伊東市長選挙候補者
2025年・静岡伊東市・市長選挙候補者一覧
2025年10月31日の市長失職を受け、伊東市長の出直し選が実施されます。選挙日程は告示:12月7日(日)/投開票:12月14日(日)。本記事では、11月中旬時点で出馬表明が報じられている候補者を整理し、主な訴えや経歴、想定される争点をわかりやすくまとめます。あわせて、候補者比較の視点、投票ガイド、デマ対策チェックも追加しました。
この選挙の位置づけ
- 直近の混乱(不信任可決→失職)を経た**“再起動”のための選挙**。
- 市政の信頼回復と行政ガバナンスの再構築が最重要テーマ。
- 観光振興・福祉・財政規律・大型開発(メガソーラー、新図書館等)への態度が再審判される局面。
日程の確認
- 告示日:2025年12月7日(日)
- 期日前投票:告示翌日から(市選管案内に従う)
- 投開票日:2025年12月14日(日)
※詳細な投票所や時間、入場券発送などの実務案内は伊東市選挙管理委員会の最新情報をご確認ください。
立候補を表明している主な方(五十音順)
石島 明美(いしじま・あけみ)氏|新人
- 職業:スポーツトレーナー(フィットネスインストラクター)
- 主な訴え:市政の透明化、市民との対話重視、しがらみの是正。
- キーワード:開かれた市政/情報公開/市民参加。
- ポイント:市長失職の経緯を受け、市政への信頼回復を前面に掲げる。無所属での出馬表明。
- 有権者からの主要質問例:
- 透明化の指標(KPI)を何で測るか?タイムラインは?
- 外部有識者・第三者委員会の活用計画は?
岩渕 完二(いわぶち・かんじ)氏|新人
- 職業:NPO法人代表(市内レジャー施設の運営関与)
- 主な訴え:
- 「伊東復活」をスローガンに観光振興・宿泊税導入を提起。
- メガソーラー問題は“自分にしか解決できない”との立場(容認のスタンスを示唆)。
- 新図書館計画は設計見直しのうえ早期着工を主張。
- キーワード:観光収益の最大化/宿泊税の設計/合意形成。
- 有権者からの主要質問例:
- 宿泊税の税率・使途・透明性は?
- メガソーラーの安全・環境・景観・防災への具体的対策は?
小野 達也(おの・たつや)氏|元職(前々市長)
- 職業:元伊東市長(前々市長)
- 主な訴え:市政の早期正常化、停滞の解消。無所属での再挑戦。
- キーワード:行政の安定運営/危機管理/継続性。
- ポイント:2025年春の前回市長選で敗れたが、今回の失職を受け再起を表明。
- 有権者からの主要質問例:
- 過去の施策で継続・見直し・廃止の基準は?
- 人事・組織再編・内部統制の再構築プランは?
黒坪 則之(くろつぼ・のりゆき)氏|新人
- 職業:会社役員・薬局チェーン顧問
- 主な訴え:
- 医療・介護・福祉の徹底改善。
- 大型クルーズ船誘致など観光による経済振興。
- 市民所得の倍増(4年で)、市長退職金の廃止など“身を切る改革”。
- キーワード:地域医療人材/観光ハブ化/成長と分配。
- プロフィール補足:東京都出身、移住後に市政課題を発信。
- 有権者からの主要質問例:
- 所得倍増の手段・財源・進捗管理の示し方は?
- クルーズ誘致の受け入れ環境(交通・防災・環境負荷)は?
杉本 憲也(すぎもと・けんや)氏|新人
- 職業:前市議/特定行政書士
- 主な訴え:
- 行政の再建とガバナンスの立て直し。
- 持続可能な観光、教育・子育て支援、産業と雇用の底上げ。
- キーワード:内部統制/財政健全化/人づくり。
- ポイント:前市議の立場から行政面の課題是正をアピール。
- 有権者からの主要質問例:
- ガバナンス改善の具体策(監査・情報公開・公募・PFI等)は?
- 子育て・教育施策の優先順位と効果検証は?
前市長の動向(田久保真紀氏)
- 11月12日現在、正式な出馬表明はありません。 失職後の報道・会見でも再出馬を明言していないため、確定情報は告示日(12/7)に公示される候補者名簿で最終確認してください。
- 確認先(一次情報):本人の公式発表・記者会見録、伊東市選挙管理委員会の公示情報。
候補者比較の視点
公式公約・演説等の公開情報ベースで確認しましょう。下記は論点の切り口の一例です。各候補の最新発表で必ず照合してください。
| 主要論点 |
透明性・ガバナンス |
観光・宿泊税 |
メガソーラー |
新図書館 |
医療・福祉 |
財政規律 |
| 何を比べるか |
情報公開・第三者監視・KPI |
税率・使途・観光投資配分 |
安全・環境・景観・合意形成 |
設計見直し・工程・費用対効果 |
人材確保・介護基盤・在宅支援 |
中期財政計画・基金・投資優先度 |
表の具体的ポジションは、各陣営の政策資料で確認を。未公表項目は公開討論・街頭演説・質疑で明確化を求めるのが有効です。
よくある論点(争点の俯瞰と“質問例”)
- 市政の信頼回復・透明性:不信任・失職の経緯を受け、最重要。
- 質問例:情報公開の範囲/決裁文書・契約の公開プロセス/第三者委員会の活用設計。
- 観光と財政:宿泊税の是非、クルーズ誘致、イベント戦略、観光収入の地元還元。
- 質問例:宿泊税の配分ルール/観光インフラ投資の優先順位/民業圧迫回避策。
- メガソーラー問題:環境影響・景観・防災・経済効果の折衝。
- 質問例:環境アセス・土砂災害対策・避難計画/住民合意形成。
- 新図書館計画:立地・規模・設計見直し、地元業者参画、運営費の妥当性。
- 質問例:建設・運営コスト/機能配置/デジタル化・交流機能の導入。
- 医療・介護・福祉:高齢化対応、人材確保、地域医療体制の強化。
- 質問例:医療人材の確保施策/在宅・訪問支援の拡充/介護離職防止策。
デマ対策・ファクトチェックのすすめ
- 発信源の明示がない情報は保留。一次情報(候補者公式、選管、議会資料、条例、記者会見録)で照合。
- 切り取り動画・画像は元データを確認(前後関係のチェック)。
- AI生成物の可能性を念頭に、複数の独立ソースで裏どり。
投票ガイド(実務)
- 投票入場券:未着でも投票可のケースあり(身分確認等)。詳細は市選管へ。
- 期日前投票:仕事・学業・育児・介護・旅行・天候不良など理由に該当すれば利用可能。
- 不在者投票:療養・施設入所・長期出張等の場合は手続き要。早めに確認。
- 公報の読み方:スローガンだけでなく、**財源・工程・指標(KPI)**の有無を確認。
参考:前回(2025年春)との違い
- 春の選挙では学歴詐称問題が大きな争点となり、結果として現職が不信任・失職に至りました。今回は**“やり直し”の市政再建選挙**という位置づけで、候補者の顔ぶれ・訴えも再編が進んでいます。
- 今回は行政ガバナンスと説明責任がより明確に問われ、メガソーラー・新図書館・観光財源の使途など制度設計レベルの具体論が争点化。
立候補を取りやめ・見送りに関する話題
- 一部で名前が取り沙汰された立花孝志氏については、11月上旬の逮捕報道を受け、今回の伊東市長選への出馬は見込めない状況です。
用語メモ(要旨)
- 宿泊税:自治体が導入する法定外目的税の一つ。税率設計と使途の透明性が重要。
- 選挙公報:候補者の政策要旨が掲載される公式冊子。配布・掲示・Web公開等で閲覧可。
- 供託金制度:一定の得票に達しない場合に返還されない制度。詳細は公職選挙法の規定参照。