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温室効果ガスとは?(子ども向け)

温室効果ガス・子供向け

温室効果ガスとは?(子ども向け)

はじめに

温室効果ガスとは、地球のまわりにある空気の中で、地表の熱をにがしにくくし、地球をあたためるはたらきをもつ気体のことです。これらは“地球を包むふとん”のように、ほどよい量であれば私たちが生活しやすい気温を保つのに役立ちます。しかし、量が増えすぎると地球が必要以上にあたたまり、さまざまな問題が生じます。本稿では、小学生にも理解しやすいことばで、温室効果ガスの基礎を丁寧に解説します。


地球があたたかさを保つしくみ

  1. 太陽の光が地球に届く: 地面や海があたためられます。
  2. 地球から熱が出ていく: あたたまった地表は赤外線という形で熱を宇宙へ放ちます。
  3. 温室効果ガスが熱の一部をとどめる: 空気中の温室効果ガスが赤外線を吸収し、地表付近に熱が戻されます。

このはたらきを「温室効果」と呼びます。ほどよい温室効果は大切ですが、ガスの量が増えすぎると地表の温度が上がりすぎる点が問題になります。


主な温室効果ガスと特徴

温室効果ガス・初学生向け

  • 二酸化炭素(CO₂)
    発電・工場・自動車などで石炭や石油、天然ガスを燃やすと多く発生します。森林が吸収してくれますが、伐採が進むと吸収できる量が減ります。
  • メタン(CH₄)
    田んぼ、家畜のげっぷ、埋立地で分解されるごみなどから出ます。同じ量で比べると、CO₂よりも強い温室効果を持ちます。
  • 一酸化二窒素(N₂O)
    肥料の使い方や一部の産業活動から少量ずつ出ます。量は少なくても、温室効果は強めです。
  • フロン類(いわゆるFガス)
    冷蔵庫・エアコンなどで使われる特殊なガスです。大気中に出る量は多くありませんが、地球をあたためる力が非常に強いものがあります。
  • 水蒸気(H₂O)
    空気中にもっとも多い温室効果ガスです。ただし、水蒸気の量は気温に左右されやすく、人間の活動が直接増やす量はかぎられます。CO₂などが増えて気温が上がると、水蒸気も増え、温室効果がさらに強まります(“強める役割”)。
  • オゾン(O₃)
    高い空(成層圏)のオゾンは紫外線から地球を守る役目があります。一方、低い空(対流圏)のオゾンは温室効果ガスとしてはたらくことがあります。

どこから出てくるのか

  • エネルギー・発電: 火力発電や工場での燃料の燃焼によりCO₂が出ます。
  • 運輸: 自動車、トラック、飛行機、船などで燃料を使うと排出されます。
  • 家庭・学校・オフィス: 電気やガスの使用、暖房・冷房の利用などが排出につながります。
  • 食べ物の生産: とくに家畜の飼育や田んぼからメタンが出ます。
  • ごみの処理: 埋立地でごみが分解されるとメタンが発生します。
  • 森林の減少: 伐採によって、CO₂を吸収してくれる木が減ります。

自然界(火山、湿地、海、森林など)も温室効果ガスを出したり吸収したりしますが、近年は人間の活動による増加が影響を大きくしています。


起こりうる主な影響

  • 気温の上昇: 猛暑日や熱帯夜が増え、体調管理が難しくなります。
  • 雨や干ばつの変化: 大雨や洪水、逆に雨が少ない時期の長期化など、極端な現象が増える可能性があります。
  • 海面上昇: 氷の融解や海水の熱膨張により、海岸部のくらしや生態系に影響が出ます。
  • 生き物への影響: 生息地が変わり、一部の動植物がすみにくくなるおそれがあります。
  • 健康や生活への影響: 熱中症のリスク増、農作物の収量や品質の変化、水資源への負担などが考えられます。

よくある質問(やさしい説明)

Q1. 二酸化炭素は体に悪いのですか。
通常の空気中にふくまれる濃度であれば、直接の健康被害は一般的に問題になりません。課題は、濃度が上がることで地球全体の気温が上がりやすくなる点です。

Q2. 水蒸気が一番多いなら、水蒸気だけに注意すればよいのですか。
水蒸気の量は気温に左右されます。先にCO₂などが増えて気温が上がると、水蒸気も増えて温室効果を強めます。そのため、まずCO₂などの排出を減らす取り組みが重要です。

Q3. 木を植えることは本当に効果がありますか。
木は成長の過程でCO₂を吸収・貯蔵します。無計画な伐採を減らし、育て続けることと合わせて取り組むことで、効果が高まります。


今日からできる取り組み(子ども・家庭向け)

  • 電気を上手に使う: 使っていない照明や家電をこまめに切り、待機電力も減らします。
  • 移動手段を工夫する: 近い距離は徒歩や自転車を選ぶなど、車の使用を減らします。
  • 3R(リデュース・リユース・リサイクル): 買いすぎを控え、くり返し使えるものを選び、分別を丁寧に行います。
  • 食べ物を無駄にしない: 計画的に購入・調理し、食べ残しを減らします。
  • 緑を増やす活動に参加する: 学校や地域の植樹・清掃活動に参加し、身近な自然を大切にします。

ご家庭では、省エネ家電の導入、LED照明の活用、エアコンの適切な設定温度、太陽光発電や再生可能エネルギー由来の電力の検討も効果的です。


用語集(やさしいことば)

  • 温室効果: 空気中のガスが地表の熱を吸収・再放射し、地表付近をあたためるしくみ。
  • 温室効果ガス: 温室効果を引き起こす気体(CO₂、メタン、N₂O、Fガス、水蒸気、オゾンなど)。
  • 化石燃料: いにしえの生物が変化してできた燃料。石炭・石油・天然ガス。
  • 再生可能エネルギー: 太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスなど、くり返し利用できる資源から得るエネルギー。
  • フィードバック: ある変化が別の変化を引き起こし、その結果が元の変化をさらに強めたり弱めたりするはたらき。

まとめ

  • 温室効果ガスは、地球をあたためる役目を持つ気体です。ほどよい量は必要ですが、増えすぎは問題です。
  • CO₂やメタン、N₂O、Fガス、水蒸気、オゾンなどが主な温室効果ガスとして知られています。
  • エネルギー利用や交通、食の生産、ごみ処理、森林の減少などが増加の要因です。
  • 影響を小さくするために、日々の省エネや3R、移動手段の工夫、緑を守る活動など、できることから取り組みを進めましょう。

 

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