テレビドラマや映画の話題で「クアトロ主演」という言葉を見かけたことはありませんか?特に2023年のフジテレビドラマ『いちばんすきな花』が“クアトロ主演”と紹介され、多くの視聴者が「これって何?」「主演ってふつう一人じゃないの?」と疑問に感じたのではないでしょうか。
今回は、この“クアトロ主演”の意味や使われ方、そして代表的な例についてわかりやすく解説します。
「クアトロ(Quattro)主演」とは、4人の俳優が“同格の主演”として物語を引っ張っていくスタイルのことを意味します。
「クアトロ(Quattro)」はイタリア語で「4」を意味し、これに「主演(しゅえん)」を組み合わせた造語です。
つまり、4人それぞれが物語の中心人物であり、誰かが明確な“脇役”というわけではないのです。
この形式は、物語に厚みと多様性をもたらします。登場人物の背景や考え方、行動理由がそれぞれ深く描かれることで、視聴者の感情移入もより広がりを見せます。
2023年10月から放送されたフジテレビの木曜劇場『いちばんすきな花』は、まさにこの「クアトロ主演」を前面に打ち出した作品です。
4人がそれぞれ異なる人生経験や価値観を持ったキャラクターとして登場し、それぞれの“視点”から友情や恋愛、孤独に直面する様子が描かれていきます。
この作品のテーマは「男女の間に友情は成立するのか?」というシンプルながら深い問いかけ。異なる背景を持つ4人の出会いを通じて、友情と愛情、そしてその中間にある曖昧な感情が繊細に描かれます。
さらに、本作では1話ごとにメイン視点が切り替わる手法をとっており、まさに「全員が主役」という構造を活かした作りになっています。
一方で、バランスの良い脚本や構成力が求められ、どのキャラクターにも魅力的な描写を用意しないと「誰が主人公なのかわかりにくい」と感じられてしまうリスクもあります。
実は「クアトロ主演」は業界の正式用語というより、プロモーション的に“新しい形の主役構成”を打ち出すために生まれた言葉だと考えられます。
映画やドラマでは、「群像劇(複数の登場人物に焦点を当てる作品)」という言葉がありますが、それだと少し漠然としていますよね。
「クアトロ主演」という表現は、
この言葉はとくに若年層に響きやすく、SNS時代の“拡散されやすいキーワード”としても有効です。
「クアトロ主演」はまだ新しい表現ですが、構造として似たスタイルの作品は以前から存在します。
こうした作品の流れの中で、日本でも「クアトロ主演」という表現が定着してきたといえるでしょう。
📺今後も「クアトロ主演」スタイルのドラマが増えていくかもしれません。もし「このドラマ、主役が多いな」と思ったら、「あ、これってクアトロ主演かも?」とちょっとした豆知識として披露してみてくださいね。