2026年8月、日本の超党派の国会議員団が中国を訪問することが明らかになり、注目を集めています。
今回の訪中で特に注目されているのは、日本側から訪問を申し入れたというより、中国共産党で対外交流を担当する中央対外連絡部(中連部)が日本の国会議員を北京に招待したという点です。
訪中団は2026年8月24日から27日まで中国を訪問する予定で、中国共産党中央対外連絡部の劉海星部長をはじめ、中国共産党幹部との会談が見込まれています。
では、中国から招待された日本の超党派議員団には、誰が参加するのでしょうか。

2026年8月19日時点で、報道によって氏名が明らかになっている議員は次の3人です。
| 氏名 | 所属 | 主な肩書・経歴 |
|---|---|---|
| 伊佐進一 | 中道改革連合 | 衆議院議員・中道改革連合広報委員長、元厚生労働副大臣 |
| 橋本岳 | 自由民主党 | 衆議院議員・元厚生労働副大臣 |
| 小西洋之 | 立憲民主党 | 参議院議員・元総務官僚 |
重要なのは、これが現時点で判明している全員ではない可能性があることです。
報道では「伊佐広報委員長ら」「超党派の有志議員」とされており、少なくとも上記3人以外にも参加する議員がいる可能性があります。
ただし、8月19日時点では訪中団全員の正式な名簿は公表されていません。
そのため、SNSなどで名前が挙がっているだけの議員を「訪中メンバー」として加えるのは注意が必要です。正式な発表や本人による参加表明などが確認された場合には、メンバーがさらに増える可能性があります。
今回の訪中団で中心人物の一人として報じられているのが、中道改革連合の伊佐進一(いさ・しんいち)衆議院議員です。
伊佐氏は1974年生まれ。東京大学工学部を卒業後、科学技術庁に入り、文部科学省などで勤務した官僚出身の政治家です。
外交面で今回特に注目される経歴が、在中国日本大使館で一等書記官を務めた経験です。
中国語にも通じ、中国に関する著書を出版したこともあるなど、中国事情に詳しい国会議員の一人といえます。
国政では財務大臣政務官、厚生労働副大臣などを歴任。現在は中道改革連合の広報委員長を務めています。
中国側が今回の超党派訪中団の一員として伊佐氏を招待した背景には、こうした中国との関係や外交経験もあると考えられます。
自民党から参加することが明らかになっているのが、橋本岳(はしもと・がく)衆議院議員です。
橋本氏は1974年生まれで、岡山4区選出の衆議院議員。父は第82・83代内閣総理大臣を務めた橋本龍太郎氏です。
これまで厚生労働副大臣、自民党厚生労働部会長、自民党外交部会長などを務めてきました。
今回の訪中で橋本氏が注目されるもう一つの理由があります。
橋本氏は2026年6月にも北京を訪問し、中国外務省の華春瑩次官と会談しています。
高市政権発足後、日中関係が緊張する中で行われた異例の会談で、橋本氏はその後、日中間で「交流の糸口」をつかめたとの認識を示していました。
今回の訪中は、その交流ルートをさらに広げる意味を持っている可能性があります。
立憲民主党から参加することが報じられているのが、小西洋之(こにし・ひろゆき)参議院議員です。
小西氏は1972年生まれ。東京大学教養学部を卒業後、郵政省に入り、総務省などで勤務した官僚出身の政治家です。
2010年の参議院選挙で初当選し、千葉県選挙区選出の参議院議員として活動しています。
国会では外交・安全保障、憲法、放送行政、社会保障など幅広い分野で活動してきました。
今回、自民党や中道改革連合だけでなく、立憲民主党の議員も加わっていることから、特定の政党による訪中ではなく、文字通り超党派による議員外交となっていることが分かります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 訪中期間 | 2026年8月24日~27日 |
| 主な訪問先 | 北京 |
| 招待した中国側組織 | 中国共産党中央対外連絡部 |
| 中国側の主な会談相手 | 劉海星・中央対外連絡部長ら |
| 日本側 | 中道改革連合、自民党、立憲民主党などの超党派議員 |
今回、日本の議員団を招待したのは、中国政府の外務省ではなく、中国共産党中央対外連絡部です。
中央対外連絡部は一般に「中連部」と呼ばれ、外国の政党や政治家との交流を担当する中国共産党の組織です。
つまり今回の訪中は、通常の政府対政府の外交交渉とは少し性格が異なります。
中国共産党と日本の各政党・国会議員との間に対話ルートを作る、いわゆる政党外交・議員外交の色彩が強いものです。
今回の訪中が注目される最大の理由は、そのタイミングにあります。
2025年11月、高市早苗首相が国会で台湾有事をめぐって答弁したことをきっかけに、日中関係は緊張しました。
その後も台湾問題などをめぐって両国の主張には大きな隔たりがあります。
そうした状況の中、中国共産党が日本の国会議員を北京に正式に招き、中国共産党幹部が会談することになった点は重要です。
報道によると、高市首相の台湾有事をめぐる国会答弁以降、中国共産党が日本の国会議員を北京へ招待し、党幹部が会談するのは今回が初めてとされています。
そのため、中国側が政府間外交とは別のルートを使って、日本との関係改善の可能性を探り始めたのではないかとの見方が出ています。

今回のメンバーを見ると、中国側の招待が特定の政党だけを対象にしていないことも特徴的です。
という異なる政治的立場の議員が参加します。
中国側にとっては、日本政府との外交ルートだけではなく、与野党を横断する国会議員との交流ルートを確保する狙いがある可能性があります。
一方、日本側にとっても、政府間の外交交渉では直接話しにくい問題について意見交換できるのが議員外交の特徴です。
今回のニュースを受け、インターネット上では参加議員を「親中派」と位置付ける意見もみられます。
しかし、中国を訪問することだけを理由に、参加議員全員を一括して「親中派」と断定するのは適切ではありません。
外交関係が悪化している時ほど、政府とは別に議員や政党間の連絡ルートを維持することには外交上の意味があります。
重要なのは「中国に行ったかどうか」だけではなく、現地で何を話し、中国側からどのような要求や説明があり、日本側がそれにどう答えたのかを見ることでしょう。

今回の訪中は、日中関係の今後を考える上でも一つの節目になる可能性があります。
特に注目されるのは、台湾問題について中国側がどのような発言をするかです。
また、中国側から日本の対中政策や安全保障政策について説明を求められる可能性もあります。
訪中団が中国側との会談後にどのような説明を行うのかも重要になります。
2026年8月19日時点で報道によって氏名が確認できているのは、伊佐進一氏、橋本岳氏、小西洋之氏です。
ただし、報道では一貫して「ら」「超党派の有志議員」と表現されているため、訪中団にはほかの国会議員も参加する可能性があります。
訪中直前の8月24日までに、各党や議員本人から参加が発表されることも考えられます。
したがって、現段階では「超党派訪中団の全メンバーが3人」という意味ではなく、「現時点で実名が明らかになっているのが3人」と理解するのが正確です。
2026年8月24日から27日にかけて、中国共産党中央対外連絡部の招待を受け、日本の超党派国会議員団が北京を訪問する予定です。
8月19日時点で明らかになっている主なメンバーは、次の3人です。
中国側では劉海星・中央対外連絡部長らとの会談が予定されています。
高市首相の台湾有事をめぐる国会答弁以降、中国共産党側が日本の国会議員を北京に招待して幹部が会談するのは初めてとされており、冷え込んでいる日中関係に変化が生じるのかが注目されます。
また、まだ訪中団の完全な名簿は明らかになっていません。今後、新たな参加議員の名前や具体的な会談内容が判明すれば、今回の訪中の目的や中国側の狙いもより明確になってくるでしょう。