参政党の“シンガーソングキャスター”として注目を集め、2025年7月の参院選・東京選挙区で初当選を果たしたさや氏(扇清香)。しかし、これまでに彼女が語った**「徴兵制肯定発言」や「核武装は安上がり」という主張が、選挙戦や SNS を通じて誤解や批判**を呼んでいます。本記事では、さや氏の徴兵制などに関する問題発言の文脈とその後の本人の説明をしっかり確認した上で解説します。
2025年7月のインターネット番組で、さや氏は「核武装が最も安上がりであり、安全保障を強化する策の1つだ」といった趣旨の発言をしました。この発言はすぐに拡散され、肯定的な意見あったのと同時に、「軍拡主義だ」「過激すぎる」といった批判的な声も噴出しました。
本人はその後、「これは個人としての意見であり、政策として主張しているわけではない」と釈明していますが、発言のインパクトが大きかったために、その真意が伝わりきらず、誤解を招くこととなりました。
さらに過去のインタビュー番組などでは、「日本人としての覚悟を養う教育的な意義が兵役にはある」といった内容の発言もしており、これが「徴兵制推進派」として捉えられてしまいました。
特に若年層の間で「自由を制限されるのでは」と不安の声が上がり、ネット上で一部炎上のような状態になった背景があります。
当選後、さや氏は記者からの質問に対し、「徴兵制に賛成しているという報道は、発言の一部を切り取ったものであり、実際にはそうではない」と明言しました。また、核武装に関しても「抑止力としての一つの選択肢を示したまでであり、国としてすぐに導入すべきだとは考えていない」と説明。
発言そのものは、軍事・外交の選択肢として語られたものの、議員としての公式見解というよりも、あくまで個人の思想・見解としての範囲に留めたという立場です。
SNSや掲示板では、賛否両論が入り混じった反応が見られました。
このような反応の背景には、SNS時代特有の「文脈の切り取り」や「感情的な反発の拡散」が大きく関わっています。
さや氏の徴兵制に関する発言は、「戦闘訓練を受けるべきだ」といった内容ではなく、「日本人の精神的な成長や自立、公共心を育てる訓練的な要素があるのではないか」という観点からの言及でした。本人も明確に「徴兵制を導入すべきとは言っていない」と述べており、教育論の文脈であったことを強調しています。
さや氏の「核武装は安上がり」という言葉も、決して核保有を単純に肯定する意図ではなく、抑止力の観点から見た際のコストパフォーマンスの議論の一部と受け取るべきでしょう。現代の防衛論において、軍事費と安全保障の関係を論じる際に避けて通れないテーマであり、極端な意図がなかったことは後の釈明からも明らかです。
テーマ | 発言内容 | 釈明・補足 |
---|---|---|
徴兵制 | 教育的な意義に言及 | 制度導入の主張ではなく、精神的成長への提案として語った |
核武装 | 抑止力として安価とする見解 | 政策ではなく個人の意見。安全保障論の一部としての提起 |
発言そのものは、国防や安全保障をめぐる問題意識から出たものであり、現代の若者や有権者が抱える不安とは異なる文脈で語られたものでした。しかしながら、政治家としての立場からすれば、より慎重な言葉選びと背景説明が求められたのも確かです。
発言はときに誤解を生むものですが、その後の説明と誠実な対応こそが政治家の資質を問われる場面です。参政党のさや氏にとって、今後の活動はその真価を問われるフェーズに入ったと言えるでしょう。