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ラミンタッチオーネ・意味

「ラミンタッチオーネ」の意味

モーニング娘。’25新曲タイトルを解説

はじめに――「ラミンタッチオーネ」って一体なに?

モーニング娘。’25の両A面シングル 「てか HAPPYのHAPPY!/私のラミンタッチオーネ(Lamentazione)」

初めてタイトルを見たとき、多くの人が

  • 「ラミンタッチオーネって日本語? イタリア語?」
  • 「どんな意味があって、どんな気持ちが込められているの?」

と感じたのではないでしょうか。

この記事では、

  • 「ラミンタッチオーネ」という言葉の由来や語源
  • そこに込められた感情のニュアンス
  • 歌詞や楽曲全体から伝わってくる世界観

を丁寧にひもときながら、 **「ラミンタッチオーネ=どんな気持ちの歌なのか」**をわかりやすく解説していきます。


1. 「ラミンタッチオーネ」はイタリア語「Lamentazione」が元

まず結論から言うと、

「ラミンタッチオーネ」はイタリア語 Lamentazione(ラメンタツィオーネ) を日本語風に表記したもの

と考えられます。

「Lamentazione」は、英語の lamentation(ラメンテーション) に対応する言葉で、

  • 嘆き
  • 悲嘆
  • 哀切な思い
  • 「嘆きの歌」「哀歌」

といった意味を持ちます。

クラシック音楽では、 宗教曲やドラマティックな場面で使われる「嘆きの楽章」のようなニュアンスがあり、

激しく泣き叫ぶというより、胸の内側で静かに燃えつづける切なさ

のようなイメージに近い言葉です。

モーニング娘。のプロデューサーであるつんく♂は、 この「Lamentazione」という言葉をヒントに、

日本語でもキャッチーに呼べるようにアレンジしたタイトルが「ラミンタッチオーネ」

と受け取ることができます。


2. 「エレジーとも少し違う哀愁感」――つんく♂が込めたニュアンス

つんく♂は自身の発信のなかで、

  • 「『ラミンタッチオーネ』は Lamentazione のこと」
  • エレジー(Elegy)ともまた違う哀愁感 を表現したかった」

という趣旨の説明をしています。

ここで出てくる 「エレジー」 も、

  • 挽歌
  • 哀歌

といった意味を持つ言葉です。

しかし、つんく♂がわざわざ

「エレジーとも違う哀愁」

と語っている点がポイントです。

エレジーとの違い

一般的に「エレジー」というと、

  • 亡くなった人を悼む
  • 失われたものを嘆く
  • どうしようもない悲しみに沈む

といった、“喪失”の側に重心がある哀しみを連想させます。

それに対して「Lamentazione/ラミンタッチオーネ」には、

  • たしかに悲しいし、寂しい
  • でも、その感情を抱えたまま前に進もうとしている
  • ひとりの人間の“生きる決意”も同時ににじんでいる

というニュアンスが含まれているように感じられます。

つまり、

「ラミンタッチオーネ」=ただ沈んでいくための嘆きではなく、前に進むために必要な“私だけの嘆き”

と解釈することができます。


3. タイトル全体の意味:「私のラミンタッチオーネ」とは?

曲名はただの「ラミンタッチオーネ」ではなく、

「私のラミンタッチオーネ」

です。この「私の」という一言が、とても重要です。

3-1. 「私の」がつくことで生まれる個人的な物語性

「嘆き」「悲嘆」と聞くと、

  • 失恋の歌
  • 誰かとの別れ
  • 叶わなかった恋

など、わりと“よくある悲しみ”を連想します。

しかし、そこに 「私の」 がつくことで、

  • 世界にひとつだけの、私だけの感情
  • 誰にも完全にはわかってもらえない、内側の物語
  • 他人から見れば些細かもしれないけれど、本人にとっては大事件

といった、極めて個人的なドラマ にフォーカスが当たります。

タイトルを直訳風に言いかえるなら、

「私だけが抱えている、私だけの嘆きの歌」

といったイメージに近いでしょう。

3-2. 「悲しみを所有する」=感情を自分のものとして引き受ける

「私のラミンタッチオーネ」という言い方には、

  • つらい気持ちから目をそらさず、きちんと自分のものとして受け止める
  • そのうえで、それを抱えたまま前を向いていく

という、感情の“引き受け方” がにじんでいます。

悲しみを「いやなもの」「消したいもの」として切り離すのではなく、

「これは、私の感情。これがあったから、今の私がいる」

と、ある種の誇りを持って抱きしめ直しているようなニュアンスです。


4. 歌詞から見える「ラミンタッチオーネ」の世界観

ここからは、歌詞の内容をかみ砕きながら、 「ラミンタッチオーネ」というタイトルが指している気持ちを整理してみます。 (歌詞そのものは著作権の関係で引用を控え、内容を要約して説明します。)

4-1. 東京の木枯らしと、強がる「私」

歌詞の舞台には、

  • 東京の木枯らし
  • 容赦ない冷たい風

といった情景が描かれます。

本来なら、

  • 「寒い」
  • 「寂しい」

とこぼしてしまいそうな場面です。

ところが主人公の「私」は、

  • 「寒くなんかない」と言い聞かせる
  • 「ひとりぼっちの方が楽」と自分に言い聞かせる

といった 強がりのセリフ を重ねていきます。

ここに、

本当は寂しいのに、寂しいと言いたくない

という、 恋愛の終わりを経験した人なら誰もが共感してしまう心情 が表れています。

4-2. 「あの頃の私」から「今の私」への視点の移動

歌詞の中では、

  • 「出会った頃の彼」
  • 「あのときの自分」

を振り返る場面が描かれます。

当時は、

  • 休日が合わないことを“運命のせい”にしていた
  • ちょっとしたすれ違いも、大きな悲劇だと感じていた

という、若さゆえの不器用さもにじみます。

しかし今の「私」は、

  • あの出来事は、思えばとても小さなことだった
  • 当時の自分は視野が狭かった

と、大人の視点で過去を振り返っている のです。

ここには、

失恋をきっかけに、ひとりの人間として成長した「私」

の姿がしっかりと描かれています。

4-3. 「希望ばかり、未来しかない」――嘆きが希望に変わる瞬間

歌詞のなかには、

「希望ばかり、未来しかない」

という、印象的なフレーズも登場します。

これは、

  • 恋が終わったからこそ、見えてきた新しい景色
  • 彼と一緒にいた頃には見えなかった“自分の未来”

に気づいた瞬間だと解釈できます。

つまり、

「ラミンタッチオーネ」=「失った悲しみ」ではなく、「そこから生まれた希望」へと転じていくプロセスそのもの

を表していると言えるでしょう。

嘆きは、そこにとどまるための感情ではなく、

  • きちんと味わう
  • 受け止める
  • 言葉にする

ことで、やがて 前に進むためのエネルギー に変わっていく――。

この変化のプロセスが、「私のラミンタッチオーネ」というタイトルに見事に凝縮されています。


5. 長いセリフと昭和歌謡テイストのトラックが作る“令和のラメント”

「私のラミンタッチオーネ」は、

  • どこか昭和歌謡を思わせるメロディライン
  • しっとりしつつも骨太なバンドサウンド
  • じっくり聴かせるボーカル

が組み合わさった、令和版の「ラメント(嘆きの歌)」 のような楽曲です。

特に話題になっているのが、

  • 曲中盤以降に用意された 長いセリフパート

です。

ライブやMVでは、

  • まるで舞台のモノローグのように、
  • 主人公の心の声が流れるように語られていく

構成になっており、

「歌」と「芝居」の境界線を行き来するような表現

が、独特の世界観を作り出しています。

このセリフ部分こそ、

「私のラミンタッチオーネ=私だけの嘆き」

を言葉として丁寧にすくい上げる、 楽曲のクライマックス と言えるでしょう。


6. もう一つのA面「てか HAPPYのHAPPY!」との対比

同じシングルに収録されている

  • 「てか HAPPYのHAPPY!」

は、明るくてポジティブなタイトルが印象的なナンバーです。

一方で、

  • 「私のラミンタッチオーネ」

は、タイトルからして

  • 少し難しくて
  • ほんのり暗くて
  • でもどこか色気のある

言葉が選ばれています。

この対比は、

人生には「めちゃくちゃハッピーな瞬間」と「どうしようもなく切ない瞬間」が両方ある

という現実を、

一枚のシングルの中で表現しているとも考えられます。

  • 表面上は「HAPPY!」と叫べる日もあれば、
  • 心の奥では「ラミンタッチオーネ」とつぶやきたくなる夜もある。

どちらも否定せず、

その両方を抱えた“今の私たち”をまるごと描こうとしている

――そんなモーニング娘。’25のスタンスが、 タイトルの組み合わせからも伝わってきます。


7. 「ラミンタッチオーネ」というタイトルが教えてくれること

ここまで見てきたように、

  • 「ラミンタッチオーネ」はイタリア語「Lamentazione」が元
  • 意味は「嘆き」「哀歌」だが、ただの悲しみではない
  • 「私のラミンタッチオーネ」とすることで、極めて個人的な感情の物語になっている
  • 歌詞の中では、失恋の痛みから「希望」と「未来」へと気持ちが変化していく

という構造になっています。

このタイトルが教えてくれるのは、

悲しみも嘆きも、無駄な感情ではない

ということです。

  • つらい出来事を経験したこと
  • どうしても割り切れない気持ちを抱えたこと
  • 何度も同じことをぐるぐる考えてしまった夜

それらはすべて、

「私のラミンタッチオーネ」――つまり、私だけの物語を形作る大事なピース

なのだ、とこの曲はそっと教えてくれます。


おわりに――あなたにとっての「ラミンタッチオーネ」を探してみる

モーニング娘。’25「私のラミンタッチオーネ(Lamentazione)」は、

  • タイトルの言葉遊び
  • イタリア語の響き
  • 失恋ソングでありながら前向きなメッセージ
  • 歌とセリフが融合した構成

など、聴けば聴くほど味が出る“スルメ曲”のような一曲です。

タイトルの意味を知ったうえで改めて聴いてみると、

  • 歌詞の一行一行
  • メロディの抑揚
  • メンバーそれぞれの表情

に込められたニュアンスが、 これまで以上にはっきりと浮かび上がってくるはずです。

「これは、私にとってどんなラミンタッチオーネなんだろう?」

と自分に問いかけながら聴いてみると、 この曲はきっと、

  • 失恋直後の痛みを抱えている人にも
  • 過去の恋をふと思い出す大人にも

そっと寄り添ってくれる一曲として響いてくれるでしょう。

 

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