選挙：誰に入れればいいか分からない-2025

【2025年参議院選挙】「どこに投票したらいいか分からない」あなたへ：迷いを乗り越えるための視点

2025年もいよいよ選挙の季節が近づいてきました。「今回(2025年の参議院選挙）、どこに投票したらいいのよく分からない」、「誰に入れたらいいかわからない」と感じている方も多いのではないでしょうか。実は、そのように感じているのはあなただけではありません。筆者自身も、そして多くの有権者が同じ悩みを抱えています。

今回の記事では、複雑な日本の選挙において、私たちがどのような視点を持つべきか、そして、多くの有権者が抱える「どこに入れればいいかわからない」という問題に、一つのヒントをお届けできればと思います。

「無難」な選択？なぜ多くの有権者は自民党を選ぶのか

日本の選挙において、最終的に最も多くの票を集める政党として、やはり**「自民党」**が挙げられます。これは、単に「自民党が良いから」という理由だけで票が集まっているわけではない、というのが筆者の実感であり、多くの識者も指摘するところです。

ある自民党幹部がかつて党内の候補者に向けて語った言葉が、その本質をよく表しています。「有権者は自民党が決して良いと思って投票しているのではない。他の党があまりにも頼りないため、しょうがなく自民党に投票するのだ。そのことを自覚せよ。」この言葉は、多くの自民党支持者の内心を的確に捉えているように感じます。彼らは、決して現在の日本の政治に100%満足しているわけではありません。むしろ、不満や改善を求める気持ちを抱いている人も少なくないでしょう。

しかし、「他の政党では国の舵取りができないのではないのは明白」、「仮に他の政党が政権についたら、かえって混乱が生じたり、問題が起きる」といった根強い懸念が拭い去れないため、結果的に自民党に投票するという「消去法」的な選択をしている人が多いのです。これは、ある意味で**「現状維持バイアス」**とも言える心理が働いているのかもしれません。未知の変化よりも、不満があっても慣れ親しんだ現状を選ぶ、という心理です。

民主党政権の経験が残した教訓

過去には、現在と同じように自民党が不祥事を繰り返し、支持率を落とした時期がありました。その隙に乗じて、当時の民主党が「高速道路無料化」などの分かりやすい公約を掲げ、政権を奪取したことがありました。政権交代に期待を寄せた国民も多かったことでしょう。

しかし、その結果はどうだったでしょうか。残念ながら、そのような公約は結局実現されることなく、多くの国民は失望を経験しました。民主党は国民の信頼を失い、次の選挙では「やはり自民党でなければ、この国は任せられない」という有権者の意識が急速に高まり、自民党が圧倒的な勝利を収めるに至りました。

この経験は、「安易な、実現性の低い公約に飛びつくことの危険性」を私たちに教えてくれました。と同時に、良くも悪くも、多くの有権者が「政治の安定性」や「実行力」を重視する傾向にあることを象徴していると言えるかもしれません。一時的な人気や耳障りの良い言葉に惑わされず、政党や候補者の真の力量を見極めることの重要性を、この経験は私たちに示しています。

公約の「実現可能性」という大きな落とし穴

選挙に際して、「どの政党の考えや公約が自分に合っているか、よく見て投票しましょう」というアドバイスをよく耳にします。もちろん、これは非常に重要な視点です。しかし、ここにも大きな落とし穴があることを忘れてはなりません。

特に野党などの少数派の政党が掲げる公約は、たとえ非常に魅力的で、国民のニーズに応えているように見えても、実際に実現されることはほとんどありません。なぜなら、国会で法案を通し、政策を推進するためには、一定以上の議席数や他党との連携が不可欠だからです。どれだけ素晴らしい公約でも、それが**「絵に描いた餅」**になってしまう可能性があることを、私たちは理解しておく必要があります。

公約を見る際には、「その公約が、その政党の力で本当に実現可能なのか」という視点を持つことが肝要です。実現不可能な公約ばかりを並べる政党は、真剣に国を良くしようと考えているというよりも、単に票を集めることだけを目的としている可能性も考慮に入れるべきでしょう。

若者の投票行動とSNSの影響：意外な結果が示すもの

前回の選挙では、18歳選挙権の影響もあり、多くの若者が投票に赴きました。若い世代はSNSの影響を受けやすいと一見思われがちです。ご存じの通り、SNS上にはフェイクニュースやデマも多く見受けられ、また、多くの候補者は前述の通り実現不可能な公約を掲げているため、若者がそのような情報に惑わされるのではないか、と懸念されました。

しかし、実際の投票結果を見てみると、他の世代と大きく変わらず、結果的に自民党へ投票した若者が多かったと言えます。これは、若者もまた、表面的な情報だけでなく、政権運営の安定性や実現可能性といった現実的な側面を冷静に見ていたことの表れかもしれません。SNSの情報も参考にしつつも、最終的にはメディアや他の情報源、あるいは自身の感覚に基づいて判断を下していた、とも考えられます。若者の投票行動は、決して単純なものではなく、多角的な視点から行われていることが示唆されました。

「不満の受け皿」としての野党、そしてその課題

一方で、「今の自分が不幸なのは国が悪い」「税金に不満がある」「国防に予算をかけるのはとんでもない」といった様々な国に対する不満や疑問を抱えている人々も当然存在します。そのような不満の受け皿となりやすいのが、立憲民主党などの野党でしょう。現状に不満を持つ人々の声に耳を傾け、それを代弁しようとする姿勢は、野党の重要な役割の一つです。

しかし、立憲民主党の場合、国会などでの議論における「あまりにも無礼で粗野な言動」が多くの国民の目には「ひどい」と映り、結果として「立憲民主党は嫌い」という感情を抱く人も少なくありません。建設的な議論ではなく、感情的な対立やパフォーマンスに終始する姿は、有権者の信頼を損ねる要因となり得ます。不満の受け皿となりうる一方で、その言動が国民の支持を遠ざけているというジレンマを抱えているのが現状です。国民は、単なる批判だけでなく、具体的な対案と、それを実現するための真摯な姿勢を求めていると言えるでしょう。

今回の選挙で注目される「外国人問題」と私たちの未来

今回の参議院選挙では、特に**「外国人問題」**についても多くの議論が交わされることが予想されます。少子高齢化が進む日本において、外国人労働者の受け入れや、多文化共生のあり方は、私たちの社会の未来に深く関わる重要なテーマです。各政党がどのような姿勢を示しているのか、そしてどのような政策を打ち出しているのか、注意深く見ていく必要があります。治安、経済、文化といった多岐にわたる側面から、この問題に対する各党の考えを比較検討することが求められます。

まとめ：賢い一票を投じるために、今できること

「どこに投票したらいいか分からない」という悩みは、決してあなただけが抱えている特殊なものではありません。多くの有権者が直面する、極めて現実的な問題です。

今回の選挙で私たちがすべきことは、

• 表面的な公約だけでなく、その政党に本当にそれを実現する力があるのか、実現可能性を冷静に見極めること。
• 各政党の過去の実績や、実際の国会での言動、議員個人の資質にまで注目し、その信頼性を判断すること。
• 「無難な選択」の背景にある、多くの有権者の「消去法」的な心理も理解した上で、自分自身は本当にそれで良いのかを問い直すこと。
• そして、今の自分が抱える「不満」が、果たして建設的な政策によって解消されるものなのか、それとも単なる感情的なものなのかを自問自答すること。

これらの点を踏まえ、あなたにとって「最善」と思える一票を投じることが、これからの日本の未来を形作っていく上で最も重要なこととなるでしょう。

さあ、私たち一人ひとりの選択が、明日の日本を創ります。今回の選挙、あなたはどう考え、どこに一票を投じますか？