芦田愛菜さんがUNDP(国連開発計画)の親善大使として行った英語スピーチが、SNSなどで話題になっています。内容は、気候変動の議論で節目となる「COP30」と、UNDPの新キャンペーン「Climate Counts(気候危機を“数字”で理解する)」を結びつけながら、若い世代にとっての気候危機の重みを、短い言葉でまっすぐに伝えるものです。
とくに印象的なのは、**“30”**という数字を軸に話が展開される点です。COP30が開かれる年であること、そして世界人口の半分が30歳未満であること――「数字」を入口にすることで、気候変動が“遠いニュース”ではなく“自分たちの未来”の話だと実感させてくれます。
この記事では、スピーチの**英語全文**と、その内容が自然に伝わるよう整えた**和訳**を掲載します。
When it comes to climate change, 30 is an important number this year.
It is the 30th UN Climate Change Conference — COP30, where world leaders will come together in Brazil to discuss their next steps to combat climate change.
Thirty is also a key number in a new UN development campaign, “Climate Counts.” It highlights 30 numbers that explain the climate crisis through simple, powerful facts.
Here is number 30: the fact that young people under 30 make up half the world’s population. Climate change will shape every part of a young person’s future, from where they will live to what they will do to earn a living.
It is time to commit to a low-carbon, safe, and just future.
If you want to understand the numbers behind the climate crisis, start by taking a look at UNDP’s “Climate Counts.”
*ディクテーションにより書き出したものです
気候変動の話になると、今年は「30」という数字が重要です。
それは、気候変動に立ち向かうための次の一手を話し合うべく、世界の首脳がブラジルに集まる「第30回 国連気候変動会議(COP30)」が開かれる年だからです。
そして「30」は、国連開発計画(UNDP)の新しいキャンペーン「Climate Counts(気候は数字で語れる)」でも重要な数字です。そこでは、気候危機を“シンプルで力強い事実”によって説明する30の数字が取り上げられています。
その中の「30」の数字がこちらです。30歳未満の若者が、世界人口の半分を占めているという事実です。気候変動は、若い人の将来のあらゆる部分――どこに住むのか、そして生計を立てるために何をするのか――にまで影響を与えるでしょう。
いまこそ、低炭素で、安全で、公正な未来に向けて本気で取り組むときです。
気候危機の背景にある「数字」を理解したいなら、まずはUNDPの「Climate Counts」を見てみてください。
短いスピーチですが、伝えていることはとても大きいです。
COP30という国際会議の話も、「気候変動は世界のどこかで起きている問題」ではなく、**若い世代の暮らし・進路・働き方そのものを形づくる問題**だと、具体的に引き寄せて語られています。
また「Climate Counts」の面白さは、感情やイメージだけでなく、**“数字”という共通言語**で現実をつかめるところにあります。状況が複雑で、議論が抽象的になりがちな気候危機だからこそ、まず数字から理解してみる――この入口は、多くの人にとって有効だと思います。
気候危機のニュースは重く感じることもありますが、理解の第一歩は「知ること」です。興味を持った方は、UNDPの「Climate Counts」もあわせてチェックしてみてください。英語スピーチをきっかけに、気候変動を“自分ごと”として考える人が少しでも増えれば、それ自体が前進だと感じます。