを心がけることが大切です。

  • 点字ブロックの上に自転車や物を置かない
  • 点字ブロックの上で遊ばない
  • 困っている方を見かけたら、優しく声をかける

もし、点字ブロックの上に何かが置かれているのを見つけたときは、周りの大人や先生に教えることも大切です。

街を歩くときに、こうしたことに気をつけるだけでも、目の不自由な方々にとって大きな助けとなります。


おわりに

本日は、点字ブロックのしくみや、点字ブロックの工夫についてお話ししました。

  • 点字ブロックは、視覚障害のある方の大切な道しるべ
  • 誘導ブロックと警告ブロックの2種類がある
  • 黄色は目立ちやすく見えやすい色
  • すべりにくい素材や静かな素材の工夫がされている
  • 音やスマホとの連携で、さらに便利になっている
  • 私たち一人ひとりの思いやりが大切

街の中には、私たちが気づかないたくさんの工夫があり、誰もが安心して暮らせるようになっています。

みなさんも、点字ブロックを見かけたときには、「ここには大切な役割があるんだな」と思い出してくださいね。

そして、みんなでやさしい社会をつくっていけたら素晴らしいと思います。

 

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