パスポート写真「ダメな例」
落とされやすいNG集と回避ポイント
パスポート申請の写真は、本人確認(顔認証・目視審査)に耐えるかどうかが最優先です。見た目が“盛れているか”よりも、顔の特徴が正確に読み取れるかが重要になります。ここでは「よくあるパスポート写真のダメな例(NG)」を、理由と対策つきで整理します。
まず結論:落ちる写真は「顔が読み取れない」
審査で問題になりやすいのは、だいたい次の3つです。
- ✅ 顔の情報が欠ける(髪・影・マスク・前髪・帽子など)
- ✅ 顔の形が歪む/違って見える(斜め、口角、フィルター、過度な補正)
- ✅ 写真自体の品質が低い(ピンボケ、暗い、反射、背景ムラ)
NG例①:表情がダメ(“普段の顔”から外れる)

ダメな例
- 😁 歯が見える笑顔/口角が上がりすぎ
- 😗 口をすぼめる・アヒル口・変顔
- 🙄 目が細い(意識して笑っている)/片目が閉じかけ
- 😳 眉を上げる、しかめっ面、驚いた顔
なぜダメ?
- 顔認証や目視で「目・鼻・口の位置関係」がズレて見えやすいからです。
対策
- 口は閉じる、歯は見せない、目はしっかり開ける
- “無表情”が難しい場合は「軽くリラックスした普通の顔」を意識
NG例②:顔の向き・姿勢がダメ(正面ではない)

ダメな例
- ↘️ 顔が左右に傾いている(首だけ傾くのもNG)
- ↩️ 体は正面なのに顔だけ斜め
- 🧍♂️ うつむき/あおり(上から・下から撮影)
- 👀 視線がカメラから外れている
なぜダメ?
- 正面比較ができず、顔の輪郭や目の高さが一致しにくくなります。
対策
- カメラの高さを目線と同じにして、真正面を向く
- 肩のラインと目のラインが水平になるように整える
NG例③:影がダメ(顔に影が落ちる)

ダメな例
- ☁️ 片側だけ暗い(斜め上の照明、窓光の偏り)
- 🧱 背景に頭の影がくっきり出る
- 👃 鼻の影が強く、口元が暗くなる
なぜダメ?
- 顔の凹凸が誇張され、別人っぽく見えたり、特徴が読みにくくなります。
対策
- 正面から均等に光を当てる(左右から柔らかい光が理想)
- 壁から少し離れて立ち、背景影を弱める
NG例④:背景がダメ(白っぽくない・ムラがある)

ダメな例
- 🎨 背景がグレー・柄物・カーテン・壁紙の模様
- 🌈 色かぶり(黄ばんだ照明で背景がクリーム色に)
- 🌀 背景がボケてザラつく/圧縮ノイズが目立つ
なぜダメ?
対策
- 無地で均一な背景(なるべく白~明るい単色)
- 背景に影やグラデーションが出ない位置で撮る
NG例⑤:髪型・前髪・帽子がダメ(顔が隠れる)

ダメな例
- 💇♀️ 前髪が目にかかる/眉が完全に隠れる
- 🧢 帽子(宗教・医療など正当な理由がない場合)
- 🧣 マフラーや襟であご・輪郭が隠れる
なぜダメ?
- 目や眉、輪郭(あごライン)が見えないと本人確認が難しくなります。
対策
- 目と眉、輪郭が見えるように整髪
- 髪が長い場合は耳が完全に出なくてもよいことが多いですが、顔の輪郭が隠れないことを最優先に
NG例⑥:眼鏡・カラーコンタクトがダメ(反射・違和感)

ダメな例
- 👓 レンズに照明が反射して目が見えない
- 🕶️ サングラス/色付きレンズ
- 🌗 フレームが目にかかる、影が出る
- 🧿 カラコンで虹彩が不自然に見える(特に派手な色)
なぜダメ?
- 目が本人確認の重要ポイントなので、隠れたり別物に見えるのは不利です。
対策
- 可能なら眼鏡なし
- 眼鏡ありの場合は反射を避ける角度・照明配置にする
- カラコンは避け、自然な状態で撮るのが無難
NG例⑦:服装がダメ(背景と同化・制服・露出)

ダメな例
- 👕 白い服で背景と同化して肩の境目が消える
- 🎓 学校制服・職業制服っぽく見える服(規定や運用で指摘されることがあります)
- 🧵 露出が大きく見える、キャミだけで肩が強調される
なぜダメ?
対策
- 背景が明るいなら、服は濃いめの色が安定
- 迷ったらシンプルな私服(柄少なめ)
NG例⑧:画質がダメ(ピンボケ・暗い・加工しすぎ)

ダメな例
- 📉 ピンボケ、手ブレ、解像感がない
- 🌑 暗すぎ/コントラスト強すぎ/顔がテカる
- ✨ 美肌加工・輪郭補正・小顔加工・フィルター
- 🧩 アプリの自動補正で目が大きくなる、肌がのっぺりする
なぜダメ?
- 画像処理で特徴が変わると、本人確認が難しくなります。
対策
- 加工は基本しない(明るさ調整程度でもやりすぎ注意)
- 撮影はできればスマホの「1倍(標準)」で、明るい場所で
NG例⑨:トリミング(切り抜き)がダメ

ダメな例
- ✂️ 頭頂部が切れている/あごが切れている
- 🧠 髪の毛がギリギリで頭が詰まって見える
- 🧍 逆に小さすぎて顔が遠い
- 🧩 余白が片側だけ多い(中心がズレる)
なぜダメ?
- 規格に合わないと受理されない、または再提出になりやすいです。
対策
- 余白は左右均等、顔は中央
- 自宅撮影なら「ガイド枠」つきのアプリ・サービスを使うとミスが減ります
NG例⑩:印刷・提出データがダメ(紙・サイズ・汚れ)

ダメな例
- 🖨️ 家庭用プリンタで色が転ぶ、網点が見える
- 🧼 指紋・汚れ・傷・折れがある
- 🧾 複数枚を切り出した跡がギザギザ
- 📎 ホチキス跡、テープ跡がある
なぜダメ?
- 写真そのものが本人確認資料なので、物理的な劣化や汚れは不利です。
対策
- できれば写真店・証明写真機・写真プリントの高品質出力を利用
- 切り出しは丁寧に、汚れは絶対に付けない
“セルフ撮影”でやりがちな落とし穴(特に注意)
- 📷 広角で顔が歪む(鼻が大きく、輪郭が丸く見える)
- 💡 リングライトの反射が瞳に強く出る/眼鏡に映る
- 🪞 鏡越し撮影(論外:反射・歪み・スマホが写る)
- 🧑🎨 アプリ補正が自動で入る(気づかない)
失敗しないための最終チェックリスト(提出前に見る)
- ✅ 正面を向き、顔が傾いていない
- ✅ 両目がはっきり見える(反射・前髪なし)
- ✅ 影が少なく、背景が均一
- ✅ 加工感がない(美肌・輪郭補正なし)
- ✅ ピンボケ・ブレ・ノイズがない
- ✅ 頭頂〜あごまで切れていない/中心がズレていない
どうしても不安なら:いちばん安全な選び方
- 申請窓口での差し戻しが怖い → 写真店 or 証明写真機(パスポート対応)
- 自宅で撮る → ガイド枠つきの規格対応サービスを使い、加工はしない
まとめ
パスポート写真の“ダメな例”は、見た目の好みではなく本人確認できるかの問題で起こります。特に落ちやすいのは「表情」「影」「反射」「加工」「トリミング」。この5つを外さなければ、再提出リスクはかなり減ります。
※パスポート写真の要件は国や申請方法(オンライン申請など)で細部が変わることがあります。必ず最新の公式案内も確認してください。