セントルイス・カージナルスに新たなスター候補が登場しました。
ジョシュア・バエス(Joshua Báez)選手です。
2026年8月15日、シカゴ・カブス戦でメジャー初出場を果たすと、なんとMLB史上初となる「メジャーデビュー戦で3本塁打」を記録。
しかも最初の3打席で3打席連続本塁打という、これ以上ないほど衝撃的なデビューとなりました。
もともとカージナルス傘下ではトップクラスの長打力を持つ有望株として知られていましたが、この試合をきっかけに一気に全米から注目される存在となっています。
この記事では、ジョシュア・バエス選手の生い立ち、高校時代、ドラフト、マイナーリーグでの成長、そして歴史的なメジャーデビューまで、その経歴を詳しく紹介します。
| 名前 | ジョシュア・エマニュエル・バエス(Joshua Emanuel Báez) |
|---|---|
| 生年月日 | 2003年6月28日 |
| 年齢 | 23歳(2026年8月現在) |
| 出身地 | アメリカ・マサチューセッツ州ボストン |
| 身長 | 約190cm(6フィート3インチ) |
| 体重 | 約100kg(220ポンド) |
| 投打 | 右投右打 |
| ポジション | 外野手 |
| 所属 | セントルイス・カージナルス |
| 出身高校 | Dexter Southfield School |
| ドラフト | 2021年MLBドラフト2巡目(全体54位) |
| MLBデビュー | 2026年8月15日 |
ジョシュア・バエスは2003年6月28日、アメリカのマサチューセッツ州ボストンで生まれました。
しかし、生後間もなく家族とともにドミニカ共和国へ移住。幼少期の大部分をドミニカ共和国で過ごしています。
その後、11歳のころに再びアメリカ・ボストンへ戻りました。
当時は英語を十分に話すことができず、学校の課題などでは翻訳ツールを使いながら英語を学んでいたとされています。
アメリカとドミニカ共和国という、野球文化の非常に盛んな二つの環境で育ったことも、現在のバエスの野球人生を考えるうえで興味深いポイントです。
バエスはボストンのCristo Rey Boston High SchoolやSnowden International Schoolを経て、Dexter Southfield Schoolへ進みました。
高校時代から最大の武器だったのが、圧倒的な身体能力と長打力です。
身長190cmを超える大型選手でありながら運動能力も高く、打者としてだけでなく投手としても注目されました。
高校最終学年には打率.378を記録。
投手としても18イニングで44奪三振、防御率1.94という成績を残し、速球は90マイル台後半を記録するほどの強肩でした。
2020年と2021年には、マサチューセッツ州のGatorade Player of the Yearにも選ばれています。
つまり、現在は強打の外野手として知られるバエスですが、高校時代には「強打者+剛腕投手」という非常に高い身体能力を持った二刀流選手だったのです。
高校球界で高い評価を受けたバエスは、大学野球の名門として知られるヴァンダービルト大学への進学を予定していました。
ヴァンダービルト大学は数多くのメジャーリーガーを輩出してきた強豪校で、MLBドラフト候補が集まることで知られています。
そのためドラフト時には、指名しても大学進学を選ぶ可能性がありました。
それでもカージナルスはバエスの将来性を高く評価しました。
2021年のMLBドラフトで、セントルイス・カージナルスはバエスを2巡目・全体54位で指名しました。
カージナルスは約225万ドルの契約金を提示。
当時の全体54位の基準額を大きく上回る金額で、それだけ球団がバエスのポテンシャルを高く評価していたことが分かります。
バエスはヴァンダービルト大学への進学を取りやめ、18歳でプロ野球の世界へ進むことを決断しました。
現在の活躍だけを見ると、ドラフト直後から一直線に成長してきたようにも見えます。
しかし、実際にはバエスのマイナーリーグ時代は決して順調ではありませんでした。
最大の問題となったのが三振の多さです。
並外れたパワーを持つ一方で空振りが多く、プロ入り当初は「ボールに当たれば飛ぶが、そもそも当たらない」という典型的なハイリスク型の大型打者でした。
さらに2022年には手首を負傷し、手術を受けたことも成長を遅らせました。
プロ入り後最初のフルシーズンとなる予定だった2022年は、手首の故障によって出場機会が大幅に減少しました。
複数のカテゴリーを合わせても32試合の出場にとどまりました。
それでも打率.267、4本塁打、21打点、10盗塁を記録しています。
ただし、この時点ではカージナルス期待の大型素材という評価にとどまり、メジャー昇格まではまだ時間が必要と考えられていました。
2023年は1Aのパームビーチ・カージナルスで91試合に出場。
打率.218、7本塁打、36打点、30盗塁という成績でした。
30盗塁を記録したように、大柄な体格からは想像しにくいスピードも見せました。
一方で三振が非常に多く、打撃の確実性については大きな課題が残りました。
2024年は主にA+級ピオリアでプレーし、途中でパームビーチでも出場しました。
2球団合計86試合で打率.245、11本塁打、41打点。
パワーは随所に見せたものの、依然として空振りや三振が多く、ドラフト時に期待されていたほどの成長を見せられない時期が続きました。
プロスペクトとしての評価も一時期は下がり、「巨大な潜在能力を持っているが、このままではメジャーまで到達できない可能性もある」という立場になっていました。
バエスのキャリアを大きく変えたのが2025年シーズンです。
A+級ピオリアからAA級スプリングフィールドへ昇格し、2球団合計117試合に出場。
| 試合 | 打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
|---|---|---|---|---|
| 117 | .287 | 20 | 79 | 54 |
20本塁打・54盗塁という驚異的な成績を残しました。
もともとパワーは評価されていましたが、注目されたのはコンタクト能力の改善です。
バエスはスイングに入るまでの余分な動きを減らし、バットがストライクゾーンを通過する時間を長くするような打撃フォームへ改良。
それまで弱点だった空振りが大きく減少しました。
「パワーはあるが当たらない選手」から、「パワーと走力を兼ね備えたメジャー級プロスペクト」へと評価が一変したシーズンでした。
2026年はカージナルス傘下3Aのメンフィス・レッドバーズで開幕を迎えました。
そして、ここで持ち味の長打力が完全に開花します。
メジャー昇格までの103試合で次の成績を残しました。
| 試合 | 打率 | 出塁率 | 長打率 | 本塁打 | 打点 | 盗塁 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 103 | .256 | .328 | .573 | 34 | 90 | 21 |
OPSは.901。
特に34本塁打はメジャー昇格時点で3A最多でした。
単なる「将来有望な選手」という段階を越え、メジャーで試すべき打者であることを数字で証明したといえるでしょう。
2026年6月16日には、メンフィスでさらに衝撃的な記録を残しています。
ナッシュビル・サウンズ戦で1試合4本塁打を記録したのです。
これはメンフィス・レッドバーズの球団史上初となる快挙でした。
この試合は、バエスが単なる中距離打者ではなく、試合そのものをホームランで支配できるほどのパワーを持っていることを強烈に印象付けました。
3Aで本塁打を量産していたバエスに、ついにメジャー昇格の知らせが届きます。
2026年8月15日、セントルイス・カージナルスはバエスをメジャーへ昇格させました。
そして同日のシカゴ・カブス戦、敵地リグレー・フィールドでいきなりスタメン出場しました。
ここから、MLBの歴史に残る試合が始まります。
バエスがメジャーで最初に対戦したのは、カブスの左腕マシュー・ボイド。
そしてメジャーで最初に見た1球をいきなりホームランにしました。
飛距離は約449フィート(約137メートル)。
メジャー初打席という緊張を感じさせない豪快な一発でした。
ところが、これは歴史的な一日の始まりにすぎませんでした。
次の打席でも再びボイドと対戦。
今度はフルカウントから変化球を捉え、左翼スタンドへ本塁打を放ちました。
これでメジャー最初の2打席が連続ホームラン。
デビュー戦だけで2本塁打を記録すること自体、極めて珍しい出来事です。
さらに6回の第3打席。
またしてもボイドから右翼へ本塁打を放ちました。
メジャー最初の3打席で3打席連続ホームラン。
これによりバエスは、MLB史上初めてメジャーデビュー戦で3本塁打を放った選手となりました。
デビュー戦の最終成績は4打数3安打、3本塁打、5打点。
カージナルスもカブスに8対4で勝利しました。
23歳の新人が、野球史に残る形で自らの名前を世界に知らしめた瞬間でした。
バエス最大の特徴は、やはり圧倒的なパワーです。
MLBのプロスペクト評価でも長打力と肩の強さが高く評価されています。
身長約190cm、体重約100kgという大型選手で、強烈な打球を左右両方向へ飛ばすことができます。
一方で、大柄なパワーヒッターとしては珍しく走力もあります。
2025年には54盗塁、2026年も3Aで21盗塁を記録しました。
高校時代には投手として90マイル台後半を投げていたほど肩も強く、右翼手として非常に魅力的な身体能力を備えています。
一方、今後メジャーでレギュラーとして定着するための最大の課題は三振です。
2025年には大幅な改善を見せましたが、2026年の3Aでは再び三振率が上昇しました。
特に高めの速球や、外角へ逃げていくスライダーへの対応には課題が残っています。
メジャーの投手は弱点を徹底的に研究して攻めてきます。
デビュー戦で3本塁打を放ったからといって、今後も同じペースで打ち続けられるわけではありません。
むしろ、相手投手がバエスに対してどのような対策を講じ、それにバエスがどう対応するのかが今後の大きな見どころとなります。
ジョシュア・バエスは、長打力、走力、肩という非常に高い身体能力を持っています。
さらに大きいのは、一度プロスペクトとして評価を落としながら、自ら打撃を修正して再びトップクラスの有望株まで這い上がった点です。
2024年までのバエスと、2025年以降のバエスは「別の選手」といってもいいほど打撃内容が変化しました。
2026年には3Aで34本塁打を放ち、ついにメジャーへ昇格。
そしてデビュー戦でいきなりMLB史上初となる3本塁打を記録しました。
もちろん、メジャーでのキャリアはまだ始まったばかりです。
しかし、持っているポテンシャルを考えれば、将来的にカージナルス打線の中軸を任される可能性は十分にあります。
ジョシュア・バエスは2003年、ボストンに生まれ、幼少期をドミニカ共和国で過ごしました。
高校時代には打者だけでなく投手としても注目され、2021年MLBドラフト2巡目・全体54位でセントルイス・カージナルスから指名されました。
プロ入り後は手首の故障や三振の多さに苦しみましたが、2025年に打撃フォームを改善して大ブレイク。20本塁打・54盗塁を記録します。
2026年には3Aメンフィスで103試合に出場し、34本塁打、90打点を記録してメジャー昇格。
そして2026年8月15日のシカゴ・カブス戦でメジャーデビューから最初の3打席で3本塁打を放ち、MLB史上初の快挙を達成しました。
まだ23歳。
ジョシュア・バエスが単なる「衝撃的なデビューを飾った新人」で終わるのか、それともカージナルスを代表するスター選手へ成長していくのか。
今後、MLBで最も注目したい若手選手の一人といえそうです。
[1]: https://www.mlb.com/news/joshua-baez-mlb-debut?utm_source=chatgpt.com “Joshua Báez hits three home runs in MLB debut for Cardinals”