「参政党って、英語で何て言うの?」
そう聞かれたとき、一般的には「Sanseitō」とローマ字表記にするか、「Party for Participation(参加のための政党)」のような直訳を想像する方が多いかもしれません。
しかし、実は参政党は自らを 「Party of Do It Yourself(DIYの政党)」 と英語で表現しているのです。なぜ「DIY(ドゥー・イット・ユアセルフ)」という言葉が使われているのでしょうか? 本記事ではその理由と背景を詳しく解説します。
「DIY」は “Do It Yourself” の略で、「自分でやろう」という意味を持つ英語表現です。家具の組み立てや修理など、自分の手で物事を成し遂げる姿勢を指すこの言葉は、欧米を中心に暮らしの中でもよく使われます。
参政党がこれを党の精神に取り入れた背景には、「政治に対する市民の主体性」を大切にする姿勢が強く表れています。
参政党は、次のようなスローガンを掲げています。
「投票したい政党がないなら、自分たちでゼロからつくる。」
この言葉には、既存の政治に対する不信感と、そこから抜け出すために 市民一人ひとりが行動する という強いメッセージが込められています。
つまり、「上から与えられる政治」ではなく、「下から立ち上げる政治」こそが、参政党の目指す方向性なのです。そのため、「Do It Yourself(自分でやる)」という英語が自然としっくりくるのです。
参政党のルーツは、2019年4月に神谷宗幣氏らが立ち上げたYouTubeチャンネル 『政党DIY』 にあります。
このチャンネルでは、1年間にわたって政治や社会問題について語る動画を 50本以上 配信し、約45,000人 の登録者を集めました。
ここで注目したいのは、「参政党」という党名が生まれる前から、「DIY(自分でやる)」という言葉が使われていたという点です。
つまり「DIY」は、参政党にとって単なるキャッチフレーズではなく、結成の原点そのものだったのです。
参政党の公式メッセージでは、次のような表現も見られます。
「今のままの政治では日本が日本ではなくなってしまう」
この言葉に込められたのは、現代の政治に対する強い危機感です。
参政党はこのような意識を共有する 「有志」 によって結成されました。
特定の支援団体や資金源に頼らず、草の根的に活動を広げていった点も特徴的です。
そのため「Party of Do It Yourself」という表現は、単なる言葉遊びではなく、政治の世界でも”自分たちの手で未来を切り拓こう”とする運動そのものを指しています。
参政党が海外に紹介される際、以下のような英語表現が使われることがあります:
英語表現 | 説明 |
---|---|
Party of Do It Yourself | 自分たちの手でつくった政党 |
DIY Political Party | DIY精神を掲げる政治団体 |
Grassroots Political Movement | 草の根からの政治運動 |
Citizen-led Political Party | 市民が主導する政党 |
このように、「参政党」を英語で説明する際には、単なる直訳では伝わりにくい理念を、背景と文脈を含めて紹介する必要があります。
「参政党」という名前の背景には、既存の政治に頼らず、市民が主体となって新しい政治を築こうという志があります。
この理念を最も端的に表現したのが、「Party of Do It Yourself」という英語表現です。
もし誰かに「参政党って英語で何て言うの?」と聞かれたら、こう答えるとよいでしょう。
“It’s called the Party of Do It Yourself – a political party built from scratch by citizens who couldn’t find any party they wanted to vote for.”
(=「投票したい政党がなかった市民たちが、自分たちの手でゼロからつくった政党なんです。」)
DIYという言葉は、もともと1940年代のイギリスで広まった言葉です。戦後の住宅不足の中で、人々が自分の手で住まいを修繕したことから始まりました。
現代では、次のような領域でもDIYという言葉が使われています。
こうした「自分の手でなんとかする」という文化が、参政党の理念にも自然と溶け込んでいるのです。
「参政党・英語で?」という問いは、単なる言語の翻訳を超えて、その政党の精神や社会運動としての位置づけをどう伝えるかという深いテーマでもあります。
英語では「Party of Do It Yourself」――
これは、ただの表現ではなく、行動する市民の哲学そのものなのです。