一次電池の例
身近な電池をわかりやすく整理
「一次電池(いちじでんち)」は、充電して繰り返し使うことを前提としていない電池です。家の中や職場、学校など、身近なところにたくさんあります。
この記事では、一次電池の基本を押さえたうえで、**具体的な一次電池の例(種類)**と、どんな機器で使われるのかをまとめます。最後に、よくある誤解や、保管・廃棄の注意点も整理します。
一次電池とは?(二次電池との違い)
一次電池は、化学反応で電気を取り出し、反応が進みきると基本的に元に戻せません。そのため、一般的には充電して再利用する用途ではありません。
- ✅ 一次電池:充電しない(使い切りが前提)
- ✅ 二次電池:充電して繰り返し使う(例:ニッケル水素、リチウムイオン)
※「一次電池でも一時的に電圧が戻る」「無理に充電すると危険」などの話があり、誤解が生まれやすい点でもあります。後半で触れます。
一次電池の代表例(種類別)
一次電池にはいくつかの系統があり、用途や得意分野が異なります。
1)マンガン乾電池(亜鉛-マンガン)
いわゆる昔からある乾電池で、比較的安価です。
向いている使い方(例)
- 時計
- リモコン
- 体温計(乾電池タイプ)
- 低消費電力の小型機器
特徴
- 低い電流でゆっくり使う機器に向きやすい
- 大電流が必要な機器には不向きな場合がある
2)アルカリ乾電池(アルカリマンガン)
コンビニやスーパーで最も見かけやすい、代表的な一次電池です。
向いている使い方(例)
- 懐中電灯
- 乾電池式おもちゃ
- ワイヤレスマウス/キーボード
- 防災用品(ラジオ、ライトなど)
特徴
- マンガン乾電池よりパワーを出しやすい
- 入手しやすく、汎用性が高い
3)リチウム一次電池(充電式ではない「リチウム」)
「リチウム」と聞くと充電式を連想しがちですが、一次電池としてのリチウム電池もあります。
向いている使い方(例)
- カメラ(CR123Aなどを使う機種)
- センサー機器
- 寒い場所で使う機器
- 長期保管が必要な防災用途
特徴
- 軽い
- 保存性が高い(長期保管に向く製品が多い)
- 低温に強い
※二次電池の「リチウムイオン電池」とは別物として区別すると理解しやすくなります。
4)ボタン電池(コイン電池を含む)
小型機器でよく使われる一次電池です。
向いている使い方(例)
- 腕時計
- 体温計
- キーレスリモコン(車のキー)
- 小型ライト
- 体重計(機種による)
代表的な型番の例
- SR:酸化銀電池(時計など)
- LR:アルカリボタン電池(小型機器など)
- CR:リチウムコイン電池(キー、体重計など)
特徴
- 小型でも一定の電圧を出せる
- 誤飲事故が起こりやすく、保管に注意が必要
5)空気亜鉛電池(亜鉛空気電池)
空気中の酸素を利用して発電する一次電池で、補聴器などで有名です。
向いている使い方(例)
特徴
- 小型で高容量を実現しやすい
- 使い始めると劣化が進むため、保管・使い方にコツがある
6)一次電池の「9V角形電池」
四角い形の9V電池(006P)も、代表的な一次電池のひとつです。
向いている使い方(例)
- 住宅用火災警報器(機種による)
- 計測器
- ギター用エフェクター
特徴
一次電池が使われる身近な機器の例(シーン別)
「どの電池がどこで使われるか」をイメージしやすいように、場面別に整理します。
家の中でよくある例
- テレビ/エアコンのリモコン(単3・単4)
- 掛け時計・目覚まし時計(単3、単2など)
- ワイヤレスマウス(単3・単4)
- 体温計(ボタン電池)
- 体重計(コイン電池)
防災・アウトドアでよくある例
- 懐中電灯(単1〜単4)
- 乾電池式ラジオ
- 電池式ランタン
- 一部の簡易センサー機器
仕事・趣味でよくある例
- 計測器(テスター等:9V、単3など)
- カメラ用のリチウム一次電池(機種による)
- 楽器用機器(9V)
一次電池の見分け方(買うときに迷わない)
一次電池かどうかは、パッケージや電池表面の表示で判断できます。
- **「充電しないでください」**と書いてある → 一次電池の可能性が高い
- **「Rechargeable(充電式)」**の表記がある → 二次電池
- 型番や規格(例:CR2032、SR626SWなど)は、一次電池であることが多い
ただし、見た目が似ている電池でも一次/二次が混在する場合があります。
よくある誤解(一次電池の落とし穴)
「リチウム=充電式」ではない
- **リチウム一次電池(充電しない)**と
- **リチウムイオン電池(充電式)**は別物です。
一次電池を充電すると危険
一次電池を充電器に入れたり、充電を試みたりすると、
- 発熱
- 液漏れ
- 破裂 などにつながるおそれがあります。
「少し復活する」は安全ではない
使い切った乾電池が、時間を置くと一瞬だけ電圧が戻ることがあります。しかし、それは安全に再利用できることを意味しません。
一次電池の注意点(液漏れ・保管・廃棄)
液漏れを防ぐコツ
- 長期間使わない機器からは電池を抜く
- 新旧の電池を混ぜない
- 種類の違う電池(マンガンとアルカリ等)を混ぜない
保管のコツ
- 高温多湿を避ける
- 金属(コイン、鍵)と一緒にしない(ショートの危険)
- 子どもの手の届かない場所に保管(特にボタン電池)
捨て方は自治体ルールを確認
乾電池・ボタン電池・リチウム一次電池は、地域や種類によって回収方法が違うことがあります。
- 乾電池:資源回収/不燃など自治体で異なる
- ボタン電池:回収ボックスがあるケースも多い
- リチウム一次電池:取り扱い注意(回収ルートが別のことも)
まとめ|一次電池の例を知ると生活がラクになる
一次電池は「使い切り」という単純なイメージだけでなく、
- 乾電池(マンガン/アルカリ)
- リチウム一次電池
- ボタン電池(SR/LR/CR)
- 空気亜鉛電池
- 9V角形 など、用途ごとに最適化された種類があります。
電池の種類を知っておくと、買い間違いが減り、液漏れトラブルも避けやすくなります。特に防災用途では、保存性や使用温度も含めて選ぶと安心です。