近年、日本のニュースでも**「ICE(アイス)」**という言葉を目にする機会が増えてきました。
特に2025年6月、ロサンゼルスの移民摘発デモに際して、ICE職員への襲撃が報じられたことで、多くの日本人が関心を持ったことでしょう。
でもそもそもアメリカの政府機関であるICEとはどんな組織なのか、何をしているのかはあまり知られていません。
この記事では、ICE(アメリカの移民・関税執行局)の基本から詳しい役割、誤解されやすいポイント、そしてなぜ日本でも話題になるのかまで、徹底解説していきます。
項目 | 内容 |
---|---|
正式名称 | U.S. Immigration and Customs Enforcement(アメリカ合衆国移民・関税執行局) |
略称 | ICE(アイス) |
設立年 | 2003年 |
所属 | アメリカ合衆国国土安全保障省(DHS)傘下 |
主な任務 | 不法移民の摘発・強制送還、国内の法執行、人身売買・密輸の摘発、経済犯罪の捜査など |
アメリカ国内で「不法移民摘発」と「国境の内側での犯罪取締」を行う連邦機関です。
CBP(税関・国境警備局)が国境での監視を行うのに対し、ICEはアメリカ国内での取り締まりを担っています。
ICEは大きく分けて以下の2つの部門で構成されています:
👉 不法滞在者の摘発・強制送還を担当。
👉 ニュースで話題になる「ICEによる移民摘発」は主にこのERO部門の活動です。
👉 より広範な犯罪捜査部門。
👉 FBIやDEA(麻薬取締局)と連携して国際的・組織的犯罪にも取り組むのがHSI部門です。
👉 つまり、ICEはテロ対策と移民政策の両方を意識して作られた新しい時代の組織なのです。
機関 | 主な任務 | 活動場所 |
ICE | アメリカ国内での不法滞在者摘発、犯罪捜査 | アメリカ国内 |
CBP | 国境・空港・港などでの入国管理、国境警備 | 国境・空港・港 |
👉 よく混同されがちですが、国境での「入国審査」はCBPの仕事。
ICEは、国内に既に入っている不法滞在者や国際犯罪者を追うのが役割です。
2025年6月、ロサンゼルスで移民摘発デモが暴徒化。
👉 この事件は移民政策の是非、州と連邦政府の対立、ICEという組織のあり方が全米で改めて議論になるきっかけとなりました。
2025年6月現在、**ICE(U.S. Immigration and Customs Enforcement)**のトップ(ディレクター)は:
👉 ポイント
→ 違います。国境の管理はCBP。ICEは国内での法執行が役割です。
→ いいえ。合法移民(永住権保持者・ビザ保持者)は対象外。
対象となるのは:
→ 法律上は優先順位付け(重犯罪歴優先)が行われていることになっています。
ただし政権によって運用の厳しさには差があるため、政策の度に批判が出ることもあります。
A:連邦法執行官であり、拳銃などの武器を携行して職務にあたります。
FBIやDEAの職員と同様に逮捕権を持ち、連邦法違反事件に関与することも。
A:近年、アメリカの移民政策が世界的な注目テーマとなっており:
👉 特に日本のメディアでも**「アメリカの分断象徴」としてICEの活動が報じられる**ため、日本でもICEという言葉が知名度を増しています。
ICEとは?
✅ アメリカ国内の移民摘発・国際犯罪捜査を担うアメリカの政府機関
✅ **国土安全保障省(DHS)**傘下
✅ EROとHSIという2つの主要部門を持つ
✅ CBPとは役割が異なる(ICEは国内、CBPは国境)
✅ 政治的に敏感な存在で、常に賛否両論がつきまとう
👉 ニュースで「ICE」の文字を見たら、単なる「移民の取り締まり機関」ではなく、広範な法執行を担う重要な機関だということをぜひ思い出してください。