「ノンアルコールビールを飲んだだけなのに、なぜ酒気帯び運転で逮捕されるのか」と疑問に思う人は少なくありません。
長崎県佐世保市で、海上自衛隊佐世保基地に所属する22歳の海士が、道路交通法違反、いわゆる酒気帯び運転の疑いで現行犯逮捕されたと報じられました。報道によると、6月27日午前3時半ごろ、佐世保市島地町の市道で普通乗用車を運転していた際、左折時に車がふくらんだり、車線をまたいで停車したりする様子を警察官が確認したとされています。その後の飲酒検知で、呼気1リットル中0.25ミリグラム以上のアルコール分が検出されたと報じられています。
本人は「ラーメン屋でノンアルコールビール4本を飲んだ。飲酒運転になるとは思っていなかった」と話し、容疑を否認しているとされています。
この記事では、今回の事件にも触れながら、ノンアルコールビールと酒気帯び運転の関係、そして「なぜ逮捕されることがあるのか」をわかりやすく整理します。

まず大事なのは、酒気帯び運転の判断は「ビールを飲んだか」「日本酒を飲んだか」「ノンアルコールビールを飲んだか」という商品名だけで決まるものではないという点です。
道路交通法では、「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない」と定められています。つまり、問題になるのは、運転時に体内にアルコールが残っている状態だったかどうかです。
本人が「酒を飲んだつもりはなかった」と考えていても、呼気検査で基準値以上のアルコールが検出されれば、酒気帯び運転として扱われる可能性があります。
ノンアルコールビールという言葉から、多くの人は「アルコールがまったく入っていない飲み物」をイメージします。
しかし、日本の酒税法では、酒類とはアルコール分1度以上の飲料を指します。国税庁も、酒税法上の酒類について「アルコール分1度以上の飲料」と説明しています。
つまり、アルコール分が1%未満であれば、法律上は酒類に当たらない場合があります。そのため、「ノンアルコール」と呼ばれる飲料の中には、アルコール0.00%の商品もあれば、微量のアルコールを含む商品もあり得ます。
現在、日本で販売されているノンアルコールビールの多くは「アルコール0.00%」を表示していますが、すべての商品を同じように考えるのは危険です。特に海外製品、飲食店で提供される飲料、表示をよく確認していない商品では、思い込みによる誤解が起きる可能性があります。
今回の報道では、呼気1リットル中0.25ミリグラム以上のアルコール分が検出されたとされています。
警察庁の資料では、酒気帯び運転の行政処分は、呼気中アルコール濃度によって区分されています。呼気1リットル中0.15mg以上0.25mg未満の場合は基礎点数13点、0.25mg以上の場合は基礎点数25点です。0.25mg以上の場合、前歴や累積点数がない人でも免許取消し、欠格期間2年の対象とされています。
また、酒気帯び運転の罰則は、3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金とされています。
つまり、今回報じられた「0.25mg以上」という数値は、酒気帯び運転の中でも重い行政処分につながる水準です。

「ノンアルコールビール4本で、本当に呼気0.25mg以上になるのか」と疑問に感じる人もいるでしょう。
この点は、報道内容だけでは断定できません。
確認すべき点としては、次のようなものがあります。
今回の事件では、本人が容疑を否認していると報じられており、今後の捜査で事実関係が確認されることになります。現時点で、「ノンアルコールビールだけが原因だった」と断定することはできません。
ノンアルコールビールを飲んだと主張していても、酒気帯び運転の疑いで逮捕されることがあります。その理由は、警察が判断するのは本人の説明だけではなく、運転状況や呼気検査の結果だからです。
今回の報道では、車が左折時にふくらんだり、車線をまたいで停車したりしていたとされています。警察官が不自然な運転を確認し、飲酒検知を行ったところ、基準値以上のアルコールが検出されたという流れです。
このような場合、運転者が「酒を飲んでいない」と説明しても、検査結果や運転状況から酒気帯び運転の疑いがあると判断されれば、逮捕に至る可能性があります。
アルコール0.00%の商品を適切に飲んだだけであれば、通常は飲酒運転の原因にはなりにくいと考えられます。
しかし、注意すべきなのは、「ノンアルコール」という言葉だけで安心してしまうことです。
特に次のようなケースでは注意が必要です。
特に「前日の酒が残っていた」というケースは珍しくありません。深夜や早朝の運転では、自分では酔っていないと思っていても、体内にアルコールが残っている場合があります。
飲酒運転には、大きく分けて「酒気帯び運転」と「酒酔い運転」があります。
酒気帯び運転は、呼気中アルコール濃度などの数値が基準を超えている場合に問題になります。一方、酒酔い運転は、アルコールの影響で正常な運転ができないおそれがある状態を指します。
警察庁の資料でも、酒酔い運転は5年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金、酒気帯び運転は3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金とされています。
つまり、飲酒運転は「泥酔していなければ大丈夫」というものではありません。見た目に酔っていなくても、基準値以上のアルコールが検出されれば酒気帯び運転になる可能性があります。
今回逮捕された人物は、海上自衛隊佐世保基地に所属する海士と報じられています。
自衛隊員は、公務員であり、強い規律と安全意識が求められる立場です。そのため、飲酒運転の疑いで逮捕されたという報道は、一般の事件以上に注目されやすくなります。
ただし、今回の件はあくまで容疑段階です。本人は容疑を否認していると報じられており、今後の捜査や処分の行方を慎重に見る必要があります。
ノンアルコール飲料を飲む場合でも、運転予定があるなら次の点を確認しておくことが大切です。
特に、飲食店でノンアルコールビールを注文した場合でも、提供された商品やグラスの中身を自分で確認することが重要です。
ノンアルコールビールで酒気帯び運転になるのかという疑問に対しては、「商品や状況による」と考える必要があります。
法律上、酒気帯び運転で問題になるのは、飲んだものの名前ではなく、運転時に体内から基準値以上のアルコールが検出されるかどうかです。
今回の佐世保市の事件では、海上自衛隊員が酒気帯び運転の疑いで現行犯逮捕され、本人は「ノンアルコールビール4本を飲んだ」と説明して容疑を否認していると報じられています。今後の捜査で、飲んだものの内容や検出値との関係が確認されることになるでしょう。
「ノンアルコール」と表示されていても、すべての商品が完全なアルコールゼロとは限りません。また、前日の飲酒が残っている場合もあります。
運転前は、商品表示を確認し、少しでも不安がある場合は運転しないことが大切です。飲酒運転は、自分だけでなく、他人の命を危険にさらす重大な違反です。