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中国軍民両用品の輸出管理リスト・日本の企業団体一覧

中国軍民両用品の輸出管理リスト・日本の企業40団体一覧

中国商務省が新たに日本の20社・団体を輸出管理リストに掲載:軍民両用品の輸出規制対象の全40企業団体

中国商務省は2026年6月29日、日本の20社・団体を新たに「輸出管理管制リスト」に追加したと発表しました。対象となるのは、デュアルユース品、つまり民間用にも軍事用にも使える可能性がある「軍民両用品」です。

今回の発表だけを見ると「日本の20社が新たに規制対象になった」というニュースに見えますが、実際には2026年2月24日の時点で、すでに日本の20社・団体が同じ輸出管理管制リストに掲載されていました。つまり、2026年6月29日時点では、少なくとも合計40の日本企業・団体が、中国側の軍民両用品輸出管理の対象としてリスト化されたことになります。

この記事では、今回追加された20社・団体と、もともと2026年2月に輸出規制リスト入りしていた20社・団体を分けて整理し、今回の措置の意味をわかりやすく解説します。

中国商務省の輸出管理リストとは何か

中国商務省が発表した「輸出管理管制リスト」は、中国の輸出管理制度に基づき、特定の企業・団体への軍民両用品の輸出を制限するためのリストです。

リストに掲載された企業・団体に対しては、中国の輸出業者が軍民両用品を輸出することが原則として禁止されます。また、中国国外の組織や個人であっても、中国原産の軍民両用品を対象企業・団体へ移転・提供することが禁止されるとされています。

特別な事情がある場合には、中国商務省に申請する必要があります。つまり、完全に輸出の道が閉ざされるというよりも、通常の取引よりもはるかに厳しい管理下に置かれる、という理解が近いでしょう。

軍民両用品とは何か

軍民両用品とは、一般産業でも使える一方で、軍事目的にも転用できる可能性がある物品、技術、ソフトウェアなどを指します。

たとえば、航空宇宙、船舶、通信、センサー、電子部品、精密機械、特殊素材、ドローン、半導体関連技術などは、民間の産業にとっても重要ですが、防衛分野でも使われる可能性があります。

そのため、近年の国際情勢では、軍民両用品の輸出管理が経済安全保障の重要なテーマになっています。今回の中国の措置も、単なる貿易規制というより、安全保障とサプライチェーンをめぐる対日圧力の一つとして見る必要があります。

2026年6月29日に新たに追加された20社・団体

まず、2026年6月29日に新たに輸出管理管制リストへ追加された20社・団体は以下の通りです。防衛研究機関、三菱電機系、三菱重工系、川崎重工系、航空・精密機械関連の企業が含まれています。

No. 2026年6月29日に追加された企業・団体 主な分類
1 防衛研究所 防衛研究機関
2 陸上装備研究所 防衛装備研究
3 艦艇装備研究所 防衛装備研究
4 航空装備研究所 防衛装備研究
5 日鋼特機株式会社 防衛・機械関連
6 日鋼YPK商事株式会社 防衛・商社関連
7 三菱電機ディフェンス&スペーステクノロジーズ株式会社 防衛・宇宙関連
8 三菱電機ソフトウエア株式会社 ソフトウェア・システム関連
9 三菱電機エンジニアリング株式会社 エンジニアリング関連
10 三菱プレシジョン株式会社 精密機器・シミュレーション関連
11 エムエイチアイオーシャニクス株式会社 三菱重工系・海洋関連
12 MHIさがみハイテック株式会社 三菱重工系・防衛関連
13 株式会社エムエイチアイロジテック 三菱重工系・後方支援関連
14 光和興業株式会社 三菱重工関連
15 菱重特殊車両サービス株式会社 特殊車両関連
16 MHIマリテック株式会社 三菱重工系・艦船設計関連
17 株式会社ケージーエム 川崎重工系・航空機部品関連
18 日本飛行機株式会社 航空機関連
19 株式会社Fortunio ドローン対策・防衛関連技術
20 青木精密工業株式会社 精密機械関連

 

今回の20社・団体を見ると、特に防衛省系の研究機関と、三菱電機・三菱重工・川崎重工に関係する企業が目立ちます。中国側は、これらの企業・団体が日本の軍事力強化に関わっているとして、軍民両用品の輸出管理を強める姿勢を示しています。

もともと2026年2月24日にリスト入りしていた20社・団体

次に、2026年2月24日の時点で、すでに輸出管理管制リストに掲載されていた20社・団体を整理します。こちらは三菱重工系、川崎重工系、IHI系、NEC系、造船・航空宇宙・防衛関連の企業や機関が中心です。

No. 2026年2月24日に掲載された企業・団体 主な分類
1 三菱造船株式会社 三菱重工系・造船関連
2 三菱重工航空エンジン株式会社 航空エンジン関連
3 三菱重工マリンマシナリ株式会社 船舶機械関連
4 三菱重工エンジン&ターボチャージャ株式会社 エンジン・ターボ関連
5 三菱重工マリタイムシステムズ株式会社 艦船・海洋関連
6 川崎重工航空宇宙システムカンパニー 航空宇宙関連
7 川重岐阜エンジニアリング株式会社 川崎重工系・航空宇宙関連
8 富士通ディフェンス&ナショナルセキュリティ株式会社 防衛・情報システム関連
9 株式会社IHI原動機 エンジン・原動機関連
10 株式会社IHIマスターメタル 金属材料関連
11 株式会社IHIジェットサービス 航空・ジェット関連
12 株式会社IHIエアロスペース 航空宇宙関連
13 株式会社IHIエアロマニュファクチャリング 航空宇宙製造関連
14 株式会社IHIエアロスペース・エンジニアリング 航空宇宙エンジニアリング関連
15 NECネットワーク・センサ株式会社 通信・センサー関連
16 日本電気航空宇宙システム株式会社 NEC系・航空宇宙システム関連
17 ジャパン マリンユナイテッド株式会社 造船関連
18 JMUディフェンスシステムズ株式会社 防衛・艦船関連
19 防衛大学校 防衛教育機関
20 宇宙航空研究開発機構(JAXA) 宇宙航空研究機関

 

2月のリストでは、航空宇宙、造船、エンジン、センサー、情報システムなど、防衛装備や宇宙開発と接点を持つ分野の企業・団体が多く含まれていました。特に三菱重工、川崎重工、IHI、NECといった日本の重工業・防衛関連企業グループが中心になっています。

今回の追加で何が変わったのか

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2026年2月の段階では、三菱重工系、川崎重工系、IHI系、NEC系、JMU、JAXA、防衛大学校などが中心でした。これに対して、2026年6月29日の追加分では、防衛研究所や装備研究所などの研究機関、三菱電機系、三菱重工の別グループ企業、航空機・精密機械関連企業などが加わっています。

つまり、中国側の規制対象は、完成品メーカーや大手重工系企業だけでなく、研究機関、ソフトウェア会社、後方支援会社、部品・精密機械関連企業へと広がっていることになります。

この点は重要です。軍民両用品の輸出管理は、武器そのものだけを対象にするものではありません。素材、部品、ソフトウェア、センサー、設計、保守、試験装置など、サプライチェーン全体が管理対象になり得ます。そのため、今回のリスト拡大は、対象企業だけでなく、その取引先や部品供給網にも一定の影響を与える可能性があります。

中国側が挙げる理由

中国側は、今回の措置について、日本の「再軍事化」や軍事力強化を理由に挙げています。ただし、これはあくまで中国側の主張であり、日本側の見方とは異なる可能性があります。

日本では、防衛力強化は周辺の安全保障環境の変化に対応するためのものと説明されることが多く、中国側はそれを強く警戒しているという構図です。したがって、今回の措置は経済政策であると同時に、政治・安全保障上のメッセージでもあると考えられます。

通常の日本企業にも影響はあるのか

中国側は、今回の措置は軍民両用品と一部の日本企業・団体を対象にしたものであり、通常の経済・貿易往来には影響しないと説明しています。

しかし、実務上は注意が必要です。対象企業と直接取引していない企業であっても、中国原産の部品、材料、電子機器、ソフトウェア、精密機械などがサプライチェーンに含まれている場合、最終用途や最終ユーザーの確認がより重視される可能性があります。

特に、防衛、航空宇宙、船舶、通信、ドローン、半導体、特殊素材、精密加工などに関係する企業は、取引先、原産地、用途、再輸出の有無を慎重に確認する必要があります。

「輸出管理管制リスト」と「注視リスト」の違い

今回のニュースでは、輸出管理管制リストとは別に「注視リスト」も問題になります。

輸出管理管制リストは、対象企業・団体への軍民両用品の輸出が原則禁止される、より厳しいリストです。一方、注視リストは、最終ユーザーや最終用途の確認が難しいとされた企業・団体に対し、輸出審査を厳格化するものです。

2026年2月24日にも、輸出管理管制リスト20社・団体とは別に、SUBARU、TDK、三井物産エアロスペース、日東電工、日油などを含む20社・団体が注視リストに掲載されました。2026年6月29日にも、別枠で注視リストへの追加が発表されています。

ただし、この記事で中心的に整理しているのは、輸出が原則禁止される「輸出管理管制リスト」に掲載された合計40社・団体です。

今後注目すべきポイント

今後注目すべき点は、まず日本政府や対象企業がどのように反応するかです。2月のリスト掲載時には、日本側から抗議や懸念が示されており、今回も外交上の対立につながる可能性があります。

次に、実際の取引にどの程度影響が出るかも重要です。リストに掲載されたからといって、すべての事業が直ちに止まるわけではありません。しかし、中国からの部品、素材、技術に依存している分野では、代替調達やサプライチェーンの見直しが必要になる可能性があります。

さらに、今後も対象が追加されるかどうかにも注意が必要です。2月に20社・団体が掲載され、6月にさらに20社・団体が追加された流れを見ると、中国側が日本の防衛関連産業や研究機関に対する輸出管理を段階的に強めていると見ることもできます。

まとめ

中国商務省は2026年6月29日、日本の20社・団体を新たに輸出管理管制リストへ追加しました。これにより、2026年2月24日にすでに掲載されていた20社・団体と合わせて、合計40の日本企業・団体が、中国側の軍民両用品輸出管理の対象として整理されることになります。

2月のリストでは、三菱重工、川崎重工、IHI、NEC、JAXA、防衛大学校などが中心でした。6月の追加分では、防衛研究所、装備研究所、三菱電機系、三菱重工系の別会社、航空機・精密機械関連企業などが加わりました。

今回の措置は、単なる企業リストの追加ではありません。軍民両用品をめぐる輸出管理、安全保障、サプライチェーン、日中関係が複雑に絡み合った問題です。対象企業だけでなく、防衛・航空宇宙・通信・精密機械などに関わる企業にとっても、今後の動向を注意深く見る必要があります。

 

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