ロサンゼルス・ドジャースの試合を見ていると、選手のユニフォームの左胸あたりに、赤い花のようなワッペンがついていることがあります。
白いドジャースのホームユニフォームに赤い花がついているため、テレビ中継でもかなり目立ちます。大谷翔平選手やウィル・スミス選手、フレディ・フリーマン選手などが着用している場面を見ると、「この花は何の意味があるのか」と気になる人も多いかもしれません。
結論から言うと、ドジャースのユニフォームについている赤い花は、メモリアルデーに合わせて着用される赤いポピーのワッペンです。
これはドジャースだけの特別なマークではなく、メジャーリーグ全体で行われる追悼の取り組みです。アメリカ軍で命を落とした人々を追悼するために、選手や監督、コーチ、審判などがユニフォームに赤いポピーのパッチをつけます。
ドジャースのユニフォームについている赤い花は、ポピーという花です。
日本語では「ヒナゲシ」と呼ばれることもあります。赤い花びらが特徴で、欧米では戦没者を追悼する花として広く知られています。
テレビ画面では小さく見えるため、最初はスポンサーのロゴやチーム独自の記念マークのように見えるかもしれません。しかし、実際には赤い花をかたどった追悼用のワッペンです。
ドジャースの白いユニフォームの場合、胸元の青い「Dodgers」の文字と赤い背番号に加えて、赤いポピーのワッペンが入るため、普段のユニフォームとは少し違った印象になります。

ドジャースの選手が赤い花のワッペンをつけている理由は、Memorial Day(メモリアルデー)に関係しています。
Memorial Dayは、アメリカの祝日の一つです。日本語では「戦没将兵追悼記念日」などと訳されます。
この日は、アメリカ軍の兵士や軍関係者のうち、軍務中に亡くなった人々を追悼する日です。毎年5月の最終月曜日に行われます。
メジャーリーグでは、このメモリアルデーに合わせて、試合前の黙とうや追悼セレモニーが行われることがあります。その一環として、選手たちがユニフォームに赤いポピーのワッペンをつけるのです。
つまり、ドジャースのユニフォームについている花は、ファッションや装飾ではありません。戦没者への敬意と追悼の意味を持つものです。
赤いポピーが戦没者追悼の象徴になった背景には、第一次世界大戦があります。
戦場となったヨーロッパの土地に、戦争の後、赤いポピーが咲いたことが知られるようになりました。多くの兵士が命を落とした場所に咲いた赤い花は、やがて戦争で亡くなった人々を思い出す象徴として受け止められるようになりました。
特に英語圏では、赤いポピーは戦没者追悼の花としてよく知られています。イギリスやカナダなどでは、追悼の日にポピーを身につける文化があります。
アメリカのメジャーリーグでも、メモリアルデーに赤いポピーをユニフォームにつけることで、軍務中に命を落とした人々への追悼を表しています。
ドジャースのユニフォームについている赤いポピーのワッペンには、“Lest We Forget”という言葉が入っていることがあります。
これは、戦没者追悼の場面でよく使われる英語表現です。
日本語にすると、次のような意味になります。
日常会話で頻繁に使う表現ではありませんが、追悼式典や戦争記念日、軍関係のセレモニーでは重みのある言葉として使われます。
そのため、赤いポピーのワッペンは、単に「花のデザインが入っている」というものではありません。そこには、犠牲を忘れないという明確なメッセージが込められています。
ドジャースの試合で赤い花のワッペンが目立つと、ドジャース独自のデザインだと思う人もいるかもしれません。
しかし、この赤いポピーのワッペンは、ドジャースだけのものではありません。
メモリアルデーの試合では、メジャーリーグ全体で選手、監督、コーチ、審判などが同じ趣旨のワッペンを着用します。
そのため、ドジャースの選手だけでなく、ヤンキース、レッドソックス、カブス、メッツ、パドレス、ジャイアンツ、ブレーブスなど、他球団の選手も同じような赤いポピーのパッチをつけることがあります。
ただし、ドジャースのホームユニフォームは白地に青文字という非常にシンプルで明るいデザインなので、赤いポピーが特に目立ちやすいという特徴があります。
赤いポピーのワッペンは、ユニフォームの左胸付近につけられることが多くあります。
左胸は、テレビ中継でも比較的見えやすい場所です。また、胸元は追悼や敬意を示すマークを配置する位置としても自然です。
ドジャースのユニフォームでは、胸に大きく「Dodgers」の文字が入っています。その近くに赤いポピーが配置されるため、画面上でも「いつもと違う赤い花がついている」と気づきやすくなります。
特に打席に立つ選手がアップで映ったときや、ベンチで選手が映ったときには、左胸の赤い花がはっきり見えることがあります。
メジャーリーグでは、記念日や社会的な啓発活動に合わせて、ユニフォームや道具の色が変わることがあります。
たとえば、母の日にはピンク色のバットやリストバンド、スパイクなどが使われることがあります。これは乳がん啓発活動と関係しています。
父の日には水色のアイテムが使われることがあり、こちらは前立腺がん啓発活動と関係しています。
一方、ドジャースのユニフォームについている赤い花は、母の日や父の日のアイテムとは意味が違います。
赤いポピーは、メモリアルデーに戦没者を追悼するための象徴です。病気の啓発活動ではなく、軍務中に亡くなった人々への敬意を表すためのものです。
ドジャースのユニフォームについている赤い花を見て、Veterans Dayと関係があると思う人もいるかもしれません。
しかし、5月下旬に見られる赤いポピーのワッペンは、基本的にMemorial Dayに関係するものです。
Memorial DayとVeterans Dayは、どちらもアメリカ軍に関係する日ですが、意味が異なります。
| 名称 | 時期 | 意味 |
|---|---|---|
| Memorial Day | 5月の最終月曜日 | 軍務中に亡くなった人々を追悼する日 |
| Veterans Day | 11月11日 | 退役軍人を含む軍務経験者に敬意を表す日 |
つまり、Memorial Dayは「亡くなった人々を追悼する日」であり、Veterans Dayは「軍務経験者に敬意を表す日」です。
ドジャースのユニフォームの赤い花は、主にMemorial Dayの追悼の意味を持つものです。
日本のプロ野球では、全球団の選手が戦没者追悼のために同じ花のワッペンをつける文化は一般的ではありません。
そのため、日本でドジャース戦を見ていると、赤い花の意味がすぐには分かりにくいかもしれません。
また、日本では「ポピー=戦没者追悼」というイメージもあまり強くありません。花の形だけを見ると、母の日の花、チャリティー活動のマーク、スポンサーのロゴ、チームの記念ワッペンのように見えることもあります。
しかし、アメリカや英語圏の文化では、赤いポピーは戦没者を追悼する象徴としてよく知られています。
この文化的な背景を知っていると、ドジャースのユニフォームについている赤い花の意味も理解しやすくなります。
ドジャースのホームユニフォームは、白を基調としたデザインです。
胸には青い「Dodgers」の文字が入り、背番号や胸番号には赤が使われています。そこに赤いポピーのワッペンが加わるため、全体としてはドジャースらしい青と白の中に、追悼を示す赤い花が入る形になります。
この赤い花は、派手な装飾として目立たせるためのものではありません。しかし、白いユニフォームの上では自然と視線に入りやすくなります。
大谷翔平選手のように打席でアップになる選手の場合、胸元の赤いポピーが画面に大きく映ることもあります。そのため、普段MLBを見ていない人でも気になりやすいポイントです。
メジャーリーグでは、シーズン中にさまざまな記念日や社会的なテーマに合わせたユニフォーム演出が行われます。
代表的なものには、次のようなものがあります。
このように、メジャーリーグではユニフォームや道具を通じて、歴史や社会的なメッセージを伝えることがあります。
ドジャースのユニフォームについている赤い花も、その流れの中にあるものです。
ドジャースのユニフォームについている赤い花は、メモリアルデーに合わせて着用される赤いポピーのワッペンです。
これは、アメリカ軍で命を落とした人々を追悼するためのもので、ドジャースだけの特別なデザインではありません。メジャーリーグ全体で行われる追悼の取り組みです。
赤いポピーには、戦没者を忘れないという意味があります。ワッペンに入っていることがある“Lest We Forget”という言葉も、「私たちは忘れない」「その犠牲を忘れてはならない」という追悼のメッセージです。
ポイントを整理すると、次のようになります。
ドジャースの試合で赤い花のワッペンを見かけたら、それは単なるユニフォームの飾りではありません。アメリカのメモリアルデーに合わせて、戦争で命を落とした人々を追悼するための大切な意味を持つマークなのです。