営業利益500％はどこ？（米の卸売の大手）

小泉進次郎農水相の発言とその背景とは：米卸売の大手・営業利益対前年比500%増というのはどこ？

2025年6月5日、小泉進次郎農林水産大臣が衆議院農林水産委員会で行った発言が話題を呼んでいます。

「社名は言いませんけども、米の卸売の大手の売上高、営業利益を見ますと、営業利益はなんと対前年比500％くらいです。他の大手卸売も250％を超えています」

この「500％増」という数字のインパクトは大きく、SNSやメディアでは「一体、営業利益500%ろいう米の卸売り大手というのはどこの企業なのか？」という憶測が飛び交っています。

しかしながら、小泉大臣は企業名を明かしておらず、政府としても特定の企業を問題視しているわけではありません。

🔍 営業利益500％というのはどこ？

結論から言えば、営業利益500%増というのがどの企業なのかは現時点で不明です。

小泉氏は「社名は言いませんけど」と前置きし、特定の大手米卸売会社の営業利益が前年の5倍になっていると指摘しました。

同様に、他の複数の大手企業でも250％以上の営業利益増が見られたと述べています。

🏢 該当すると推測される米卸売の主な企業

以下は、一般的に「大手米卸業者」として知られる企業です（※以下の企業が該当しているとは限りません）：

これらの企業はいずれも日本の食の安定供給を支える重要な存在であり、政府も、これら企業に対して「違法」や「不正」だと指摘しているわけではありません。

💡 営業利益増＝悪なのか？

ここで重要なのは、利益の増加自体は市場原理に基づいた自然な現象であるという点です。

📈 なぜ営業利益が増えるのか？

お米の価格は、以下のような要因で上昇することがあります：

• 天候不順や不作による供給不足
• 消費者の備蓄需要の高まり
• 海外穀物価格の上昇や輸入不安
• 原材料や輸送費の高騰
• 小売価格の上昇によるマージン増

このように、需要と供給のバランスの変化によって価格が上昇し、結果として利益が拡大するのは、資本主義経済において自然なことです。

しかも、企業が価格を意図的に操作したり、買い占めなどの行為を行ったわけではない限り、これは責められることではありません。

🧭 小泉大臣が問題視した本当のポイントとは？

進次郎農水相が着目しているのは、「儲けたこと」そのものではなく、その構造がブラックボックス化している点です。

「米の流通はほかの食品と比べて極めて複雑怪奇で、ブラックボックスがあるという指摘が多々寄せられています」

つまり、価格の上昇メカニズムや各流通段階の利益率が消費者や農家から見えづらい状態になっていることが問題なのです。

🛒 現在の米流通構造

典型的な流れは以下の通りです：

1. 生産者（農家）
2. 集荷業者（JAなど）
3. 卸売業者
4. 小売業者（スーパー・コンビニ）
5. 消費者

この過程でそれぞれの段階にマージン（利益）が積み上がるため、「誰がどこでどれだけ儲かっているのか分かりにくい」という構造になっています。

🔄 政府が目指す「可視化」とは

進次郎大臣が目指しているのは、特定企業の利益を抑制することではなく、流通構造全体の透明性を高めることです。

• 消費者が納得して商品を買える
• 生産者が正当な対価を得られる
• 業者が適切に利益を上げられる

という、三者のバランスが取れた健全な市場を目指すべきだという考え方です。

✍️ まとめ：問題は「儲けたこと」ではなく「見えづらいこと」

✅ 小泉大臣は営業利益500％の事例に言及したが、企業名は非公表
✅ 営業利益の増加は、市場原理に基づく自然な結果である場合が多い
✅ 問題は、不透明な流通構造により、不信感が生じていること
✅ 政府の目指す方向性は、可視化と健全な競争の促進

💬 最後に

小泉の進次郎氏の発言に誤りが無ければ、営業利益500%がどこかは不明ですが、米の卸売りの大手は250%の増益ではあるようです。

お米は私たちの暮らしに直結する大切な食料です。だからこそ、価格や流通に対する不信感を取り除くことは、農業政策以上に国民生活全体に関わる重要なテーマです。

小泉大臣の発言が、その問題意識の出発点となり、今後の透明性向上や業界改革にどうつながっていくのか、注視していく必要があります。