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トンマナとは?

トンマナとは?

広告・デザインで重要な「トーン&マナー」の意味と活用法

広告やデザインに関わる方であれば、一度は耳にしたことがあるであろう「トンマナ」という言葉。しかし、はじめてこの用語に触れる方や、なんとなく使っているけれど具体的な意味や活用法をよく知らないという方も少なくありません。

本記事では、トンマナ(トーン&マナー)とは何かという基本的な意味から、実際のビジネスやデザインにおける重要性、具体的な設定方法や事例に至るまで、詳しく丁寧に解説します。また、実際の制作現場での失敗例や成功事例も取り上げながら、実践に役立つポイントを紹介します。


🔰 トンマナとは何か?基本の定義

「トンマナ」とは、「トーン&マナー(Tone & Manner)」の略語です。もともとは広告業界やデザイン業界で使用されてきた言葉で、現在ではWeb制作やマーケティング、SNS運用など幅広い分野で活用されています。

  • トーン(Tone):雰囲気、感情、語調
  • マナー(Manner):やり方、形式、表現のスタイル

これらを合わせた「トーン&マナー」は、対象となる商品・サービス・ブランドが持つ世界観や伝えたいイメージを、視覚や言語を通じて一貫したかたちで表現するための方針やルールのことを指します。

例えば、企業が出す広告やSNS投稿、商品パッケージなどの「見た目」「言葉づかい」「雰囲気」に統一感があると、ブランドとしての信頼感や印象が高まります。逆に、バラバラな印象を与えると、消費者の混乱や不信感を招く恐れもあります。


🎨 トンマナに含まれる主な要素

トンマナは決してひとつの要素ではなく、いくつかの表現要素が組み合わさって形成されます。代表的な構成要素は以下の通りです。

1. 色使い(カラーパレット)

  • ブランドカラーやテーマカラーを選定し、使う色を限定します。
  • 例:自然派ブランド→緑・ベージュ系、テック系→青・白など

2. フォント・書体

  • ターゲットに合わせた書体(フォント)を使用。
  • 例:親しみやすさを出すなら丸ゴシック、信頼感を出すなら明朝体など

3. 写真・ビジュアルのスタイル

  • 明るさ、構図、加工の仕方などを統一。
  • 例:自然光を活かした写真、白背景に限定、人物写真の有無など

4. 言葉づかい(トーン)

  • 丁寧語、カジュアル語、一人称、語尾表現の統一など。
  • 例:「〜しましょう」「〜だよね」「〜でございます」など

5. イラストのテイスト

  • シンプル系、リアル系、ポップ系など、統一感のある線や色づかい。

6. レイアウト・余白の使い方

  • スッキリ見せる、情報密度を高くする、見出しと本文のバランスなど。

7. 動画・音声の表現スタイル(拡張項目)

  • ナレーションの語調、BGMの雰囲気、字幕の表示形式などもトンマナの一部とされることがあります。

💡 トンマナの具体例

例1:子ども向け教育アプリ

  • トーン:親しみやすく元気な語調(例:「いっしょにやってみよう!」)
  • マナー:カラフルで丸みを帯びたイラスト、ポップなフォント

例2:高級スキンケアブランド

  • トーン:落ち着いた丁寧語(例:「お肌の美しさを引き出すために」)
  • マナー:白と金を基調、余白を生かしたミニマルなデザイン、繊細なフォント

例3:ITスタートアップ企業の採用ページ

  • トーン:カジュアルながらも誠実さを意識(例:「私たちと一緒に未来をつくりませんか?」)
  • マナー:青と白の組み合わせ、実際の社員写真を活用、フラットデザイン

🏢 トンマナが必要とされる場面

トンマナは特に以下のような業務や制作物で活用されます。

  • 企業や商品のロゴ・広告
  • コーポレートサイトやサービスサイト
  • パンフレット、チラシ、名刺などの印刷物
  • SNS(Instagram、X、Facebookなど)の投稿
  • テレビCMやYouTube動画
  • UI/UXデザイン(Webアプリ・モバイルアプリ)

また、最近では採用活動社内報など、社内コミュニケーションでもトンマナの統一が重要視されるようになってきました。

例えば、ある企業がパンフレットでは丁寧語を使っているのに、Webサイトでは砕けた表現を使っていたら、受け手は「同じ会社なの?」と混乱する可能性があります。トンマナを統一することで、ブランドの「顔」をしっかりと覚えてもらえるようになります。


✅ なぜトンマナが重要なのか?

1. ブランドイメージの統一

複数の媒体で発信していても、トンマナが統一されていれば、「あの会社の広告だ」とすぐに分かるようになります。

2. 信頼感の醸成

統一された印象は、信頼性やプロフェッショナリズムを高めます。特に金融や医療、教育分野では重要です。

3. チームでの制作効率向上

デザイナーやライター、マーケターなど複数人が関わるプロジェクトでも、トンマナが明文化されていれば、作業にブレが出にくくなります。

4. ユーザー体験(UX)の向上

一貫したデザインや言葉づかいは、ユーザーにとってもストレスが少なく、快適な利用体験につながります。

5. 費用と時間の削減

後から修正や手直しが発生しづらくなるため、トンマナの整備は長期的にはコスト削減にもつながります。


📘 トンマナの作り方・設定手順

トンマナを実際に定める際は、以下のステップを踏むとよいでしょう。

ステップ1:目的とターゲットの明確化

  • 例:20代女性向けにナチュラルコスメを売る
  • → 親しみやすく清潔感のある表現が求められる

ステップ2:ブランドの世界観や価値観の整理

  • 自社の強みや個性を言語化し、トンマナの基礎をつくる

ステップ3:具体的な表現要素を決定

  • カラーコード、フォント、写真スタイル、語調など

ステップ4:ガイドラインとしてまとめる

  • チームや外部パートナーと共有できるドキュメント化が望ましい

ステップ5:運用と定期的な見直し

  • SNSや広告など日々の発信に反映しつつ、時代やターゲットの変化に応じて更新

📄 トンマナを共有するには?

実務では、トンマナを「ブランドガイドライン」「トーン&マナーガイド」「ビジュアルガイドライン」などの形でドキュメントにまとめておくと便利です。以下のような情報を含めると良いでしょう。

  • 使用フォントとサイズ
  • 使用色のカラーコード
  • ロゴの使用ルール
  • 写真やイラストのテイスト
  • 禁止事項(NG例)
  • コピーライティングのトーン
  • 文体の例(「です・ます」or「だ・である」)
  • 動画や音声コンテンツの扱い(BGMの選定、字幕ルールなど)

❓ よくある質問(FAQ)

Q1. トンマナとブランディングの違いは?

A. トンマナは、ブランディングを実現するための手段のひとつです。ブランディングが企業や商品の「価値づけ」や「個性作り」だとすれば、トンマナはその個性を「どう表現するか」という具体的なルールです。

Q2. トンマナがバラバラだとどうなる?

A. 消費者に不信感や違和感を与えたり、ブランドとしての印象が弱くなったりする可能性があります。また、社内でも制作物の修正や手戻りが増えるなど非効率に。

Q3. 小規模な個人事業主でも必要?

A. 必須ではありませんが、InstagramやWebサイトなど複数チャネルを使う場合は、一定のトンマナがある方が印象が良くなります。個人でもガイドを簡単にまとめておくと役立ちます。

Q4. トンマナとトーン・ボイスの違いは?

A. 「トーン・ボイス」は言葉づかいや発信する文章の調子に特化した概念で、トンマナの中の一部に含まれます。ビジュアル面も含むトンマナとはやや範囲が異なります。


✍️ まとめ:トンマナは「ブランドの表情」を作る鍵

トンマナは、見た目だけでなく、言葉や印象までを含めた「ブランドの表情」を作るための大切な指針です。現代では、オンライン・オフライン問わず多様なメディアを通じて情報発信が行われており、受け手の印象を左右する「一貫性」がより重要になっています。

だからこそ、企業やブランドはもちろん、個人事業主やチームでも「トンマナの明確化と共有」が求められているのです。

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