上尾市長選挙・2025・ 候補者
上尾市長選挙・2025・ 候補者
2025年11月30日（日）に埼玉県上尾市で市長選挙が行われます。今回の選挙は、現職による市政の継続か、新人による刷新かが問われる構図になっており、市内の関心も高まっています。本記事では、現時点で2025年の上尾市長選挙の候補者の方々のプロフィールや主張の方向性、選挙日程、争点になりそうなテーマをできるだけ分かりやすく整理します。なお、ここで扱う内容は報道や公開情報をもとにしたもので、今後の動きによって追加・変更される可能性があります。
1. 選挙の基本日程
- 告示日：2025年11月23日（日）
- 投開票日：2025年11月30日（日）
- 任期満了に伴う一般的な市長選であり、突発的な補欠選挙ではありません。
- 投票は市内各投票所で午前7時〜午後8時まで行われ、即日開票の予定です。
上尾市は人口約22万人の中核的な都市で、ベッドタウンとしての性格と工業・物流系の機能を併せ持ちます。このため、市長のリーダーシップは「住みやすさ」だけでなく、「企業誘致」「交通・道路網の整備」「子育て・教育」「財政の健全性」といった幅広い分野に影響します。任期中の市政運営に評価を与えるか、それとも世代交代・市政刷新を求めるかが有権者の最大の判断材料になります。
2. 立候補を表明している・見込まれる主な候補者
（1）畠山 稔（はたけやま・みのる）氏 ― 現職・3選を目指す構え
- 立場：無所属（労働団体などからの推薦あり）
- 略歴のポイント：
- 上尾市役所に長く勤め、市政に精通
- 2017年の市長選で初当選。その後、2021年の市長選でも再選を果たす
- 行政経験を背景にした“安定した市政運営”をアピールしてきた
- 2025年選挙での位置づけ：
- 2025年9月時点で、連合埼玉などから推薦を受ける動きが明らかになっています。
- これまでの行政運営を継続したい勢力や、市役所の機能を大きく揺らしたくないという層の受け皿となる見通しです。
- 想定される主な公約・争点：
- 子育て・教育施策（保育ニーズへの対応、学童保育の質と量の確保）
- 老朽化した公共施設の計画的な更新
- 市の財政を急激に悪化させない“段階的な投資”
- 交通・防災インフラの整備と、首都圏近郊都市としての利便性向上
- 過去の不祥事で傷ついた市政の信頼回復を引き続き進める姿勢
現職である以上、「これまで何をやってきたか」「次の4年で何を完結させるのか」を具体的に示す必要があります。大きなサプライズよりも、既存施策の延長線上での“実行力”が評価のポイントになるでしょう。
（2）小内 克浩（おうち・かつひろ）氏 ― 新人・弁護士出身、40歳
- 立場：無所属
- 職業・背景：弁護士
- 年齢：40歳（2025年告示時点）
- 出馬表明の狙い：
- 若い世代の代表として、上尾市に「次の世代の視点を入れたい」というメッセージを強く打ち出しています。
- 行政内部の論理よりも、市民の声・生活現場の課題を直接政策に反映させる“オープンな市政”を掲げるとみられます。
- 想定される政策の方向性：
- 子育て・教育に関するオンライン相談やデジタル行政の拡大
- 行政手続きの簡素化・透明化（法的知見を活かした情報公開ルールづくり）
- 若い世代や子育て世代が市外へ流出しないための住宅・交通・仕事の支援
- コンプライアンスの強化、市役所内部の不正や旧態依然とした慣行の是正
弁護士出身ということで、“法律に強い市長”“透明性の高い市長”というイメージを訴えやすく、現職とのコントラストがはっきりしています。40歳という年齢も、市政の若返りを求める層には響きやすい要素です。
（3）田島 純（たじま・じゅん）氏 ― 市議出身の新人・53歳
- 立場：無所属
- 背景：上尾市議会議員を務めてきた人物で、市内の課題や行政のどこに“詰まり”があるかを把握しているタイプの候補です。
- 年齢：53歳前後と報じられています。
- 出馬表明の狙い：
- 長年、市民の生活課題を議会で取り上げてきた立場から「もっと決定力のあるところで改善を進めたい」という動機が見られます。
- 行政経験（議会側からのチェック経験）と、市民に近い感覚の両方を持つ“中間世代の候補”として、現職とも若手弁護士とも違うポジションを取ることができます。
- 想定される政策の方向性：
- こども・高齢者・障がい福祉など、現場に近い分野でのきめ細かなサービス
- 市内中心市街地の活性化と、空き店舗・空き家対策
- 産業振興・中小企業支援の強化（上尾市の地場産業や物流拠点の強みを活かす）
- 市民が参加しやすい形でのタウンミーティング・パブリックコメントの充実
市議経験者は、市内の人脈や地域団体とのつながりが比較的強く、選挙戦で地道に支持を固めることができます。現職と同じ“行政に詳しい”タイプでありながら、組織にしばられない柔軟さをアピールできるかどうかがポイントです。
3. 構図の見どころ
- 「現職 vs 刷新派」の多角形：
- 現職・畠山氏が盤石な組織をもとに3選を狙う一方で、若手の小内氏、市議出身の田島氏が名乗りを上げたことで、いわゆる「反・現職票」が分散する可能性があります。
- どの新人が“市政刷新の顔”として市民から最も広く受け止められるかが勝敗を大きく左右します。
- 争点が生活に直結していること：
- 上尾市は子育て世代が比較的多く、また高齢化も同時に進んでいます。保育所・学童・学校施設の更新、地域医療や介護の体制、そして防災・減災といったテーマは、どの候補も外せません。
- 市の財政状況を踏まえると、大型開発を一気に進めるよりも“優先順位をどうつけるか”が問われます。ここでも、現職の“着実さ”と、新人の“スピード・大胆さ”の違いが表に出やすくなります。
- 組織・団体の動き：
- 労働団体などが現職支持を明確にしている一方で、地域の経済団体や、市内のPTA・町会・NPOなどがどの候補を支持・応援するのかは、今後の選挙戦の中で徐々に見えてきます。
- 新人側が一本化できれば現職に迫る構図も考えられますが、複数候補のままなら現職が相対的に有利になるという見立てが一般的です。
4. 争点になりそうなテーマ
- ① 子育て・教育の質と量：保育所待機、学童の定員、学校施設の老朽化、ICT教育の導入など、子育て世帯にとって切実なテーマが並びます。
- ② 行政の透明性・コンプライアンス：過去に市政が不信を招いた時期があったことから、「情報公開」「契約の公正さ」「市長と議会の健全な関係」は今でも有権者が気にするポイントです。弁護士出身の候補がここを強調すれば、現職も説明を厚くする必要が出ます。
- ③ 都市基盤と防災：首都圏の一部として発展を続ける以上、道路・公共交通・雨水対策・老朽インフラの更新は待ったなしの課題です。これを“財政を崩さずにどうやるか”が各候補の腕の見せどころです。
- ④ 高齢者福祉と地域包括ケア：高齢化が進む中で、買い物・外出・医療へのアクセスを支える仕組みをどう整えるかも争点になります。
5. まとめ
2025年の上尾市長選挙は、
- 市政の“安定継続”を訴える現職・畠山稔氏、
- 若さと法的専門性を前面に出す新人・小内克浩氏、
- 地域密着型で議会経験を持つ新人・田島純氏、 という三者がそろい、世代もキャリアも異なるため、有権者にとっては“誰に託すかをじっくり比べられる”選挙になりそうです。
今後、各候補が公約集や政策パンフレットを出してくれば、子育て・教育・防災・産業振興といった分野での具体性の差がより明確になります。市民としては、知名度やイメージだけでなく、「4年間で何を終わらせると言っているか」「財源をどう説明しているか」「市民の参加の場をどうつくるのか」を冷静に見ていくことが重要です。
以上が、現時点で分かっている2025年・上尾市長選挙の候補者と選挙のポイントです。
