みなさん、こんにちは!
今日は「生物育成の技術の例」というテーマでお話ししたいと思います。
少し難しく聞こえるかもしれませんが、「生物を育てる」ことは、私たちの毎日の暮らしや、未来の地球にとって、とても大切なことです。
たとえば、学校の授業で習う 農業 や 水産業 も、生物育成の技術のひとつです。
最近では、科学技術が進み、生き物を育てる方法もどんどん新しく、便利になっています。
今日は、みなさんが身近に感じられるように、たくさんの例を紹介しながらお話ししていきますね!
まず、「生物育成の技術」という言葉の意味をしっかり押さえておきましょう。
つまり「生物育成の技術」とは、
生き物を上手に育てるための人間の知恵や工夫、道具や方法
ということなのです。
みなさんが食べているご飯や野菜、果物は、すべて農家の方々が育てたものです。
農業は、生物育成の技術の代表例です。
作物を育てるには、まず「土」がとても大切です。
良い土は、空気や水を通しやすく、栄養もたくさん含んでいます。
そのため農家の人は、肥料をまいたり、土を耕したりして、作物が育ちやすい土を作る工夫をしています。
などがよく行われます。
お米や野菜には、たくさんの種類(品種)があります。
昔よりおいしくなったり、病気に強くなったりしているのは、品種改良という技術のおかげです。
これらもすべて品種改良によって生まれたのです。
最近の農業では、コンピューターやセンサーを使って畑の管理をする「スマート農業」が注目されています。
このように、科学技術を使って、より効率よく作物を育てる工夫がされています。
みなさんはお寿司や焼き魚、貝のお味噌汁が好きですか?
こうした海の幸を育てるのが、水産業です。
魚を海でとるだけでなく、最近は「育てる漁業」がとても大事になっています。
養殖とは、魚や貝、エビなどを人工的に育てることです。
例えば、養殖で育てられている代表的な魚には
などがあります。
昔は天然の魚を捕るだけでしたが、海の資源を守るため、養殖がますます大切になっているのです。
最近では、魚の卵を人工的にふ化させ、稚魚を育てて放流する技術もあります。
これを「人工種苗」といいます。
このようにして、海の資源を守りながら、おいしい魚を育てています。
畜産とは、牛や豚、鶏などを育てて、肉や牛乳、卵を生産することです。
みなさんが学校の給食で食べるお肉や卵も、畜産で育てられた動物たちのおかげです。
畜産農家では、動物が健康に育つように、エサにも工夫をしています。
牛が病気になると、牛乳の量が減ってしまうので、健康管理がとても重要です。
畜産では、人工授精(じんこうじゅせい)という技術も使われています。
これは、良い特徴を持ったオスの精子をメスに入れて、赤ちゃんを生ませる方法です。
を作り出すために、人工授精は欠かせない技術です。
近年注目されているのが 植物工場 という技術です。
工場の中で、温度や湿度、光をコンピューターで管理し、野菜を育てます。
植物工場では、太陽の代わりにLEDライトを使います。
光の色や強さを調整できるので、野菜が元気に育ちます。
こうした光の使い分けが、とても大切なのです。
工場の中はとても清潔で、虫や病気が入りにくいため、農薬を使わずに育てられることが多いです。
そのため、体にも安心で、環境にも優しい技術だといえます。
植物工場では水を循環させるので、普通の畑よりも使う水がとても少なくてすみます。
世界中で水不足が問題になっている中、とても注目されている技術です。
目には見えないけれど、微生物も立派な生物です。
実は微生物を育てる技術も、私たちの生活に深くかかわっています。
これらもすべて微生物のおかげです。
微生物を育てて、薬や燃料を作る技術もあります。
このように、微生物を育てる技術は、医療や環境保護でも大活躍しています。
地球には、数が少なくなってしまった動物や植物がたくさんいます。
これらを 絶滅危惧種(ぜつめつきぐしゅ) といいます。
生物育成の技術は、そんな絶滅危惧種を守るためにも使われています。
動物園や水族館で行われている「人工繁殖」も、生物育成の技術のひとつです。
など、数が少ない動物を、施設で大切に育て、数を増やしています。
植物の場合は、種を冷凍保存しておく技術もあります。
「種の冷凍図書館」と呼ばれる施設もあり、将来のために種を守っているのです。
これまで見てきたように、生物育成の技術は
という大きな役割を持っています。
地球の人口はこれからもっと増えると予想されています。
みんなが安心して暮らすためには、限られた資源を大切にしながら、上手に生き物を育てる技術がますます必要になるのです。
これからの未来、生物育成はさらに進化しそうです。
みなさんの中から、未来の「生物育成の技術者」が生まれるかもしれませんね!
今日は「生物育成の技術の例」についてお話ししました。
こうした技術は、すべて私たちの暮らしを支えてくれています。
みなさんも、スーパーで売られている食べ物や、動物園の動物を見たとき、
「どんな技術で育てられているのかな?」
と考えてみると、とても面白いですよ!
いのちを大切にしながら、未来をよりよくするために、私たちも生物育成の技術について学び続けたいですね。