アメリカの学校生活・日本との違い
映画やドラマで見かけるアメリカの学校。スクールバス、ロッカー、自由な服装――「アメリカの学校生活の日本との違い」にはどのような点があるのでしょうか?
本記事では、アメリカの学校生活の特徴を日本の学校と比べながらわかりやすく紹介します。なお、州や学区(スクールディストリクト)、学校ごとに違いが大きい点はご了承ください。
1. まずは全体像:学校の区切りがちがう
アメリカは、日本の「小・中・高」の区切りと同じとは限りません。
- Elementary School(小学校):だいたい K〜5年生 など
- Middle School(中学校):だいたい 6〜8年生
- High School(高校):だいたい 9〜12年生
学校の区切りは地域で変わり、
- K〜6(小)+7〜8(中)+9〜12(高)
- K〜8(小中一貫のような学校)+9〜12(高) のような形もあります。
Kindergarten(K)って何歳?
アメリカの Kindergarten(K) は、日本の「幼稚園の年長」よりも 小学校の最初の学年に近いイメージです。
- 多くの地域で 5歳前後が対象(入学時点の誕生日の締め切りは州・学区で違います)
日本:小学校は6歳が基本 → アメリカ:Kがあるので「小学校が早く始まった」ように見えることがあります。
2. 「担任の先生がずっと同じ」ではない

日本は、学年の最初にクラスが決まり、担任の先生がいて、同じ教室で生活する時間が長いです。
一方アメリカは、特に中学・高校になると、
- 教科ごとに教室を移動する
- 先生は教室にいて、生徒が移動する
- 時間割(スケジュール)に合わせて授業ごとにメンバーが変わる ことが一般的です。
ベル(チャイム)文化
授業終わりのベルが鳴ると、先生の話の途中でも生徒が一斉に帰り支度を始め、次の教室へ移動します。 日本のように「先生の話が終わってから静かに退出」という空気とは違い、時間に合わせて動くことが最優先になりやすいです。
3. 宿題・テストの雰囲気がちがう

宿題(Homework)
- 毎日少しずつ出ることもあれば、週末にまとめて出ることもあります。
- 成績は「テストの点」だけで決まるより、
- 小テスト
- 宿題
- レポート
- 発表
- 授業参加(Participation) などが合計されることが多いです。
テストの種類
- Quiz(小テスト):短く、頻度が高い
- Test/Exam(単元テスト):単元ごと
- Midterm/Final(中間・期末のような試験):学期の途中・最後
日本の「定期テストの比重が大きい」タイプと比べると、 日々の積み重ねが点になりやすい学校もあります。
4. 成績のつき方:評価の材料が多い
アメリカの成績は、
- A / B / C / D / F などの レター評価がよく使われます。
さらに、
- 課題の提出状況
- グループワーク
- プレゼン
- 授業中の発言
- プロジェクト(作品や調査) など、評価される材料が多い傾向があります。
日本だと「テストの点が中心」で、提出物は補助というイメージが強い学校もありますが、アメリカは「提出しない=評価が大きく下がる」ことが起こりやすいです。
5. 進路の考え方:高校で「選択」が増える
アメリカの高校は、全員が同じ科目を同じペースで学ぶというより、
- 必修(Graduation Requirements)
- 選択(Electives) の組み合わせで時間割が作られることが多いです。
たとえば選択科目の例
- 写真(Photography)
- 演劇(Drama)
- コンピュータ(Computer Science)
- 料理(Culinary)
- 自動車整備(Auto Shop)
- 音楽(Band / Choir)
- ジャーナリズム(新聞づくり)
日本の高校でも選択はありますが、アメリカは「実技・職業系・表現系」の幅が広い学校もあります。
6. 部活動の位置づけ:スポーツや芸術が学校の顔になる

日本は「部活」が生活の中心になることも多い一方、アメリカは、
- スポーツ(アメフト、バスケ、野球、サッカーなど)
- 芸術(吹奏楽、チア、演劇、ダンス) が学校のイベントや地域の盛り上がりと結びつきやすいです。
シーズン制
スポーツは一年中同じ競技をやるのではなく、
- 秋:フットボール
- 冬:バスケ
- 春:野球 のようにシーズンで分かれ、複数競技をやる生徒もいます。
放課後の過ごし方
部活がない生徒は、
- アルバイト
- 家での学習
- 習い事
- 家族の用事 などに時間を使うことも多く、全員が部活に入るわけではありません。
7. 制服:ない学校が多いが例外もある
日本は制服がある学校が多いですが、アメリカの公立校は 私服が基本です。 ただし、
- 私立校
- チャータースクール
- 特定の方針を持つ公立校 などでは制服がある場合もあります。
私服文化のため、
- パーカー
- Tシャツ
- ジーンズ
- スニーカー など、カジュアルな服装がよく見られます。
8. 校則の考え方:細かく決めるより「ルールの目的」を重視
日本の校則は「細かい決まり」がある学校も多いですが、アメリカは、
- 安全
- 学習の妨げにならない
- 他者への配慮 など、目的に沿ったルールが中心になりやすいです。
ただし、ドレスコード(服装のルール)がある学校もあり、
- 危険な服装
- 露出が多すぎる
- 侮辱的な表現 などを制限することがあります。
9. 掃除:生徒が毎日教室を掃除しないことが多い
日本の学校では、生徒が掃除をするのが当たり前の地域が多いです。
アメリカでは、
- 教室の掃除は 清掃スタッフが担当
- 生徒は自分のゴミを片づける
- 机の周りを整える 程度のことが多いです。
日本の「みんなで掃除して学校をきれいにする」文化は、海外から見ると珍しい特徴として紹介されることもあります。
10. 給食・昼食:持参か買うことが多い

日本は給食がある学校が多いですが、アメリカは
- ランチを持参(Lunch box)
- 学校のカフェテリアで買う のどちらかが一般的です。
カフェテリアには、
- ピザ
- サンドイッチ
- サラダ
- 牛乳(Milk) などがあり、地域や学校によって内容が大きく変わります。
11. スクールバス:通学手段がちがう

アメリカの郊外では、
- 徒歩
- 自転車 よりも、スクールバスや保護者の車で通う生徒が多い地域があります。
日本のように「徒歩通学が基本」という地域とは生活リズムが変わります。
12. イベント文化:地域ぐるみの行事が多い

アメリカの中学・高校には、学校行事が多く、
- Homecoming(ホームカミング):スポーツの試合やダンスパーティー
- Prom(プロム):高校の大きなダンスイベント
- Graduation(卒業式):ガウンと帽子(キャップ)を着る などが有名です。
日本の文化祭・体育祭とはまた違う形で、 地域や家族も巻き込んで盛り上がることがあります。
13. 先生との距離感:呼び方や会話の雰囲気
アメリカでは、先生を
- Mr. / Ms. + 苗字 で呼ぶことが多いです。”Teacher”と呼ぶことはありません。
授業中も、
- 質問をする
- 意見を言う
- 自分の考えを話す ことが大事にされやすく、黙って聞くだけではなく「参加」が評価に入ることもあります。
14. まとめ:違いは「どちらが良い」ではなく「価値観の違い」
アメリカの学校生活は、
- 教室移動
- 評価の材料が多い
- 選択科目が多い
- 清掃スタッフがいる
- バス通学
- 地域ぐるみのイベント など、日本と違う点がいくつもあります。
ただし、アメリカは州や地域で差が大きく、日本も学校によって雰囲気が違います。 大切なのは「正解を決めること」ではなく、違いを知っておくことで、海外のニュースや映画、留学の話がぐっと理解しやすくなる点です。
Q&A:よくある疑問
Q1. 日本の学校みたいに、生徒が教室を掃除する?
多くの学校では、毎日全員で掃除はしません。清掃スタッフが担当し、生徒は自分のゴミを片づける程度が多いです。
Q2. 高校受験や大学受験みたいな「受験勉強」はある?
高校への進学は地域の学校に進む形が多く、日本のような高校受験はない地域もあります。 大学入試では、
- 成績(GPA)
- 課外活動
- エッセイ
- 推薦状
- 試験(SAT/ACTなど、州や大学で扱いが違う) などが材料になることがあります。
Q3. 部活はあるの?
あります。ただし全員が入るわけではなく、スポーツや芸術活動が「シーズン制」で行われることも多いです。
Q4. 制服がある学校もある?
公立校は私服が多いですが、私立校や一部の公立校では制服がある場合もあります。
Q5. 飛び級があると聞いたけど?
学校や州によりますが、成績が高い生徒が
- 特定科目だけ上の学年の授業を取る
- 進度の速いコース(AP/Honorsなど) に入る といった形で「学びを先に進める」ことはあります。
この記事に合う画像案(文字なし・写真・正方形)
- スクールバスに乗る生徒(郊外の朝の雰囲気)
- 高校のカフェテリアで昼食をとる生徒たち(文字が読めない距離)
- 教室移動の廊下(ロッカーが並ぶ学校内)
- 卒業式(ガウンと角帽を着た生徒たちの後ろ姿)
- 部活のスポーツ練習(アメフト/バスケなど、学校グラウンド)